荻原規子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
荻原 規子の特集本。
<勾玉>の世界ということで、対談は、割とファンタジーよりの話をしていますが、小説は、「潮もかなひぬ」以外は、上田ひろみシリーズです。
うーん、わたしが読んだ上田ひろみシリーズは、「これは王国のかぎ」だけです。これは、他の荻原作品に比べると、ちょっと、鬱々としたものがある感じです。
で、今回入っている上田ひろみシリーズは、その習作みたいな短編です。「これは王国のかぎ」よりも、さらに鬱々としていて、微妙な感じ。
あまりにも、現実に近すぎるのかなぁ。昇華し切れていないものが残っているような気がします。
でも、基本的に、インタビューとか対談は、好きなんです。どこから、物語が -
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ネタバレさて、西の善き魔女二巻でございます。
要約すると、男の娘で百合薔薇咲き乱れる秘密の花園、と言ったところでしょうか。
何といっても登場人物がいい。
一巻はどっちかというとアデイルとユーシスの紹介で、今回は対照的にルーンとレアンドラの活躍回といった感じでしょうか。
ヴィンセントにしてもイグレインにしても少女というには美しすぎて、自分が何者であるか、何を為さねばならぬかをしっかりと自覚しています。最近のかっこいい女の子というのはどうも男の子の劣化コピーみたいで、見ていて少し痛々しかったりもするのですが、彼女たちは違います。決して殿方からお株を奪ったりはしない。でも守られているだけでは決し -
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ネタバレずっとずっと気になってたシリーズをやっと読み始めました。
魔女、と付くからには王道の「剣と魔法と騎士と」みたいなのを想像していたのですが、魔法ものではないようですね。王宮とかの権力闘争も楽しめる本格ファンタジーの予感です。
「物語の醍醐味が十二分に詰め込まれた極上のストーリ」と銘打ってるだけあって、最初から怒涛の展開に引き込まれました。世界観も独特で、まだまだ開かされていない部分も多いのですが、するすると読めます。この辺の安定感はさすが荻原さんと言ったところw和風だけでなく西洋ファンタジーもこんなにお上手なのだなぁと。
フィリエル含め登場人物がとても魅力的ですね。
逆境でも決して -
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Posted by ブクログ
きっかけは、ほんのなりゆきだった。巻きこまれるようにしてかかわることになった生徒会執行部の活動。合唱祭、演劇コンクールに体育祭、そして、あの事件――。高校2年生の上田ひろみが出会った、学校に巣くう「名前のない顔のないもの」とは?
友人たちと過ごす「ゆりかご」の中の不安定な季節を、夏の日差しとともに切り取った、ミステリアスな物語。
「これは王国のかぎ」の主人公が高校生になって学校生活の中で事件に遭遇する。
一見普通の学園ものの小説のように思うかも知れないけど、恩田陸さんの小説のような不気味っぽさがあって、それでいて恋や学校行事もあったりと楽しめる作品だと思う。