茅田砂胡のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
天使たちの課外活動10巻。そういえば、前巻の9巻から表紙のレイアウト変わってるんですね。『天使たちの〜』のタイトル表示よりも、鈴木理華さんのイラストを全面に押し出す形。なんというか、映画のポスターみたいな感じです。9巻はヴァンツァー、10巻はレティシアが演劇に関わるお話なので、あえての演出ということでしょうか。
ということでレティシア主人公の10巻。
演劇に関わるには関わるけども、お話は「マッチ売りの少女」と「フランダースの犬」をハッピーエンドにしたい、という想いが感じられます。
境遇は大きく違えど、自分自身の力では克服することが困難なエイミー。少女が未来へと踏み出す一歩の大切さ、困難が待っているはずでも希望だけを見据えて進もうとする意思。「マッチ売りの少女」にも「フランダースの犬」にも、あったはずの未来を生きてほしいですね、エイミーには。
現実はフィクションと違って救いのないこともある、だからこそフィクションではハッピーエンドで終わらせたい、といったことを聞いた気がする。荒川弘だったかな。ハガレンのおまけ4コマか何かで、師匠から言われたというのがあったような。
『天使たち〜』の世界ではフィクションの悲劇を、金銀天使たちの現実世界でハッピーエンドにすることがで来ているのが素敵です。チャンプの過去も。
彼にとってはハッピーエンドでなく、スタートですが。
それはエイミーもそうだし、ケヴィンも同じ。どんな出来事も何かのゴールで、何かのスタート。その連続を困難を乗り越え、歓喜を迎えてゆく旅路。
「めざせ一般市民」の皆々も同じ。これまでが波乱万丈すぎて、平穏に見える最近ですけどね。 -
Posted by ブクログ
「目指せ一般市民」の命題のもとに学生生活を送っている金銀天使の面々。
彼らにうってつけのイベントがやってきます。そう学園祭。
もてなす側としても、もてなされる側としてもこのイベントに参加し、万全にこなすことで、十全に満喫することでこそ一般市民に近づくのではないでしょうか。
そうは問屋が卸さないのは、天使たちの世の常。今回卸してもらえないのはヴァンツァー。彼が挑む相手はクラス出し物の芝居。ここで主役を演じることになったヴァンツァーを中心に巻き起こる騒動の『極光城の魔法使い』です。
表紙は女装したヴァンツァー。
金銀天使たちの面々が転生した先での暮らしに随従するでなく、彼ら自身が培ってきた思考習慣との差異のすり合わせで、少しずつ道具や機械でなく人であるということを自覚してゆく物語かな、と思っている『天使たちの課外活動』。
ただ、一番心動かされるのは、天使たちの周辺にいる人物が変化する場面だったりする。それは、天使たちの面々の変化が微々たるものに対して、大きな動きであるからかな。今回でいうとランディがそれです。
特に決意と覚悟の瞬間だったので、よかった。涙しそうになりました。
自分の意思で道を違えたのではなく、そうだと思い込んでいる鬱屈が感じられていただけに、決意と覚悟で立ちあがろうとした彼の感情のほとばしりは美しい。若さがその情熱に身を任せることを止めないのでしょうね。羨ましい。
一応、学園祭ではクラス出し物に順位をつけることになっているのですが、その結果発表はされてません。が、それはいう必要がないということですね。満場一致でヴァンツァーたちA組の優勝ですよ。