野口悠紀雄のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
GDPは支出と生産の2パターンがある
生産→売り上げから原材料費を引いた付加価値の合計
支出→消費、在庫、投資
名目と実質の差は物価の変動を除くかどうか
GDPは資本減耗を、含んでしまうのであまり良くない
製造業は垂直から水平へ。
円安は輸出アップするが、労働力が安くなってしまう
マネーストックとマネーベースという考え方。
今の経済の原因は新興国の台頭による製造業の停滞と人口構成の変化。
社会保険料が日本の企業にとってはコスト。
法人税はコストではない→稼いだ金にかかるので。
ユーロ高による円安の影響は中小まではおってきていない
→輸出量は変わってないので。
すべきことは社会保障の抜本的見直しと日本独自の産業の強化。 -
Posted by ブクログ
<目次>
はじめに
第1章ビジネスモデルの先祖がえりが始まった
第2章産業革命は何を変えたのか
第3章IT革命がフロンティアを生みだした
第4章GAFAという勝者たち
第5章ユニコーン企業は次の勝者になれるか
第6章未来をきずくAIとブロックチェーン
第7章中国ではすべての変化が起っている
第8章では日本ではどうすべきか
P21大航海時代から学ぶことができるのは、まず何よりも、
未知のフロンティアを探しだそうとするパイオニアたちの
熱意と努力だ。
P47GAFAは~モノを作っているわけではない
P109やりたいことはたまたま社会の求めていることに
合致しそれが豊かさを生んだのだ
P117アイデアは、簡単に出てくるわけではない~個人の
創造性を引き出す労働環境を整備することが、重要だ
未来を開く鍵は、産業革命よりも前の時代に見出すこと
ができる -
Posted by ブクログ
ネタバレ農業→工業→金融その他サービス業
と産業の中心が移動してくるのは、経済発展の宿命
アメリカはすでにGDPの中心が工業ではなくなっており、そのため、為替の動きに対してそれほど激しく反応しない。
日本の保護政策は、一昔前は農業保護だったが、今や他の産業を犠牲にして工業を保護する動きになっている。しかし、それは時代に逆らう動きであって、うまくいかないだろう。
この本は、アベノミクス以前に書かれたんだが、この本の予測からすれば、今の円安、株高は、2003-5頃と同じく、ファンダメンタルが伴わない、一時的な動きということになろう。
将来有用な能力は、専門家としての経営者、ソフトウェア関係の技術者でしょうか。 -
Posted by ブクログ
入門 AIと金融の未来 野口悠紀雄
フィンテックによってドラスティックに変わるであろう金融業界の姿を解説。
銀行におけるAIの活用の可能性に関しては、融資の審査への適用が考えられる。人間の信用力をAIのスコアリングによってはかり、どの程度の融資が可能であるのかという許容額を算出するというものである。そのスコアリングに利用されるデータは、本当にすべてのデータであり、インターネットを活用する限りにおいて、その人の信用力は常に図られ続ける。アリババグループの芝麻信用の話が出ていたが、その人の基本的なうプロフィールから、アリババグループが配信するシェアリングエコノミーの利用データまで、数多のデータからその人間の信用力を計測する。そうして算出されたデータに基づいて融資額が決まり、その結果無担保でお金を借りることが出来る。かつ、その仕組みがある故に、利用者は信用力が高くなるように行動することで
人間の質を向上させるというのである。人間の質とはなんなのかということも考えられられるが、おそらく今後の銀行業務に置ける融資審査は、少額であればAIに代行させ、巨額の融資につき、人間の判断で実行されるというモデルになるのではないか。銀行員が熱意をもって、数字に表れない企業の成長可能性に賭ける時代は終わるのだろうか。
やはり、この本での関心ごとは保険業界の変容である。保険業界の変革は2点ある。一つはテレマティクス保険、もう一つはP2P保険である。テレマティクス保険とは、今まで、自動車保険の等級制度のように、1年に1度のスパンで反映していた契約者のリスク実体に対応した保険料体系を、より細分化して、その時々によって保険料を算出するというものである。恐ろしいのは、人間の体にかかわる第一分野、第三分野である。その人の生活習慣等をリアルタイムで観察し、保険料に反映させる。東京海上日動では、あるく保険という保険商品を開発し、契約者に歩行回数によって、保険料に反映させる商品を世の中に出しているが、アリババグループの衆安保険は、契約者の血糖値データをリアルタイムで計測して保険料を算出するという。保険もアンダーライティングといって、その者のリスク実体をいわば審査する機能があるが、その様なアンダーライティングを常に行うという発想は、やはり銀行行の審査をスコアリングする発想と似ている。ライフログと呼ばれるその人間のリスクデータ、生体データ、さらにはDNAまで保険会社が把握するようになれば、それは一つの民間企業では管理していけない領域のデータとなるのではないか。かといって、政府も管理できるのかは不明であるが、その様な個人の詳細なデータを民間企業が持つ時代が来るのかもしれない。そういった意味では、保険会社は情報銀行構想とかなり親和性が高いとも思うが、そこはやはり法規制の問題が色濃くあり、なかなか埋まらない溝があると思う。
もう一つのP2P保険は、PEER TO PEERの保険ということで、フレンドシュアランスという会社が行っている、友達同士で一定額をプールして、損害金に耐えるというものである。キャタロス(巨額の損失)に関しては保険会社が担保するということで、それ以外の分はP2Pで賄うという発想は、非常にしっくりくる。というのも、人間は保険に入ることで安心してリスクに鈍感な行動をとることや、モラルリスクという不正請求をする可能性がある。社会思想におけるフリーライダーの理屈である。フリーライダーは乗り物が大きければ大きいほど表れやすいが、上記のようなP2Pでは表れにくい。実際に顔の見える友人同士でリスクをシェアするという観点では、人間がリスクを避ける傾向にあると考えられるからだ。保険という仕組みは、非常に良い仕組みであるが、悪用されるリスクもある。人がより良く生きる為の保険の仕組みであることは、保険会社も社会にとっても良いことである。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ・工場のない生産こそアップルの高収益の源
・グーグルとトヨタは本質的に異なる企業
-トヨタは国家の後ろ盾で大きくなった
・日本の携帯は競争でなく囲い込みの戦い
・垂直統合vs水平分業
-日本の電気通信は戦後の電電公社独占の影響を受けている
-競争はハードでなくソフトとで行われる
-ハードはルーチンワークであり新興国で行える
・巨大EMSと協働するサプライチェーン
-中国に最終製品を共有しても利益にはならない、中国の工場に部品や機械を供給数することが重要(地の利を生かせる)
-フォクスコンの利益率は2~3%、日本がいくら頑張ってもこれ以上の利益は上げられないという事だ
・もともとは国有企業が自動車生産→政府と関係のない独立系メーカーが頑張っている
・旧体制の強固な岩盤
-囲い込みと住み分けの蛸壺体制
-垂直統合を生んだ20世紀型技術
-トヨタを頂点とする巨大企業→レベル1、2、3、4、5までの系列
-給与格差をつけられる
・脱系列で零細企業が生き残る道は
-技術で水平分業化し、マーケットを海外に求め、外国人従業員を活用
・中国の大企業は国有企業であり、金融は中国が遅れている
・残酷なほど明白な日米取引所の実力差
-巨額な資本を持つ日本は活用できていない
・中国経済は日本の3.5倍になる(GDP)
-2030年には米国40兆ドル、中国35兆ドル、のG2
-日本は10兆ドル程度
・日本は1940年体制が尾を引いている
-1980年代の技術体系の転換は市場活動の優位性を高めるものであった
・日本企業のアジア戦略は間違っている
-市場が成長するのは事実だが、収益確保は別のこと
-他のメーカーが既に参入しており、厳しい競争
-新興国に求められるのは、高品質というよりは低価格の製品
-中国の富裕層=日本の中間層
-中国にシフトすれば利益の絶対額が減少
・崩壊寸前だがまだ日本のブランドは残っている
・1990年代に脱工業化が進展した
-必要なのは新しい産業を興すこと
-アメリカGDPの製造業20.5%(1985)→11.2(2009)
-農業化した日本の製造業、ものづくりに固執
・旧秩序の破壊者が新しい世界をつくる
・日本企業は過剰雇用を抱えている
・中国大卒者の就職難→人的資源の受け入れに門を開けるべき
-専門家に場を提供して国を栄えさせよう
-日本は中国の民主化に寄与できる -
Posted by ブクログ
仮想通貨の一種であるビットコイン、それを流通させた要素技術であるブロックチェーンについて、Q&A形式で説明を重ねている。まさに発想の劇的な転換を感じる。価値の取引における信頼性の担保が、従来は扱う組織依存であったものを、技術そのものの仕組みに持たせている点は革新的だ。当面は従来型の金融業が脅威に感じ、自ら仮想通貨を発行することを検討中とあるが、その仕組みは従来型管理の延長上でしかなく、本来内在している技術の利点が生かせない。反面、自律型システムに対する管理責任の所在の問題など、社会に幅広く受け入れられるための課題は山積している。夢のような展開が想定される可能性を、どう現実に落とし込んでいくか、今後の動向に注視したい。
-
Posted by ブクログ
読み途中。
所謂ビッグデータを活用できるAIレディな企業はまだ少なく、それはデータが整備されていないという観点もあるがそもそも個人のデータを同意を取っていない形で使用することに課題がある。
信用力スコアリングにビッグデータを活用している中国では、個人が評価を損なわない様にきちんとした振る舞いを取る様になったという。AIが社会の風紀委員として機能するとは面白い。
AI自体が人間の仕事を蝕む時代はまだ暫く来ないのではないか。まずはRPAに職を取られない様に頭を使って事業を人と推し進める力が必要なのだと思う。
デジタルティスラプター達といかに協働して速いスピード感で事を成し遂げられるかが今後の鍵だと思う。 -
Posted by ブクログ
・ある事項を調べたいときに参考文献が10冊あったとすると、2冊だけ読めば問題の8割程度は理解できる
・文章を書く作業は、見たまま感じたままを書くことではない。その中から書くに値することを抽出することである。見たこと、感じたこと、考えていることの大部分を切り捨て、書くに値するものを抽出する
・指導者に求められる資質は大局の判断において間違えないこと
・現在の日本においては、政治の指導者、企業の経営者などすべて、こうした資質が欠如している。経営者が経営者としての仕事をしていない。これは、今に始まったことではなく、第2次世界大戦中の日本の最大の問題点は、指導者が歴史的大局観を持たなかったこと
・大企業や官庁には、重要なことと些細なことの区別ができない人が大勢いる。彼らにとって最大の関心事は「言い訳」である
・事態の大きな変化に正しく対応するには、大局的判断ができる指導者が不可欠である
・よい教師がいない場合に勉強のコアを見出す方法は、?過去問題で勉強するのが最も効率的?入門用の簡単な教科書を見ること
・シュテファン・ツヴァイクの著作には、世界史習得に役立つ面白い歴史ものがいくつもある
・索引のある本は、手抜きしていない本であることの証拠である
・コアを見出すには全体を把握しなければならない。そのため、途中で分からないことがあっても、できるだけ早く進む必要がある。「一度つまずいたらその先が分からなくなる」というのは、数学などの教科の問題ではなく、人間の心理の問題
・年賀状や挨拶状を出す相手のうち、重要な人は2割ぐらい。すべての人に印刷物だけの書状を出すより、その人たちをきちんと扱い、書き入れをした書状をだすほうがよい
・生産、在庫、展示のコストがある限り、ロングテール戦略を取れるのはIT分野の大企業が中心 -
Posted by ブクログ
・対象の固有名詞が完全に分かっている場合には、「完全一致検索」を行う。検索語をダブルクォテーションで囲む。それによって雑音を完全に排除する
・数学は暗記だ。解き方を覚えて先に進んでよい。理解しないで進んでも問題はない。先に進んでいれば、上から見渡せる。上から見ればいろいろなことが簡単に理解できる。あるいは、理解すべきことと、しなくてもよいことの区別がつく
・社長にとって重要なことは、企業運営の日常茶飯事にこまごま口を出すことではなく、また財界活動に精を出すことでもない。「わが社が追求すべき最重要の目的は何か?」と、つねに問い続けることだ。経営幹部は、それを具体的な事業レベルに翻訳する。「このよう活動をすれば、社長が考えている目標を達成できるはずだ」という事業計画だ
・分類するな。検索せよ