荻原規子のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
思っていた荻原規子作品と違った。
古代日本の独自のファンタジー世界から中世ヨーロッパ的なファンタジー。
フィリエルとアディル。そこにルーン、ユーシス。
魅力的な登場人物達。
そして、謎めいた青い石から出生の秘密、王国の謎が絡み急展開。
フィリエルは、芯が強くしっかりした女の子。でもとても優しい。アディルも頭がよく、王女候補。
二人の魅力的な少女とちょっと独特な、でも可愛い、好きな人は好きだろうなルーン。女の子の憧れユーシス。
好きな人にはたまらない人物設定で、物語もわくわく。
また、1つ新しいファンタジーを読む楽しみができました。
どんな冒険物語があるのか、そして少女達の成長が楽しみで、2巻以 -
-
-
Posted by ブクログ
ネタバレ正確には4.5つけたい。
学園祭が始まって、真響vs高柳が全面戦争化。
一方、真澄はきょうだい以外に初めて関心を持った泉水子を自分と同じ世界に連れて行きたいと考えてしまう。
前巻のモデルの件から、もはや鈴原泉水子の存在は際だっていて、目立たない少女なんてとても呼べないことに。
泉水子は高柳の術中に嵌り、そのことに気付いて激昂して姫神の力を振るう。
泉水子のままで。
そこに迎えにいくのが相楽くん、という、なんともホットな展開。
二人の関係もとうとう覚悟が決まったところまで来たのではないでしょうか。
私もきゅんきゅんきたので、思わず引用してしまいます。
自らの力を忌み嫌っていて、誰かに迷惑 -
Posted by ブクログ
ネタバレ学園祭がはじまるよ、の話。
泉水子ちゃんは中等部の代役で、お姫様のモデルをやることに。
その一件から注目度がぐんぐんあがっていて、深行くんはおもしろくない。
かわいい。このふたり。
一方、姫神がやっと自分のことをきちんと語りましたね。
鈴原の一族のもので、「世界遺産」で、未来で人類を滅ぼしたもの。
過去を改変するために、血をわたっていること、これが三度目の挑戦であり、他人を渡っているなかで記憶が薄れていくがゆえに最後の挑戦になるであろうこと。
思ったよりも姫神の存在が薄いままここまで来ましたね。
逆に「泉水子」の存在が強くなってきているから、最終的にはそれで統合されるのだろうか。
世界 -
Posted by ブクログ
ネタバレ泉水子ちゃん戸隠に合宿に行く編。
おともだちの真響・真夏・真澄きょうだいにフォーカスがあたっているこの巻。
高柳をたやすく取り込んだ真澄の正体は「神霊」の一部であり、その一部は愛馬をなくして心を弱めた真夏をも取り込もうとする。
泉水子が自分にできることを考えて、初めて積極的に姫神の力を使おうとするのがこの巻。
相楽くんが、じわじわ泉水子への好感度を上げてきていてすごくかわいらしい。
相変わらず姫神の正体はわからないままなんだけれど、和宮→真澄ときちんとステップをふんでわかりやすく概念を説明してきてるから、物語が進んでいけばわかるんだろうなあ、という安心感のもとで読める。
早く続きを!とい -
-
Posted by ブクログ
シリーズ6作目。最終巻。
泉水子は熊野の山奥の神社でひっそり育てられ、
はっきりとした自我がなかったとも言えます。
ところが深行という異分子に遭遇したことで変化が生じます。
それは、東京の高校へと進学し友人を得るという形を取りますが、
同時に、ただ何となく不安を抱えて生きる自分を見つめ直す、
言わば自分探しの始まりでした。
泉水子が余りにも無垢(無知?)でネガティブなので、
何度も歯がゆくなりましたが、
ここに至り自分の意見を大分言葉にできるようになっていて、
何だか見守ってきた姪っ子が這い這いを経てよちよち歩きしだした様な、
そんな感慨深さを覚えました。
前回の学園祭に続き、もう一波 -
Posted by ブクログ
シリーズ5作目。
とうとうやって来ました戦国学園祭。
生徒会主導ながら大掛かりでとっても楽しそうです。
大人の事情も相まって予算が潤沢なおかげですが、
うらやましい限りでした。
そして、予想通り高柳一条がいろいろやらかしてくれました。
どんな状況でも自分の非を認めず都合良く解釈して、
上から目線をキープという(深行曰く)素敵な性格に、
普段気弱な泉水子も流石にぷっつん。
でも結果として、泉水子と深行の距離は大分縮まりました。
これまで泉水子目線でお話が進行していた為、
深行の本心についてはあまり触れられていませんでしたが、
その辺りもかなり分かってきました。
今回一押しは、喋る -
Posted by ブクログ
シリーズ4作目。
全編通して学園祭の準備中です。
学園祭自体は次作に持ち越し。
流石私立、と言っていいのか物凄くお金をかけてます。
まあ学園側など大人の事情もあるようですが。
もちろんあの高柳一条が大人しくしている筈もなく、
本人はあまり登場していないのに、
何やら不穏な空気だけはビシバシ伝わって来ました。
姫神も再度登場。
泉水子の三つ編みは封印の役目を果たすとされてきましたが、
あるきっかけから無効というか無意味だと判明。
不意打ち的に表れて深行が心底肝を冷やします。
姫神の謎も大分解ってきました。
割と予想通りだったので、
無意識に拾っていた伏線があったかと遡って読み返してしまい -
Posted by ブクログ
シリーズ3作目。
自他共に不安視された泉水子の学園生活でしたが、
なんとか前期試験をクリアして夏休みまでたどり着きました。
その夏休みが終わると大掛かりな学園祭があるらしく、
夏休み中に合宿して内容を協議することに。
泉水子はまだ対人関係に苦労していますが、
中学時代はクラスメイトにさえ顔色を窺うような態度だったのが、
同室の真響の影響か、冷静に自己分析できるようになり、
少しづつ前向きな言動が増えてきました。
基本的に話は泉水子の視線を通して展開するので、
場面場面での心の動きや成長過程が丹念に描写されていて、
「がんばれっ!」と応援したくなる感じです。
ただ、対人スキルを初心者 -
Posted by ブクログ
シリーズ2作目。
とうとうやって来ました、鳳城学園。
新たな登場人物達が盛り沢山。
典型的に嫌な奴。
真響・真夏の双子(本当は三つ子)の姉弟。
新旧生徒会長とは別の影の存在。
極めつけは喋るカラス!!!
嫌な奴(これ高柳一条のことです、念のため)といい、
影の存在といい、
上から目線が鼻につきますが、
きっと泉水子が一番すごいんだろうなと思わせる場面があります。
ただ泉水子本人は相変わらずオドオドしていて、
今後の展開はまだ読めません。
ゆっくりですが何とかしようと頑張る姿勢は伝わってきます。
それよりも深行が登場すると何故かイラッとします。
主人公泉水子の相手役という立場なが -
Posted by ブクログ
ネタバレ勾玉シリーズをどんどこ読んだので、こちらも
読んでみました。
二つの対談が載ってますが、ファンタジーオタク同志の
トークは濃いですねぇ。
私もまだまだ往年のファンタジーはあまり読めていないので、
色々読んでみたいところであります。
あとは「これは王国のかぎ」のプロトタイプ的なお話が
載ってますがこれを「王国」の前に読めたのは嬉しい。
しかしながら読んで思いましたが、何となく
新井素子先生のような感触で(特に最初の1編)、書かれた時期を見て納得。
全著作リストはちょっとネタバレやめてー!なので
現時点で未読の「王国」は斜め読みにとどめておきました…
最後の短編が大好きな2人のお話で泣けまし