荻原規子のレビュー一覧
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「源氏物語」のメインストーリーだけを抜き出した物語で、ものすごく読みやすいです。
ある意味、今まで1番読みやすかった「あさきゆめみし」よりも、読みやすいかも。
源氏物語には、作者複数説があって、特に、前半部と後半の宇治十帖の物語のことをいわれることが多いのですが、実は、前半部だけでも、「藤壺」-「葵の君」-「紫の上」-「朧月夜」-「明石の君」-「女三の宮」の貴種流離譚ラインと「空蝉」-「夕顔」-「玉鬘」の中の品の女ラインのお話で、作者が違うのではないかといわれたりしているようです。
まぁ、作者が違うかどうかはわからないのですが、多分、書かれた順番は、メインの貴種流離譚ラインが書かれてから、サブの中の品の女ラインの話が書かれたのは、確かなような気がします。
サブの話は、
「もっともっと源氏の話を聞きたい」
という声に応えて書かれた外伝みたいなものではないかと思っています。
で、これは、そのメインのラインだけを書いていて、物語としてものすごく読みやすく、ストーリーの一貫性もあるのです。
紫の上と源氏が出会うあのものすごく印象的なシーンは、たしかに、物語のこれぐらい前半部にあるべきだと思います。
というか、今回、読んでて、「若紫」が物語のはじまりだったんじゃなかろうかとすら思ったりしました。
まあでも、誰に向けて書かれているのだろうというのは、謎ではありますね。
この本を読んでもらいたいと思っている年齢層って、いくつぐらいなんだろう。
中学生以上出ないとつらいし、ほのめかしとか考えると、高校以上かなぁという気がします。
この書き方で、メインラインを書いた後、サブのラインや、宇治十帖も、荻原 規子に書いて欲しいとちょっと思った。
俵万智の「愛する源氏物語」以来、宇治十帖が好きなのです。 -
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最後まで読み応えがあった。
なかなかに良かった。
省かれた巻や宇治十帖もぜひ、読んでみたい。
女三の宮が登場して以降は、
読んでいて辛くなることが増える。
極めた栄華の裏で渦巻く哀愁、全員の気持ちが切ない。
とはいえ、源氏は自業自得というか、
なんでこんなに身勝手なのか。
常に上から目線だしねえ。
それが許されるほどの、輝かしいばかりの人物だと言われても、なんか納得できないなあ。
理想の男性とは、到底思えない。
紫の上が倒れてからの駄目っぷりには、正直イライラする。
しかし、だからこそ、文学の傑作たりえているのだろう。
交錯する心理描写や人間関係は、確かに興味深い。
それにしても、大らかな男女関係の時代だったのだなあ。
同衾するってことが、
今とは意味合いが全然違うように思える。
それでも、恋に囚われたものの思い悩む心は同じで、
そこが不思議だった。
いつの時代でも、どんな状況でも変わらない。
恋する心って、一体何なのだろう。 -
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ネタバレ3巻目。
やっと物語が動き出した感じですね。
2巻ではある意味都合のいい存在にも見えた宗田きょうだい
なども本領発揮?でしたが、
最も本領を発揮し始めたのは主人公コンビですね。
今回でとても思いましたが、泉水子ちゃんが意識して
外観を変化させることで起こっているのは、姫神の
出現ではなく彼女自身の変化のような気がします。
殻を破るかのように彼女自身が素直な想いを吐露する
ようになっていくにつれ、利害などで近づいた相手の
想いも素直なものになっていっているような。
特に、1巻からの関係である深行君との距離は
驚くほど縮まりましたね。
そんな彼等が4巻で戻る場所ではどんな展開か楽しみです。
それはそうと、前半終了ですが、今のところジュブナイル的な
展開メインですね…てかジュブナイル? -
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二巻の表紙は明石の君です。(書影、なおりました!)
荻原規子バージョン源氏物語。
快調です。
官位を与えられなかったため、自主的に謹慎の道を選んだ光源氏は、須磨に来ていました。
訪れた人が驚くほどの侘び住まいで、さすがにしばらくは女性を口説くこともなかったのですが。
運命かと思わせる成り行きが色々あって、明石の入道の娘とそういう仲に。
「真の罪はない」などと何度も出てくるのが~おいおい、って感じだけど。
朧月夜の君が、表向きは天皇(源氏の兄)の女御ではなく、宮廷の女官だからでしょう。
晴れて都へ戻った源氏は、紫の上と嬉しい再会。
むつまじく暮らし、次第に栄華を極めていきます。
明石の君に子が生まれ、都で育てたいがどうするか、紫の上にいつ打ち明けるかなど迷いもするのですが。手元に引き取り、紫の上が可愛がって育てます。
六条御息所が病の床に伏し、源氏はその娘の前斎宮の後見人になることに。
入内するよう藤壺の宮に促され、その支度をします。
このときの帝は実は、源氏と藤壺の間の子。
帝の女御二人が張り合う絵合わせの行事のために、源氏は家にある見事な絵を持ち出し、さらには須磨で描いた自作で評判を取ります。
いまだに藤壺の宮は憧れの女性で、距離がある中にも、何かあるたびに心の奥深く響く存在。
出家した藤壺の宮の苦悶に比べると、源氏はいまだに慕う気持ちのほうが強くて罪悪感は少ないですね。
37歳で藤壺が病に倒れると、情け深い人柄が知れ渡っていたため、すべての人が悲しむことに。
源氏の嘆きは一通りではありません。
若い帝は僧都からひそかに出生の秘密を知らされ、源氏に親不孝をしていたと考えます。
葵の上が生んだ源氏の長男・夕霧は、幼馴染の雲居雁と相愛でしたが、雲居雁の父(葵の兄で、内大臣。若い頃は頭中将)に引き離されます。
それも大人になっていくにつれて、許されるのですが。
(雲居雁の生母が、早く離縁して今は別な人の北の方になっているというのがちょっと面白い)
明石の君は、田舎育ちとは思えない品位と才覚を備えた女性。
身分を自覚して娘を手放し、身を引いていましたが、娘の明石の上が春宮(源氏の兄の子で、次の天皇)に入内することになり、付き添っていくことになります。
太政大臣となり、六条院に壮大な邸宅を築いた光源氏。
そこに、女三の宮の降嫁という大きな問題が‥
一巻目よりいくらか落ち着いて、都での優雅な催しややり取り、人々のいろいろな思惑が描かれます。
淡々とした文章ですが、紫式部が宮中で見聞きした経験から、華やかさに実感がこもっているのでしょう。
こういうふうに人の気持ちは動くもの、この場合はこうした方がふさわしい、などと、当時は宮廷で働く人や縁組を考える人の参考書にもなったのでしょうね。 -
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萩原規子による「源氏物語」の新訳。
読みやすくするための工夫がなされています。
光源氏の生い立ちの章の次に、幼い紫の上との出会いを持ってきて、印象を強くしてあります。
順番を入れ替え、脇筋は省き、敬語もなく、和歌は意訳のみ、注釈などもつけずに、どんどん話が進む。
停滞は確かに少ないですね。
これなら読める、という方もいらっしゃるのでは。
この後に、もう少し詳しいものを読んでみるという手もありますよね。
紫の上は、確かに重要人物。
ただ、藤壺を想ってもんもんとした年月、決められた結婚相手は冷たく、うまくいかない‥
といった光源氏の気持ちはあまり実感として迫ってこないから、いきなり父親にも知らせずに、幼女誘拐?!という感じがしないでもありません。
当時の同居しない父子の縁のはかなさや、男性が望めば事実婚になることなどを、示しているともいえますが。
その後で、六条御息所という高貴な年上の女人とまで付き合っていたことや、許されない恋の藤壺とは密会しちゃったし~朧月夜の君にも手を出すし、明石の君にももう会うの?!
って、ほんとテンポ早い、手も早い‥
あの時代の結婚制度や源氏物語の成立についての説明が何もないと、初めて読む人はどうなのか‥
いつ疫病で死んじゃうかわからない寿命の短い時代。
結婚にも離婚にも制約は少なく、多くの女性を相手にしていた男性は珍しくなかった。
貴族の男にとって恋愛も仕事みたいなもの、結婚は身分制社会を生き抜く命がけの政治なのよ~ただのサイテー男じゃないのよ!とか、何だか弁明してあげたくなります。
でも飛ぶ鳥を落とすような勢いのプレイボーイ・光源氏の内心は、あんなこんなで、めめしいの‥ということを描いた作品でもあると思いますが(笑)
一体どうなるの?と宮廷の人々の興味をさぞ集めたことでしょう! -
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荻原さん訳の「源氏物語」です。3巻まとめての感想。
正直ね、誰が訳しても話は同じなので、源氏の君のお盛んぶりと調子の良さと自己肯定には呆れた溜息が出ますが、描写の美しさや細やかさが素晴らしい。
詰まらない粗筋が細部と周辺部の書き込みで、花鳥風月で雅な一大絵巻へと光り輝いていくのです。
「紫の結び」というのは、源氏の君と藤壺の宮と紫の上の話に絞っているということ。
数多いるつまみ食い的女性関係や、玉蔓十帖、源氏死後の話はばっさりカットされています。
そのせいもあり、紫の上の印象がずいぶん変わりました。
愛らしい人形みたいな印象しかなかったんですけど、明石の姫君が生まれたり、女三の宮がお輿入れしたりで、さんざん苦労してようやくその境地に辿り着けたのね、と同情心がしみじみと湧いてきました。
源氏の晩年て、そういえばよく知らなかったこともあり、「若菜」以降の物語は興味深くもあり、荻原さんの意図もなるほどねと感じられました。
私の源氏物語観は大よそ「あさきゆめみし」ベースなので、今回きちんと本で「雲隠れ」まで読めてよかったです。
やっぱり源氏&頭中将より夕霧&柏木がいいよね。
匂宮&薫の結びも読みたいです。
源氏の女性たちの中では、むかしから葵の上がいちばん好きです。 -
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RDG2巻目。ここから本編開始!な感じですね。
舞台が鳳城学園に移り、ほぼキャラが入れ替わりましたね。
宗田姉弟魅力的です。
今回はこれからのメンバー紹介?て感じでしたが、
山奥が舞台だった1巻と比べ、一気に舞台設定が
大きく変わったのにもかかわらず感触の違いを
悪い意味で感じさせないのはお見事だなぁと思いました。
で、じれったい泉水子ちゃんと深行君の関係も。
ツンデレの彼にしっかり物を言えてる泉水子ちゃん、
気になってはいるんだろうな(萌)。
3巻も順次読みますが、真夏君といい感じの絵が。
彼に影響されるところも大きいでしょうね。
勿論姉の真響ちゃん、○○にも。