今野敏のレビュー一覧

  • 棲月―隠蔽捜査7―(新潮文庫)
    シリーズもここまで読んでくると、登場人物の性格が読んでいて面白く、

    「竜崎は、ぽかんとしてしまった。」
    「竜崎は、呆れてしまった。」

    という文言を読むたびに、心の中で笑って読んでました。正に竹を割った性格。

    最後の移動の時の職員みんなの敬礼は感動しました。実際にこんな警察官がいて欲しいと望んで...続きを読む
  • 棲月―隠蔽捜査7―(新潮文庫)
    今野敏「隠蔽捜査」シリーズ第9作目(2018年1月単行本、2020年8月文庫本)、長編集としては7作目だ。
    竜崎が大森署署長としての最後の物語。1作目だけが警察庁長官官房総務課長としての物語で2作目以降は全て警視庁大森署署長としての物語だ。

    私鉄のシステムダウンで電車が止まった。大森署の管内を通っ...続きを読む
  • ST 警視庁科学特捜班 黒の調査ファイル
    色シリーズのラストを飾るのは、「黒の調査ファイル」黒崎勇治です。
    今回の事の発端はワンクリック詐欺。
    被害者の茂太が友人の一平と共に、詐欺グループに報復を決意するのですが、そこはやはり素人。
    報復に成功したと思ったのも束の間、まんまと敵の罠にはまり絶体絶命のピンチに陥ってしまいます。
    そのピ...続きを読む
  • 去就―隠蔽捜査6―(新潮文庫)
    今野敏「隠蔽捜査」シリーズ第8作目(2016年7月単行本、2018年12月文庫本)、長編集としては6作目だ。
    今回も竜崎の的確な判断で殺人誘拐事件を解決するのだが、竜崎に反感を持つ第二方面本部長、弓削篤郎(ノンキャリア警視正)の姑息な訴えで特別監察を受ける展開になる物語だ。

    大森署管内で24歳の服...続きを読む
  • 任侠病院
    シリーズ3作目となり展開もマンネリ化するかな、と思いきや今までで一番良かったです!
    最後の交渉?取引?の場面も簡潔ながら中身が濃く、シリーズ中で最高の名シーンでした!!
  • 自覚―隠蔽捜査5.5―(新潮文庫)
    男だ、女だ。
    派遣社員だ、契約社員だ、正社員だ。
    ○○の実績あり、●●は未経験。
    …自分が持つ特質をメリットとするかデメリットとするかは自分次第なのだ…と気づかせてもらえた。
    当たり前のことだけど、とても大切なこと。
  • 宰領―隠蔽捜査5―(新潮文庫)
    今野敏「隠蔽捜査」シリーズ長編第5作目(2013年6月単行本、2016年3月文庫本)、短編集も含めて6作目だ。
    今まで通り主人公は元警察庁長官官房の総務課課長、大森署に署長として左遷された竜崎伸也47歳、東大卒のキャリアで階級は警視長である。家族は主婦の妻冴子、大学を卒業して広告代理店に勤める娘美...続きを読む
  • 任侠病院

    医者も看護師も事務員も

    阿岐本組が関わるトコロって、出版社も学校もそうだったけど、なんでこんな格好良いんだろう?
    ホンモノの先生や、ホンモノの医者が居るっていう感じがする!!いや…ホンモノなんだけど、外部圧力等で輝けない人達がいるところに、その輝きを見つけて、認めて、外部圧力を取り除いてくれるのが阿岐本オヤジ…ってことなの...続きを読む
  • 任侠学園

    「書房」より好き!

    任侠シリーズ2作目。元々学園モノが好きなのもあるけど、1作目より更に面白いと感じました。

    教員経験者なので、途中までは「日本の学校も先生もさすがにここまで酷くないと思う…」と、いかにも現代の学校が批判されてるみたいで嫌だったけど、暴力団がバックで口を出していたという小説設定で、「なら仕方ない」と納...続きを読む
  • 任侠書房

    本当の任侠って良いよね

    ヤクザとか、暴力団とかをホイホイ肯定する訳ではないけど、こういう昔ながらの「任侠」に正しく縛られている組を見ると(読むと)、こういう世界も必要なんじゃないかって思いますな。

    まぁ、アキモトの親父さんがキチンとしたヤクザさんだからだね。
  • 転迷―隠蔽捜査4―(新潮文庫)
    今野敏「隠蔽捜査」シリーズ長編第4作目(2011年9月単行本、2014年5月文庫本)、短編集も含めて5作目だ。今までのシリーズ最高傑作だと思う。
    今まで通り主人公は元警察庁長官官房の総務課課長、大森署に署長として左遷された竜崎伸也47歳、東大卒のキャリアで階級は警視長である。家族は主婦の妻冴子、大学...続きを読む
  • 転迷―隠蔽捜査4―(新潮文庫)
    殺人、ひき逃げ、薬物と全然別の事案が一つになっていきます。
    その捜査指揮を竜崎が受け持つことになる。
    いつもながらの変人ぶりと真っ直ぐな姿勢にあっという間に引き込まれて読み切りました。
    第5段も楽しみです。
  • 確証

    盗みの話も良いです!

    「常習犯」と言う短編を事前に読み、それが良い作品だったので他にも作品がないかと探していたところ、シリーズ化している事を知り早速読んでみました。
    警察小説と言うと、どうしても「殺人」がメインですが、こちらは「盗み」がメイン。
    主人公のハギさんこと萩尾警部補が、相棒の武田秋穂巡査部長とともに3件の窃盗・...続きを読む
  • マル暴甘糟
    いや~、面白かった~☆

    タイトルにもなっている<甘糟(あまかす)>くんは、まちがいなく「警察小説史上、もっとも気弱な刑事」だ。

    今野氏の<任侠シリーズ>でちょい役で出てくるあの”彼”である。

    任侠シリーズでも彼はぼやいているけれど、本作ではぼやく、ぼやく。とにかく、ぼやく。
    ぼやき節が止まらな...続きを読む
  • 変幻
    「同期」シリーズ最終作(多分)。
    今回もボン(宇田川)と蘇我の2人が同期の大石を救い出すストーリーが主軸となって、SITに組対に麻取と組織入り乱れての犯罪捜査が展開します。
    お馴染み植松&土岐のおじさん同期コンビに、今回登場のベテラン荒川と若手の日野。
    更に、安積班シリーズの相楽、他にも魅力的...続きを読む
  • 欠落
    「同期」シリーズ2作目。
    宇田川、蘇我に続き3人目のが同期である大石陽子が登場します。
    前作は、宇田川が蘇我をピンチから救いましたが、今回は宇田川と蘇我が大石をピンチから救い出す展開に。
    前作も登場した植松、土岐に加え、今回は佐倉と新谷と言う2人の刑事が新たに加わり、事件解決に奔走します。
    ...続きを読む
  • 同期
    捜査一課の若き刑事、宇田川の成長物語一作目です。
    自分が捜査に関わる殺人事件と、「同期」の蘇我の処遇を巡る謎が一つに繋がった時、事件が解決へと動き出します。
    信頼できる上司や先輩達に見守られながら、熱い気持ちで事件の真相解明に突き進む宇田川。
    青春と呼べるほど若くはないですが、ちょっとだけ青臭...続きを読む
  • 棲月―隠蔽捜査7―(新潮文庫)
    相変わらず竜崎伸也の生き方は圧倒的にカッコいい!こんな上司に憧れつつ自分の姿を顧みて愕然とする。だからまた次の作品で早く竜崎伸也に会いたくなる。
  • 果断―隠蔽捜査2―(新潮文庫)
    今野敏「隠蔽捜査」シリーズ第2作目(2007年4月単行本、2010年2月文庫本)。
    主人公は元警察庁長官官房の総務課課長、家族の不祥事で大森署に署長として左遷された竜崎伸也46歳。東大卒のキャリアで警視長である。家族は主婦の妻冴子、大学生で就職活動中の娘美紀、ヘロイン使用も自首で保護観察処分で済んだ...続きを読む
  • 棲月―隠蔽捜査7―(新潮文庫)
    相変わらずです。水戸黄門のように最後に正義が勝つと分かっているのに、面白くて仕方ない。
    読み進めるのがもったいなくて、なるべく意識してゆっくり読んでみたが、それでもダメで一気に読み進んだ。
    竜崎伸也の原理原則には、サラリーマンとして毎回憧れる。だからヒットしてるのでは?とも感じる。
    私の中では最高の...続きを読む