荻原規子のレビュー一覧
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ネタバレ「これは王国のかぎ」の続編と聞いて読んだ。今回はジンとしての冒険を半ば忘れて現実世界のお話、寂しい思いもあれど現実に根をはってたくましく頑張ってるひろみの姿が嬉しくもある。超青春!みずみずしさがあふれてる。
大学が同じように男:女=8:2くらいだったので「名前のない顔のないもの」の存在、非常によく分かる。その中で誰かの付属品以外のものになろうとすれば、夢乃のように「男」として振る舞うか、ひろみのように距離をとるか、近衛さんのようにゆりかご自体を破壊しようとするか、になる。
声にすればたちまちニュアンスが失せ、否応なしにフェミニズムと非難の表情を帯びてしまう。優しい気遣いの結晶がぱっと砕けて境界 -
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6巻で完結した、RDG(レッドデータガール)の短編集。
相楽深行の視点から描かれた3つの短編と、宗田真響の視点から描かれた中編が1つ。
短編3つはこれまでのお話で、中編の方は6巻から後の話。ほとんどがその中編で構成されています。
鈴原泉水子視点から離れて相楽深行視点に移ると、まあやっぱりねという感じではありますが、色々と話の展開が変わってきますね。まあ、それはいいとして。
この本の表題にもなっている、「氷の靴 ガラスの靴」です。
お互いの気持ちを確認した鈴原泉水子と相楽深行の心の変化も面白いですし、宗田真響と宗田真夏の兄弟と戸隠の話をより深掘りしています。
そして、真響がチー -
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ネタバレ山伏や神霊など、日本に古来からあると考えられている霊的なものをテーマとしたファンタジー作品シリーズの1作目です。
冒頭から中盤にかけては、物語の世界観や登場人物の人となりを描くことに重点が置かれていて、すぐには「面白い」と引き込まれる作品ではありませんでしたが、読み続けるうちに気づくと夢中になっていました。
設定こそライトノベルにありがちなものではありますが、文章としては軽薄な物ではなく、また登場人物の心情描写もしっかりとしていて読み応えもありました。泉水子が東京への修学旅行の際に感じるようになった、霊的なものについての描写も(私自身は感じられないので、この感想が的確なものかどうかはわかりませ -
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前回と雰囲気が変わって、呪詛だとか、陰陽師だとかがでてくる学園ものに。
二巻目で主人公の泉水子が好きになってきました。
1巻目のときは、苦手なことも多いしうじうじしてたけれど、内気な自分を変えようと自分なりに頑張ったり、卑屈なところがなかったり、深行とのやきもきする関係もかわいい。
引っ込み思案なキャラクター性にはあまりに大きすぎるものを背負ってるように思うんですが、今後姫神関係も含めてどう決着をつけるのか、気になるところ。
今回は伝統的な芸能の話など、和風な感じと学園ものにありがちな生徒会のあれこれとで、新鮮な感じで読めました。
さくさく読めるけれど、ラノベみたいな軽さとも違うしっかり -
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■宗田真響、一族の運命全てを負う少女。RDG最終巻、その後のストーリー!
正月明け、学生寮に戻った宗田真響はルームメイトの鈴原泉水子の変化に気がつく。「相楽と休み中に何かあったのだ」祝福すべきなのに、なぜか喜べない真響。泉水子の相手が深行と確定されれば、泉水子を中心とする「チーム姫神」の中で、忍者の家系宗田家と陰陽師の家系高柳家とのバランスが変わってくる。そんなある日、横浜のスケートリンクで合宿が行われることになるが、これは宗田家がスポンサードとなりチーム姫神、及び真響が隠れ蓑に婿候補と報告した深行を見定めるために仕組まれたものだった。大殿である祖父が本気で彼女の婿取りに乗り出したと聞いて、 -