野口悠紀雄のレビュー一覧
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数年後の世界は予測がつくが、2040年という、ほぼ20年後の日本はどうなっているか、それを野口悠紀雄氏が語る、そこに興味をもって読み始めた。
これまでは停滞した30年と言われるが、まさに、それをデータで裏付けていく。Japan as No.1と言われていた時代もあったが、バブルではじけた日本。その後の無策というか場当たり的な政策が浮き彫りにされるような内容だった。直近の勢力にしか関心のない政治の劣化やポピュリズム傾向、官僚の近視眼的な見方が、日本を足踏みさせている。解決策は何か?
結局は民度に帰着するのだろうが、長いものにはまかれろ、の風土がいま問われていることを感じた。 -
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未来への的確な見通しが重要と考える著者が、9章からなる基本的なシナリオを示した。
日本の将来が、必ずしも明るいものでないと思えてくる。
財政収支試算では、2%を超える成長率を想定しているが、少子化のもとで1%成長できるかと疑問を投げかけ、政府の見通しの甘さを指摘する。
未来の世界の中で日本の位置を考えたとき、新興国との差も縮まるし、GDPが日本の10倍となる中国とどのように向き合うべきかと。防衛費を1%から2%への引き上げ論議が喧しいが、日本のGDP1%は、2060年においては、中国のGDPの0.1%にすぎず、どの程度の効果があるのかと、疑問を呈する。
日本は「大きさ」に代わる何かを見出さない -
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納得する部分は多々あったが、もっと早く警鐘を鳴らす必要があったのでは…。遅くとも「失われた20年」と言われた時期に。
韓国にまで抜かれ、安倍が抹殺されてからアベノミクスを批判するのでは遅すぎる。(著者がもっと前から批判していたのかは知らないが)日本の若者の留学が減ったり論文の引用数が低下したりしているのは、私でも数年前から聞いている。
また派遣の法律がどんどん適用範囲を拡大させたのも原因の一つでは…。企業からすると都合が悪くなれば調整できる派遣社員の存在は正規社員の給与上昇の牽制にもなっていたと思う。
イイ時を享受した年老いた政治屋が牛耳る日本は茹でガエル状態で、このまま若者世代にツケを先送り -
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アメリカの情報産業のエンジニアの給与水準の高さに驚かされる。様々な統計データを駆使した説明はさすがの一言。統計データを諸外国と比較するには前提条件を認識しないとミスリードする。
実感として給与が増えないことが、過去の賃金水準から比較すると下がってることは腹落ちした。またその背景に日本企業の年功序列を前提とした働き方があると理解した。昔ながらの退職金制度を前提とした働き方は無理がある時代にきている。
春闘での賃上げを政策とする時代錯誤も理解できた。高度成長時代は大企業が賃上げをする前提として稼ぐ力があったから、中小への波及も期待できたけど今は全く期待もできないし。そもそも大企業で働いてる人なんて -
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バブル崩壊以降、日本経済は長期的な低迷に陥っている。それは、「失われた30年」と呼ばれたりもしている。その間、国民の所得も伸び悩んでいる、というか、全く伸びていない。むしろ下がっているのだということを示す統計も存在する。それに加えて、2022年になってからは物価が上がっており、可処分所得は更に下がっており、国民の多くが、苦しさを感じている。
これに対して、政府は春闘での賃上げを経済界に提言したり、それを支援するために賃上げ減税等の検討を行ったりしている。
筆者によれば、それは無駄なことだ。賃金を上げるためには、その原資となる企業の付加価値を上げる必要があるのだ。付加価値を上げるためには、技術革 -
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本好きの一人として、古典は功利主義的、効率的で価値があるので読むべきという目的にはあまり賛同できない。淘汰の末に時代を経て残るものの価値については分かる。しかし、古典が現代でも読まれ続けるのは、考えようによっては偶発的な事象。教材として取り上げられたり、引用する新刊が多く、社会の共通言語と成り得たからだろう。公的にリンクが貼り付けられ過ぎて、リンク切れには出来なかった。一面では、ただの現象論とも言える。
古典の代表作は、聖書だという。キリストは譬え話を多用。人々は理解力が低いから、と。しかし譬え話は詐術。AだからBという論理形成においてAを誰もが納得するような譬え話でロジックを組むと、人はA -
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資本装備率が、格差を発生させる要因。大企業が優越的な状態に成るは、必然か。
つまり、今の日本は、70年代末、レーガン政権以前のアメリカ。これを冷戦終結とそれ以降の内部での競争激化により、90年代以降、克服。しかし、現在は内部対立の激化にる分断状態へ移行してしまっている。それでも労働者的には、問題ないか。
メインフレームから、パソコンへ、ぐらいから始めるべきかな。スマホか、これだと・・・。
アベノミクス開始時に短期的な株価回復に捉われず、大企業に対する法人税を反優遇的に上げてしまえばよかったんだな。そうすれば、新しい芽が花開いて希望のある社会、賃金の上昇にもつながった、と。現状からは、そう -
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ネタバレこのおじさんも、遠藤誉さんと一緒で80代なのに、怪物的に頭がキレる。
平均所得はパートタイマー(パート自体の平均給与は増えているが、数の増加が顕著)を含めるから、海外と比べて、とても低くなる。日本のパートタイマー比率25%は高すぎる!OECD 16%。
平均年収700万円の会社に1,000万円プレーヤーが3割いる!
売上高・付加価値の比率は、小企業の方が高い!
円安が、古い産業をイノベーションのないまま温存してしまい、今の資源高、海外企業のイノベーションに対抗できなくなっている。
分配なくして成長なし ではなく、
成長なくして分配なし!である。
成長せずに分配できるような打出の小槌はな -
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ネタバレ政府の補助は逆効果。農業、国立大学、半導体など。アメリカのIT産業、大学は補助はなく、規制がないだけ。
日本の地位低下は、円安と低成長のため。
購買力平価は、相対的購買力平価と絶対的購買力平価がある。ビッグマック指数は絶対的購買力平価。
IMFやOECDは、絶対的購買力平価を計算している。
日銀の統計サイトは、2010年を100とする実効為替レート指数を発表している。
GDPの中の賃金比率はほぼ一定。株価は過大評価。ゼロ成長で賃金が上がらない。
生産性は就業者一人当たりのGDP。
賃金構造基本調査、毎月勤労統計調査、民間給与実態統計調査、法人企業統計調査、家計調査、など。
OECDは、パー -
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読みやすく単元毎短く述べている。
しかし世に出されてから8年、変化したものもある。
「政治は数字である」。残念ながら今の政権政党は「票読み」以外数字を読めない老人が跋扈している。
本書にもあるけど「2%インフレで過去の借金を帳消しにする」愚策が「2%金利が上がったら日本経済がつぶれる」という当たり前の矛盾で、今や円安になって国民を苦しめている。
「これじゃいかんだろう」と方向転換させるため多くの人に読んでもらいたい。
防衛費倍増?約100兆円の国家予算の25%が過去の借金の利子返済、37%が年金等、15%地方交付税、残り30%しかないのに5%の防衛費を10%にしたら何削るの?
これ以上子