今野敏のレビュー一覧
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ネタバレ夜の報道番組「ニュース・イレブン」の遊軍記者、布施京一を主人公にする「スクープ・シリーズ」の第三弾。端緒は、早朝の繁華街で刺殺体で発見された週刊誌記者。夜遊びと飲み歩きの中で偶然、その現場の映像の撮影に成功した布施のスクープ映像から本作のストーリーは展開していく。
最初はちょっとしたスクープ映像だと思われたものが、徐々に暴力団や政治家までも巻き込んだ話に発展していく。少しずつ、話が大きく複雑になっていく中、最後はキッチリと顛末をまとめて物語を集約させる手法はさすがの一言。
本作では、マヌケな俗物である新聞社の持田の出番は少なめ。一方、黒田刑事の下で働く若い谷口刑事の活躍が目覚ましく、心の中の葛藤や刑事という仕事に対する本音、悩みなどがつぶさに描かれ、布施という人物の動きはもちろんのこと、谷口刑事の成長ぶりも物語の中でしっかりと楽しめる贅沢な作品になっている。
前作と今作とで、布施の報道に携わる人間としてのプライドや強い意志というものが少しずつ垣間見られるようになってきた。飄々とした掴みどころのない人物だが、報道のあるべき姿、報道が傲慢になってはならないこと、報道が伝えるべきこと、ということについては、明確に布施の口から語られる場面は多くないものの、明確な筋があることが分かる。こういう信念や意志のある人が作る報道番組が現実世界にも存在したらどんなにいいだろうか、と、読後にふと思わされてしまう。 -
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ネタバレ報道番組「ニュース・イレブン」の遊軍記者、布施京一のシリーズ第二弾。今回、布施が興味を持って追いかけ始めたのは、まずは一年前に起きた女性の猟奇殺人事件。そして、六本木で若者の間ではやっているドラッグ売買と、ドラッグに近づいた若い女性の失踪事件。失踪した女性たちは、家出していたり地方からあてもなく上京していたりするものばかりで、実際には「事件」として世間の注目を浴びておらず、犯罪として警察に捜査されてもおらず、もちろん、布施の所属するテレビ局でも扱われていない。
そうした、いわゆる「都会の暗部」に興味を持ち、仕事のネタ、つまり成果になるのかどうかに頓着せず、独自に追い続けていく布施の人情味と人間性が、第二作である今作で大きく花開いた感じ。このシリーズ第一作の『スクープ』とは一味違う、まろみのある人物としての布施京一がこの作品で確立された印象。
布施を取り巻く登場人物たちの中にも、第一作からは少しずつキャラクターが変わってきた人たちがいる。まず、警視庁捜査一課の黒田刑事。第一作では人を突き放すようなやや粗暴な雰囲気があったが、本作では刑事としてのありかたや後輩の扱いに悩む、人情味のある人物になっている。そして、その黒田のもとで働く若い谷口刑事も、軟弱さや覇気の無さが薄まり、自分なりに刑事としてやるべきことをこなす真面目さが出てきている。一方で、第一作に輪をかけて鬱陶しいお邪魔キャラになっているのが、新聞記者の持田。こういう、自分の分をわきまえないような、人をイライラさせるタイプの人物も現実には存在するわけで、作品において必須の三下の役を担っているという点では、持田の存在もやはり必要。第一作では単に布施の言動を煙たがっているだけのように見えた、ニュース・イレブンの鳩村デスクも、彼なりに報道マンとしての矜持があり、彼なりの哲学の下で布施のやり方に納得できずにいる、という、愛らしいキャラクターを見せている。
物語は中盤以降、新興カルト宗教が交わってきてさらに混沌としていく。終盤の急展開にはちょっと性急な印象もあるが、実際の犯罪の検挙や逮捕の瞬間というのは、これぐらい急であっけないものなのかもしれない。
布施は報道記者として「映像を撮り、ニュース番組で流す」ことに目的があり、黒田刑事は警察として「犯罪の現場を押さえ、容疑者を逮捕する」ことに目的がある。よって、必然的にこのシリーズでは、「逮捕や検挙の瞬間を布施が映像で押さえることと、警察が犯罪の現場を押さえる」ところまでが焦点であり、その後の犯罪捜査や裁判については特に触れられない。後日談であり、ある意味、余談でもあるため仕方ないところかもしれないが、一般的な「警察モノ」の作品に慣れてしまうと物足りないのも事実であり、そのあたりがもう少し描かれると、さらに読みごたえが出るのではないか、とも思う。
とはいえ、この作品が不足しているという意味ではなく、本作の結末と幕引きの後味は決して悪くない。 -
Posted by ブクログ
任侠シリーズ第5弾!
映画館って、やっぱり独特の雰囲気やもんな。
あの始まる前のワクワク感とか、たまらんし!
やっぱり、大画面で観るのは、家でNetflixとかで観るのとは、一味も二味も違う!
今でも、月に数回は観に行ってる私にとっては、潰れて欲しくない!
今回は、そういうミニシアター的な映画館を助ける!
でも、今回のは、映画館自体の建て直しというより、意識の建て直しなんかな?
経営者も目先の利益だけの為ではなく、もっと大きなモノの為に舵を取るべき!お金の為だけではなく、ロマン!
社員もお給料だけやなく、自分の会社を誇れるような…
確かに、自分の会社が、映画館持ってたら、嬉しいもん!
多分、お金には代えられないもの!
「うちの会社!映画館持ってんねんで!」って自慢しまくるし…
読書も好きやけど、映画も好きな(特に映画館での鑑賞)私は賛同しまくりでした〜
親分
「チャンスってのは、大切にするもんだ。それで人生変わってくるんだ。いいか、誠司。この際言っておくな。今までの人生がつまんねえモンだったからって、この先もそうだとは限らねえ。それを決めるのは、チャンスをぼうっとしていて見逃すか、大切にするかだ。人生はそれの積み重ねだ」
ハイ!肝に銘じます!∠(`・ω・´) -
購入済み
隠蔽捜査3
竜崎さんが人間味を増した。面白くて一気に読んだ。警察組織の事はよく分からないが、側から見たら面倒くさそう!縄張りやらメンツやら足の引っ張り合い。それでも竜崎さんの理性が上回った時スカッとしました
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購入済み
愚直
竜崎伸也という男、この愚直なまでにまっすぐな男は忖度一切なしで、誰に対しても最善の方法を考え行動する。確かに頼りになる上司でもある。
また、警察という組織とは、こういうものなのかということも勉強になった。
一気読みしてしまった。このまま2巻目に突入する。 -
Posted by ブクログ
シリーズ第3弾。
大まかな流れは前回までの2作品と同じですが、この3作目は、「対比」が面白いと感じました。
佐伯 対 乾の現地での直接対決。
内村所長 対 鬼門社長(組長)の情報戦。
そして、白石に惚れる奥野とミツコに惚れる鬼門。
というように、それぞれに比べる対象があるのが面白いです!
そして、環境犯罪研究所 対 ノース・イース・コンフィデンス(艮組)という視点で考えた時、上司と部下の関係でみると、内村所長は佐伯を信頼していました。
鬼門社長は乾を切り捨てようとしていました。
この差が勝敗の差だと私は個人的に納得し、読み終わってとてもスカッとした気分になりました。