今野敏のレビュー一覧
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2013年(発出2010年) 352ページ
警視庁刑事部長・伊丹俊太郎を主人公としたスピンオフ短編集・・・なのですが、影の主役は竜崎伸也という感じで、竜崎ファンには満足の一冊だと思います! そして、伊丹俊太郎がなんとなくかわいいキャラに思えてきます。
時系列順に、『指揮』『初陣』『休暇』『懲戒』『病欠』『冤罪』『試練』『静観』と、全部で8編の短編からなっています。全部飽きさせることのない構成で、一気読みできます。今野敏さんは短編も名手! こんなにスピーディーに小説を読むことができるのは爽快な気分でした。会社の休憩中に、2、3編くらい読めてしまいますし、短編でも続きがすごく気になりました。面白かったです。
ちょっと息抜き、そして次の長編へレッツゴーです。
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購入済み
この「語り口の巧さ」よ…。
2024年2月読了。
もうず〜っと前から存じ上げていましたし、凄まじい多作でも有名な著者の作品。本書も2時間ドラマでも観たような話…。
ちょっとした切っ掛けで読み始めたのですが、気軽にちょっと手を伸ばして読み始めたらグイグイと惹き込まれ…数時間で読了。この「語り口の巧さ」には、ほとほと脱帽しました。
『多作と言えど必ずしも不作ならず』と自身で意志表明し、「そんな事を言ったってどうせ…」と鼻で笑っていたのが私の学生時代の頃ですから、もうかれこれ30年近く昔の話…。
久しぶりに読んで、本当に著者の《圧倒的な筆力》に参りました。こんなに爽やかな読後感は久し振りかも。
こんなに沢山の著作で、今だにこれだけのレベルの小説を量産出来る作家は、国内ミステリ界でも相双居ないと思います。
最近は、しっかりした構成の「推理小説」といわゆる 「ラノベ」の類の境界線が崩れてきていますが、同じ土俵で書くのなら、著者のような『読者を引き摺り込む巧さ』を、若い作家の方々にはしっかり学んでほしいと切に願います。出版社の方々も、もっと厳しく育てて欲しいですね。
とにかくひたすら『堪能』しました。これからも良い作品を書いていって欲しいと思いました。感謝です。 -
Posted by ブクログ
警視庁捜査一課第5係、碓氷弘一。腹の出た体型に薄くなってきた頭髪。くたびれた背広を着たサエない中年男だ。
警部補になりたてだが、係内では最年長の48歳ということもあり、年下の係長からは番頭のような扱いをされている。
そんなベテラン刑事が事件解決に奔走する警察サスペンス。シリーズ4作目。
◇
6月17日金曜日。退勤時間になってはいるが、鈴木係長が腰を上げないので碓氷も席を立てずにいた。
今日は朝から嫌な予感がする。さっさと退散しなくてはと碓氷が焦り始めていたとき、一斉無線が入った。渋谷ハチ公前広場で通り魔事件が発生したとの連絡だった。
さっそく管理官から指示があり鈴木係長以下第5係12人が急行したが、現場に到着してみると犯人はすでに逮捕されたあとだった。犯人は居合わせた一般市民にしがみつかれて逃亡できず、広場前派出所から駆けつけた警官たちに取り押さえられたという話である。
しかし、逮捕に協力してくれたという一般市民はいつの間にか姿を消していて、その人相風体を覚えている警官はなぜか1人もいなかった。
さらに被疑者は悲痛な声で容疑を否認しているというのだが……。 ( 第1話 ) ※全25話。
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オカルトファンタジーだった前作とは打って変わり、読み応えのあるサイコミステリーでした。
渋谷と新宿で起きた通り魔殺人事件。犯人が異なるにも関わらず、2つの事件には共通点が多すぎることに田端捜査一課長は着目。特捜本部を設置し、被疑者を取り調べている各所轄署とは別に捜査することにしました。
ちなみに共通点についてですが、
①人通りの多い広場で起きている。
②犯行を見た者は誰もいない。
③被害者は死者1人、負傷者2人。
④その場に居合わせた一般市民が果敢に犯人にしがみつき、「こいつが犯人だ」と叫んでいた。
⑤その一般市民も犯人も、返り血を浴びていた。
⑥駆けつけた警官が犯人をすぐ逮捕した。
⑦逮捕した際、凶器の包丁は地面に落ちていた。
⑧逮捕に協力した一般市民は消えるようにいなくなった。
⑨犯人を逮捕した警官たちは誰1人、姿を消した逮捕協力者の人相風体を覚えていなかった。
⑩逮捕された犯人は全面的に犯行を否認している。
と、類似性はかなり高く、同一犯の匂いが強くします。つまり、確保された2人の被疑者は誤認逮捕の可能性があるということになるのです。
さて今回、碓氷がバックアップするゲスト出演者は、警察庁刑事局から派遣された心理調査官です。
名は藤森紗英といい、30歳前後のスラリとした美しい女性です。
田端課長からサポートを命じられた碓氷は途方に暮れてしまいますが、命令に従うほかありません。こうして美人調査官とサエない中年警部補の「美女とアナグマ」のようなコンビが誕生したのでした。
収集されたデータから犯人の心理を読みプロファイリングする。それが紗英に課された仕事なので本庁詰めでも構わないはずなのですが、紗英は碓氷とともに捜査に出ることを希望します。
かつては対人恐怖症で、その克服のために心理学の道に進んだ紗英。
今でもオドオドした態度が出てしまうことがありますが、不思議なことに碓氷の前では自然に振る舞えることに紗英も気づいたからでした。
心理学を用いた「印象のすり替え」を犯人が仕掛けたことを見抜いた紗英は、犯人の残した「エチュード」ということばの意味を読み解き事件を解決に導きます。紗英と犯人が互いの心理を読み合う描写は読み応えがありました。
一課長はじめすべての捜査員が認めた紗英の活躍が、碓氷のバックアップあってのことなのは言うまでもありません。
『パラレル』とは違って本来の姿を見せてくれた碓氷。人使いの名人が本領発揮した第4巻でした。
ところで、警察庁刑事局心理調査官・藤森紗英というキャラは実に魅力的な設定です。この1作で終わらせるのはあまりに惜しい。
彼女を主人公にした作品を ( シリーズ物で ) ぜひ読みたいと思いました。 ( 姫を支えるじいという、碓氷のような人間が必要なのかも知れませんが、なんとか考えていただけませんか? ) -
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監察官、笹本と諸橋のやり取り
諸橋は、心底驚いた。 「何だって……?」 「警察をなめるなと言ったんだ」 「たまげたな。あんたが、俺のやり方を認めるとはな……」 「私だって意味もなくあんたを責めているわけじゃないんだ」 「意味もなく責めているのだと思っていた。俺をクビにしたいだけだと……」
「あんたがクビになったり、死んだりしないように、ブレーキをかけてやってるつもりなんだがな……」
諸橋と城島の名コンビ、諸橋とヤクザの神野の関係、最高の作品である。
神奈川県警みなとみらい署暴対係の警部・諸橋は、暴力団の間で〈ハマの用心棒〉と呼ばれ怖れられている。ヤクザの抗争に巻き込まれ、両親を失った諸橋の暴力団に対する憎悪は特別深いのだ。
大学生が自室で変死体となって発見された。死因はヘロインの中毒死。市内では薬物検挙数が目に見えて増えているという。白い粉で俺たちのハマを汚すな! 絶好調、シリーズ第二弾。 -
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おい、ほんとに仕事中か!ってくらいどんどんレビューが上がる大晦日のひまわりめろんでございます
うんまあいいじゃないそこは
たぶん年内にもう一冊行けそう(おい)
うん、ちゃんと政治が関わってきてどんどん面白くなってきました
新たな謎も提示されてちゃんと引きもある
なんていうか、ちゃんとSF
SFってやっぱりただの空想科学の羅列じゃダメなんよね
そこに思想がないと
物語の底にちゃんと思想が見えないと
それがSF
一巻のレビューで「プロの書いた同人誌」とか書いちゃってごめんなさい(それはそれで好きなんだけど)
ものすごいしっかりしたSFでした!
今野敏さんにもっとSFを書かせようの会会長に就任したい -
Posted by ブクログ
タイトルも表紙もすてき!
今野さん、さすがの面白さ。部下の能力を活かして適材適所をしてくれ、しかも力を発揮できたらしっかり認めて褒めてくれる上司達。こういう上司のもとで働けたら幸せだとしみじみ思った。
葛飾署の広田係長がまたいい味を出していて、良かった。間延びした人の良さそうな喋り方でいながら、刑事として優秀。ドラマ化されたら、中村梅雀さんだろうなと想像しながら、読んだ。
速水の堂々たる交機隊への自信と仕事ぶりに感動する。速水の下で働く部下もまた幸せだ。
「秋麗」しゅうれい〜うららかな秋。何ときれいな言葉だろう。人生はいろいろ大変なこともあるが、考えよう動きようではどんな状況でも幸せは感じられるはず。そう思って苦楽も面白がって生きていきたいと思った。 -
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有名作家さんたちが書く短編警察小説。
[消えたホトケ 今野敏] 密室の事件現場からの死体消失の謎に三課窃盗捜査係の萩尾が挑む。プロの窃盗犯を相手にする刑事だからこその視点が面白かった。
[汚名 五十嵐貴久] 所轄の警務課員の千田と刑事殺しの罪を背負う元警察官の父のお話。父と子それぞれの思いが苦しかった。
[シェパード 美羽省吾] 所轄の強行窃盗係の佐田はとんでもなく身体能力の高い窃盗犯に逃げられてしまう。刑事と犯人の追いかけっこがワクワクするほど面白い。
[裏切りの日 誉田哲也] 刑事課課長の本宮は管内で起きた殺人事件を担当するもなかなか捜査は進まない。そんな中捜査一課長からあることを調べてくれと頼まれる。えっこれで終わり?と思ったら背中の蜘蛛という小説の第一部だということが判明