野口悠紀雄のレビュー一覧
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産業革命以降は、スケールを活かした大企業モデルへが成功の鍵であったが、ブロックチェーンという革新的な技術のおかげで、個人個人がダイレクトにつながりビジネスを展開する時代になる。日本は相変わらず産業革命モデルで成功するための社会構造から変換できておらず、このままではさらに停滞、後退が進む可能性がある。
著者のデータに基づく論理はいつも明解で、日本がデジタルトランスフォーメーションに遅れていく現実をあらためて認識させられた。働き方改革なんかも中途半端だし、モリカケ問題や官僚の不祥事のニュースなんかをみていても、こんなことやっている場合じゃないのに、って思います。 -
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レビュー『世界史を創ったビジネスモデル』(野口悠紀雄)
序章〜「ローマ帝国のビジネスモデル」〜「海洋国家のフロンティア拡大」迄は
歴史を「成功」と「失敗」の切り口語ってくれているので、知っていたはずの歴史もひと味違ったものに感じられたが、それを現代のビジネスモデルの解説になった部分から、新鮮さが感じられなくなってきた。
それは、前半部分で歴史を語りながら、現代のビジネスを参照してきたことが、後半部分で再度重なって語られているように感じられたことと、後半部分でのビジネスモデルの紹介が、前半のローマ帝国の解説に比べて軽く感じられてしまったからかもしれない。
ちょっと厳しい指摘になってしまった -
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ビットコインとブロックチェーンという単語を最近よく聞くが、無知に等しかったので本屋で手にした一冊。
ビットコインという仮想通貨の描く未来は、これまでの中央集権型の貨幣経済(日本ならば日本銀行)が握っている円の世界を変えてしまうかもしれない。
日本銀行だからメガバンクだからという信頼(企業ブランドのようなもの)によって支えられていた貨幣価値、送金制度が、ブロックチェーンを土台とする貨幣通貨に移り変わる可能性がある。
ブロックチェーンというシステム自体の信頼は、中央集権的なあり方を、我々個人それぞれが担い手となる分散型貨幣経済へと変えていく。
インターネットは瞬時に情報をやりとりする世界を切り -
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ビットコインなど仮想通貨の基礎を知りたいと思い、評判が良かったこちらを入門書として読んでみました。
昨年末からビットコインの価格が乱高下していることともあり、投機的な通貨として取り上げられがちですが、この本ではテクノロジーや概念の部分を中心に説明されています。
マウントゴックス破綻やコインチェックの流出事件などが報道されると、仮想通貨は怖い、信用できないもののような空気が漂います。このような事件と、仮想通貨の価値についても、分かりやすく説明されています。
仮想通貨は管理者がいない通貨。この技術や概念が広がると管理者がいない組織、経営者がいなくても回る組織などに繋がり、未来の企業の形にも触 -
ホリエモンさんがオススメしてた
ブロックチェーンやいまの通貨制度がわかりやすく開設されているのがとてもよかったと思う。
ブロックチェーンが仮想通貨技術の核であり、他サービスの応用もできる重要なファクターなので、こういったことが詳しく解説されているのはとても良いと思う。
ICOやその他基礎知識については当サイトにも記載しています。
http://kasotuka-news.xyz/ -
なんていう本だ
ブロックチェーンやいまの通貨制度がわかりやすく開設されているのがとてもよかったと思う。
ブロックチェーンが仮想通貨技術の核であり、他サービスの応用もできる重要なファクターなので、こういったことが詳しく解説されているのはとても良いと思う。
ICOやその他基礎知識については当サイトにも記載しています。
http://kasotuka-news.xyz/ -
Posted by ブクログ
本のテーマは、3つある。
第1のテーマは、知識の価値が隠す事で高まるのか、広めていく事で高まるのか?
そして、第2テーマが、このインターネット時代に、知識生産と供給のビジネスモデルが確立出来るのか?
第3のテーマが、人工知能の時代に、人間が知識を保有する意味があるのか?
知識を限られた人の中で閉じ込める事で、財を産むモデルであった事をギルドや聖書、ラテン語、医学、大学の歴史を通じて解説してくれている。百科事典の出現による知識の解放とインターネットによりフリーに近付く知識。
大量の知識が情報としてあふれるインターネットの世界で、もはや知識が財を産む事は無くなってしまったのか?
情報を人より -
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『「超」勉強法』(講談社文庫)で説明された「教科書丸暗記法」に加えて、現代社会において求められている英語力とは何かを明らかにし、それに適した英語の勉強法について語られている本です。
著者は日本人の「ペラペラ幻想」を批判し、「話すより聞くのが重要」だと主張しています。その理由として、通常の会話のなかでは相手に助けられて話すことができるからだと述べています。また、メールなどで英語を扱う場面が増えることから、英語の文章力が求められるという主張も、まったく実情にそぐわないと著者は主張します。「これからは書くことよりも話すことが重要」という認識は30年くらい遅れていると述べています。
いずれももっと -
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ネタバレ印刷技術の発明以前、知識や情報を得るためには、大変なコストが必要であった。すなわち、知識や情報は、一部の権力者や専門家にしか得られないものであり、またそのような人々は知識を独占することで自らの権益を守っていたのである。しかし、活版印刷という知識を生み出す技術が発明され、一般市民にまで様々な情報が伝わると、隠蔽されていた事実が暴露されたり、実用的な知識を得たいと思う人々が増えたりして、民集の意識が高まってきたことで、欧米での各種革命が起こるに至ったのである。
20世紀の後半になると、インターネットという新しい通信手段が登場し、知識や情報の拡散に関する条件は大きく変わった。また、近年急速に進化 -
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最近(2017.11)野口悠紀雄氏の本を読むことがあり、その本の中で紹介されていて気になっていた本です。私が特に興味を持っている、ローマ帝国・大航海時代について、ビジネスモデルという切り口から、歴史を解説しています。
また、当時と現代のビジネスモデルとの共通点・相違点を随所で取り上げられています。歴史の専門家ではない人が語る「歴史」は、違った読み方ができて、自分の生活やビジネスにも応用できるなと思いました。
塩野女史のローマ人の物語を以前に読んだことがありましたが、野口氏による解説も、切り口が違っていて、更には最近の研究成果で分かったことも踏まえて書かれています。ローマ帝国がなぜ長期間にわ -
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丁度私が結婚した頃(1995)に、本書の著者である野口氏が書かれた「1940年体制」という本が出され、それを読んだ私は衝撃を受けたのを覚えています。
戦争が終わってかなり経過した(当時で50年です)のに、まだ戦時体制において決められたものが多く残っているということです。戦争中に決められたものは、すべてGHQを始めとする占領下において無くなったと思っていた私には衝撃的でした。あれから15年、その本の増補版が発行されていることを最近知って、それを読み始めました。
まだその本は読みかけなのですが、野口氏が最近(2015.6)に、「戦後経済史」というタイトルで、戦後の歴史(戦後から現在まで)を経済 -
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30年前の私が大学生であった頃からこの本の著者である野口氏の本は読んできておりますが、77歳を迎えられた今でも最新の情報に精通して、精力的に執筆活動を続けられていますね、頭が下がる思いです。
今年(2017)後半から興味を持ち始めた仮想通貨の魅力について気づかされたのがこの本を読んだ収穫でした。以前は、仮想通貨とは資産運用をする株式投資のようなイメージでいましたが、送金手数料が殆どゼロに近いので少額送金や頻繁な送金をするのにメリットがある、そして手数料ビジネスで利益を確保してきた業界に多大な影響を与えることがあると認識したことです。
また通貨とは本来は受取り手が納得すれば、どんな通貨でもや