荻原規子のレビュー一覧
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購入済み
いつの時代も愛は地球を救う
一言で言えば山伏と陰陽師と忍者の霊能学園バトル。
漫画の原作になりそうだな、と思ったらなってるんですね。
山伏やら陰陽師やら戸隠やらが出て来て、表に裏に駆け引きを重ねていくのが基本基軸になってますが、そこに日本のそういった密教の歴史が豆知識のように出てくるのが面白いですね。
ストーリーり尻上がりに盛り上がっていきます。優柔不断な主人公にイライラさせられる部分はあるものの、周りの仲間と共に少しずつ成長していくのを見るのも面白いものです。そして最後は大体途中から読めてくるとは思いますが、愛は地球を救うものなんですかね。やっぱり。 -
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西魔女、外伝ですが、最後まで読めば6とも
言えるお話でした。
あとがきで書かれていますが、この本のお話は短編では
絶対無理と思います。
1年かけて紡がれる「金の糸」。
フィリエルの変化にもルーンの変化にもホロリとしますが、
当初のフィリエルの偉そうなしゃべりが何でかに気が付くと
凄くほっこりしました。
1番身近な人の言葉遣いですね(笑)。この彼女が「わたくし」を
使いこなす子になろうとは…
断章はもう泣けました。何より断章はこの人がいなければ始まらなかった、
ホーリーのだんなさんがいないことに…
そういう意味でもディー博士にはどこかで生きていて
ほしいなぁ。
フィリエルとルーンの生命力が彼譲 -
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西魔女、本編最終巻。
皆のそれぞれの動きが収束し、怒涛の最終巻でした。
が、何となく80%というかな消化不良の感があるのは、
続刊があるのと、主人公なのに!これまでで1番
フィリエルの出番が少ない巻でもあったからかな。
壮大な予感だけを残し、少年少女で幕を閉じる部分も
後の「RDG」と似てますね。
タイトルを知った時に「あれ?」と思った元ネタについても
あとがきで書かれてました。
元ネタが好きな人は皆思ったのではと思います。
フィリエルとアデイルについては、彼女たちの「居場所」
には決着をみた感じですが、もう1人の主人公・レアンドラ様は
もうひと暴れほしいところ。
そのあたりも、外伝で見れ -
購入済み
展開が早くて面白い。グイグイ読んでしまいました。
少女向けだけど、所々に作者の年代がわかる最後の短編。ちょっとふざけています。B.Bなんて40代以上の人しかわからないでしょう。中年読者も忘れないサービスに思わず笑ってしまいました。
それにしても人の気持ちをぎゅっとつかめる作家さんなんですね。筆が乗ってくると一緒に走っている感じ。
とても素敵な話だと思います。 -
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辺境のうら寂しい天文台で育った少女、フィリエルの初めての舞踏会
目もくらむばかりの絢爛さの中
凛々しい貴公子との出会いから
少女の秘められた過去が明らかになっていく——
素晴らしいほどの王道!
ビバ西洋ファンタジー!
清々しいほどに自身の思惑通りの話が進み、
それでもなお飽きずにページを繰る手が止まらないあたり、
荻原さんの書く文章、登場人物の持つ引力が感じられた
出て来る人たちみんな愛らしい…!
フィリエル以上に貴公子の振る舞いにキャッキャしながら一気に読み終えた
王道のストーリーの中に
当然ながらオリジナルの、
今後の展開が気になるような「世界の謎」を含ませていて
次巻が待ちきれな -
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Posted by ブクログ
あぁ、この人はもしかして夕霧がそんなに嫌いでないのでは。
ということで、ちょっとダレる感のある「須磨」から帰ってからの「源氏物語」ですが、なかなか、魅力的にかかれていました。
「宇治十帖」の楽しさは俵 万智に教えてもらったし、いろいろな人の「源氏物語」を読むもんだなぁと思いました。
ただし、「若菜」が、上下にわかれているのはいいのですが、「若菜」の上の途中でこの本が終わっているのは、ちょっといただけないなぁ。
そして、紫上と女三の宮が会っているのをいいことに、朧月夜の君に会いに行く光源氏。
最低ですな。
その最低さが、ほんとうに淡々と書いてあって面白いです。
うーん。この淡泊な感じが -
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「源氏物語」のメインストーリーだけを抜き出した物語で、ものすごく読みやすいです。
ある意味、今まで1番読みやすかった「あさきゆめみし」よりも、読みやすいかも。
源氏物語には、作者複数説があって、特に、前半部と後半の宇治十帖の物語のことをいわれることが多いのですが、実は、前半部だけでも、「藤壺」-「葵の君」-「紫の上」-「朧月夜」-「明石の君」-「女三の宮」の貴種流離譚ラインと「空蝉」-「夕顔」-「玉鬘」の中の品の女ラインのお話で、作者が違うのではないかといわれたりしているようです。
まぁ、作者が違うかどうかはわからないのですが、多分、書かれた順番は、メインの貴種流離譚ラインが書かれてから、 -