荻原規子のレビュー一覧
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ネタバレ夏休みも終わり、学校祭の準備も佳境を迎える。
このペースでは、学校祭をピークとしてこのシリーズは終わるのか?
なかなかゆっくりな展開だけれど、泉水子の成長は著しい。
自分の言いたいことを、ちゃんと人に対して言えるようになってきたし、怖いからといって逃げてばかりではなく、怖くても真実から目を逸らさない強さを身につけつつある。
深行から教わった九字の印で身を守る術も得た。
校内にそこはかとなく漂う不穏な気配。
予定外に学校祭に入り込んでくるPTAや三年生グループ。
三つ編みで泉水子の中に封印されているはずの姫神が、自由に外に出られるようになったこと。
学校祭は、陰陽師と戸隠の忍術との、世界遺産認定をめぐる戦い。
それはつまり、時の権力者に実力を認められるチャンスなのだ。
勝った方は権力者に優遇される。
生々しい争い。
泉水子たち山伏の系列は、権力者とは距離を置いて存在しているものなので、本来はこの争いとは無縁のはずなのだが…。
ここにきてもまだ、泉水子の両親たちの動きがない。
娘と接触しようという気配がない。
娘が結構危険な立場にあるというのに、それでいいのか?
本筋とは関係ないけど、雑学を一つ。
山岳修業の地では蕎麦を食べることが多い。
なぜなら修業中は五穀を断たなければならないが、蕎麦は五穀に含まれないから。
そして、粉に引いた蕎麦はお湯で練るだけで食べられるという手軽さ。
自然薯も生で食べられるので、とろろそばには意味がある。
なあるほど。 -
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ネタバレ中学校を卒業して、東京の高校に進学することになった泉水子(いずみこ)。
中学校の修学旅行で東京に来た時は、人の多さ、空気の悪さ、そして得体のしれない者に追われて具合が悪くなってしまった泉水子だけれど、東京と言っても八王子はまだ自然も残っていて、身体的には適応可。
問題はほとんど知っている人がいない中で、超人見知りの泉水子がどうやって学校生活になじんでいけるのか。
一応泉水子を守ることが運命づけられているらしい深行(みゆき)が半年早く学園に転校していたし、寮の同室の宗田真響(まゆら)とはとても気が合い、その弟(同学年)とも仲良くなって、思ったよりも学校生活が楽しめそう…に思われたのだが、泉水子は感じてしまった。
とても強く、脅威のある気配に。
泉水子は時々その体に姫神様が憑依することがある。
だから山伏である深行が泉水子を守るのだ。
さらに同室の真響は戸隠忍者のの家系で、学年一の秀才は陰陽師(式神使い)で…。
となるとこれはもう、日本の国の在りようとか、根幹とかに関わってくる話のような気がしますがどうでしょう。
前作で消えてなくなったはずの彼も姿を変えて復活し、新たに判定する者も登場し、これで主要人物は大体そろったのかな?
さて次からは話がどう進むのか、とても楽しみです。 -
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今年の目標は「児童文学を読む」なので、
大好きな荻原規子さんの児童文学についてのエッセイを。
わたしは荻原規子さんの「勾玉シリーズ」で人生が変わったと思っている。
いまでも覚えている、
小学生の頃、自分の机に向かって夢中で読んだ。
我慢できなくて机にかじりついて読んだ。
子供の頃に出会えて本当によかった。
これのおかげで私は日本文学部にすすんで
伝承文学を学び、伝承文学で卒論を書いた。
だけど、わたしはそんなに児童文学を読む子供じゃなかったんだなあ。
荻原規子と江戸川乱歩、
外国作品は赤毛のアンシリーズくらいしか読まなかった。
今思うと本当にもったいないことをした。
荻原規子さんが夢中になって読んだのは
ナルニア国物語や赤毛のアンシリーズなど、
外国作品が多いようだ。
メモをとる手が止まらなかった。わたしも読みたい!
とりあえずナルニア国からかな。
文庫版あとがきに、「日本の古典についても触れたものを書きたい」と書かれていて、そちらも熱望します!! -
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ネタバレ真澄とおじいちゃんが再会できたのには泣いてしまった…本当に良かった
シリーズ最終巻を読んでから時間が経ってしまったので
だいぶ忘れてるところも多かったけど
自分もまた彼らに再会できて良かった
そうか、真響は早川先輩に…?ふふ
高柳は相変わらずお呆けちゃんでかわいかった
頑張って修行してね
深行の覚悟もかっこよかった
泉水子が選んだなら、自分にとってもどうでもいいものじゃない
…アツイじゃあないか
目的のために自分を押し殺しがちなカップルだから
ちゃんと幸せな時間も過ごしてくれたらいいなと思う
心情としては、チーム姫神が最後の答えにたどり着くまで、読んでみたいけど
作者さまは書く気はないのかな…残念だな -
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ネタバレ「これは王国のかぎ」の続編と聞いて読んだ。今回はジンとしての冒険を半ば忘れて現実世界のお話、寂しい思いもあれど現実に根をはってたくましく頑張ってるひろみの姿が嬉しくもある。超青春!みずみずしさがあふれてる。
大学が同じように男:女=8:2くらいだったので「名前のない顔のないもの」の存在、非常によく分かる。その中で誰かの付属品以外のものになろうとすれば、夢乃のように「男」として振る舞うか、ひろみのように距離をとるか、近衛さんのようにゆりかご自体を破壊しようとするか、になる。
声にすればたちまちニュアンスが失せ、否応なしにフェミニズムと非難の表情を帯びてしまう。優しい気遣いの結晶がぱっと砕けて境界がより一層はっきりするのが悲しく、結局は沈黙する。
だから最後に近衛さんが瀕死で外に飛び出してしまい、ひろみがよりいっそう距離を取り、夢乃がなんだかんだ役割を演じ続けるのはすごくリアルなんだけど、現実すぎてなんとなくもやもやするところもある。
本当はこんな話じゃなくて、あなたと隔てるものなく向き合いたい、話がしたいという話なんだけど、すごく難しい。私の中の女の子に負けたくないのかも、という夢乃に胸が痛くなる。これを逸れることなく書き表すなんてすごいな、と思った。
近衛さんのサロメを自分に重ねて一心不乱に踊りを磨くところとか、ひろみとの会話とか、かなり好きだな(メンヘラの上犯罪者になっちゃったけどね)。高校生の時に読みたかった小説。 -
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6巻で完結した、RDG(レッドデータガール)の短編集。
相楽深行の視点から描かれた3つの短編と、宗田真響の視点から描かれた中編が1つ。
短編3つはこれまでのお話で、中編の方は6巻から後の話。ほとんどがその中編で構成されています。
鈴原泉水子視点から離れて相楽深行視点に移ると、まあやっぱりねという感じではありますが、色々と話の展開が変わってきますね。まあ、それはいいとして。
この本の表題にもなっている、「氷の靴 ガラスの靴」です。
お互いの気持ちを確認した鈴原泉水子と相楽深行の心の変化も面白いですし、宗田真響と宗田真夏の兄弟と戸隠の話をより深掘りしています。
そして、真響がチーム姫神としての決心を固めた話。
ここまで来ると、続編も進められるんじゃないかなという気がするんですが。実は、伏線ばかり張って、本体の話はないのかなという気もしているのですが。 -
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ネタバレ山伏や神霊など、日本に古来からあると考えられている霊的なものをテーマとしたファンタジー作品シリーズの1作目です。
冒頭から中盤にかけては、物語の世界観や登場人物の人となりを描くことに重点が置かれていて、すぐには「面白い」と引き込まれる作品ではありませんでしたが、読み続けるうちに気づくと夢中になっていました。
設定こそライトノベルにありがちなものではありますが、文章としては軽薄な物ではなく、また登場人物の心情描写もしっかりとしていて読み応えもありました。泉水子が東京への修学旅行の際に感じるようになった、霊的なものについての描写も(私自身は感じられないので、この感想が的確なものかどうかはわかりませんが)リアルに描かれているように思いました。
運動も機会も苦手な主人公、泉水子(いずみこ)が山を出る決意をし、東京へと向かう次巻以降、どのような展開になるのか楽しみでもあります。