野口悠紀雄のレビュー一覧

  • 経済危機のルーツ モノづくりはグーグルとウォール街に負けたのか

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    ネタバレ

    中国が工業化し世界の工場としての役割を担うようになり、製造業からの脱却は必然の方向であった。所詮製造業に固執しても低賃金で生産される中国製品にはかなわない。アメリカはいちはやく経済構造を製造業から金融業中心に変えた。リーマンショックの震源であったにもかかわらずGDPの落ち込みを日本などに比べれば、はるかに軽微に抑えることができた。他方、日本は、失われた20年の間、金融緩和と円安政策により輸出を増加させ、実力以上に景気を回復させてしまった。輸出中心の産業構造から脱却できず、虫の息であった鉄鋼業さえ息をふきかえさせてしまった。脱工業化できなかった日本経済は、リーマンショックによりなすすべもなく地盤

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    2013年01月09日
  • 戦後日本経済史(新潮選書)

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    非常に面白かった。両親の苦闘の歴史がよくわかった。高度成長が戦時経済体制により成功したことがよくわかった。バブルの傷跡はとても深く、このあとも引きずることもよくわかり、若い人達が可哀そうだと再認識した。

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    2012年06月14日
  • 経済危機のルーツ モノづくりはグーグルとウォール街に負けたのか

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    70年代からの世界の経済活動の歴史を順に紐解いていくことにより、浮かび上がる日本の今の状況。
    読みやすく分かりやすい。住宅ローンについて他に幾つか読んだが、この本の説明が一番わかりやすかった。

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    2012年01月13日
  • 戦後日本経済史(新潮選書)

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    戦後の日本経済(高度成長、石油ショックの乗り切り)は戦時期(1940年)に確立された経済制度の上に築かれたという立場から時系列にまとめられた一冊。財政金融制度(間接金融、金融統制、直接税中心、公的年金制度)、日本型企業((資本と経営の分離(内部昇進者)、起業と経済団体、労働組合(起業別の労使協調、産業報国会が母体、他国は産業別))を挙げていく。メモ。(1)軍需省→商工省→通産省の歴史的流れは発見。(2)池田勇人の所得倍増計画、1955~70年のGDPの年平均成長率15.6%の舞台裏(均衡財政論者から積極投資論者に。打ち出の小槌としての財政投融資の財源活用)。途上国の成長の流れの中で伝統的な重厚

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    2011年11月27日
  • 経済危機のルーツ モノづくりはグーグルとウォール街に負けたのか

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    日本のGDPが伸びなかった理由は、90年代以降の世界経済の大変化に、日本が対応できなかったことである。
    ①冷戦終結と中国工業化という変化が生じた。これは、製造業の労働力が急増したのと同じことであり、製造業を中心的な産業とする日本経済に本質的な影響を与えた。しかし、日本はこれに対応できなかった。
    ②金融とITの面で、大きな変革が生じた。ITは個々の産業に限定されない一般的な技術であったが、日本は対応できなかった。また、新しい金融技術も、アメリカやイギリスの経済活動を一変させた。しかし、日本は受け入れなかった。
    ③新しいグローバリゼーションに対応できていない。これまで日本がおこなったきたことは、製

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    2011年04月23日
  • 経済危機のルーツ モノづくりはグーグルとウォール街に負けたのか

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    経済危機のルーツ
    著者 野口悠紀雄

    1970年代からリーマン破綻後の2010年までの世界の変遷を経済を中心にまとめた本。繰り返し読みたい良本。

    80年代の日本は、自らの強さを過信した。アメリカのバブルが、IT業界に資金を投入したのに対して、日本のバブルは、金の余った銀行が投資先を見つけられず、不動産に投資しただけというのが何とも皮肉である。

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    2011年04月07日
  • 経済危機のルーツ モノづくりはグーグルとウォール街に負けたのか

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    70年代からの世界経済の変遷を説明し、なぜ今日本経済が低迷しているかを解説している。
    特に製造業に勤めている自分としては考えさせられる内容

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    2011年02月26日
  • 経済危機のルーツ モノづくりはグーグルとウォール街に負けたのか

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    70年代以降から現在に至る世界経済の流れから現在日本の低迷を分析。工業製品輸出型の成功から目が覚めていないのが一番の問題と。

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    2011年02月16日
  • 戦後日本経済史(新潮選書)

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    「霞ヶ関において戦時と戦後は切れ目なくつながっている」
    軍需省→商工省→通産省へ

    戦勝国の占領軍に軍票を発行されることは、通貨発行券を握られることを意味し、日本軍による占領地での軍票発行による経済破壊を熟知する大蔵官僚は、連合軍による日本本土での軍票「B円」流通を小額にとどめ、戦後の大蔵省・日銀による金融・財政・通貨政策の掌握が成功する。B円は沖縄で1958年まで使用される。

    ドイツにおいては、「モーゲンソー・プラン」を実施、中央政府の解体および戦時中の指導者層が一掃された。

    戦後復興期の指導者
    ドイツ:反ナチで投獄されたケルン市長
    日本:エリート外務官僚である吉田茂

    日本は、1940

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    2010年05月10日
  • 戦後日本経済史(新潮選書)

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    戦後の日本経済は戦期に確立された経済制度のうえに築かれたという論。最近戦期と戦後の連続性を主張する本とよく出合う。

    間接金融方式、金融統制、直接税中心の税体系、公的年金制度。
    資本と経営の分離、企業と経済団体、労働組合。
    土地制度。

    1940年体制が高度経済成長を牽引、バブルを引き起こした。
    しかしこの次の新しい体制が見えてこない。IT分権化の時代に即した体制が必要との指摘も興味深い。歴史主義の話題も。

    ・戦後の改革期にインフレ→平等社会の実現
    ・アメリカ人な日本を無知であり、通産省、大蔵省が実権を掌握
    ・金融鎖国下の金融統制←政府のコントロールが可能
    ・高度成長←比較優位でない重化学工

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    2009年11月14日
  • 「超」勉強法

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    高校時代に読んでおきたかった.これまでの勉強の常識をひっくり返す本である.

    いろいろとすごすぎて内容をよく覚えていない.時間がもったいないがもう一度読むことにしよう.

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    2009年10月04日
  • 戦後日本経済史(新潮選書)

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    いまにいたるまでの日本の経済システムは戦時期に築かれたもので、いまだ戦時体制から脱却できていないという。大転換が必要なときに今の日本の政治はいったい、どうなっていることやら。

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    2009年10月07日
  • 戦後日本経済史(新潮選書)

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    高度成長を成し遂げ、石油ショックにも対処できた日本が、バブル崩壊以降ジリ貧なのはなぜか?「戦後は戦時と断絶された時代」という常識を否定し、「日本の戦後は戦時体制の上に築かれた」との新しい歴史観を提示する。(TRC MARCより)

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    2009年10月04日
  • 「超」発想法

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    発想は、何もない、ゼロから生み出すようなものではなく、既存のアイディアや、模倣から生み出される。
    そのためには、情報、環境、モチベーションが大事な要素となる。

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    2009年10月04日
  • 「超」整理法1 押出しファイリング

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    どんどん増える書類。私なりの整理法で分類していたのですが、どうにも片付けきれない!そう思った時に読みました。「時間軸」で書類を整理する押し出しファイリング法はすごくいいですね!

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    2009年10月04日
  • 「超」勉強法

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    英語、国語、数学、暗記の4分野に分け、筆者が自分なりの原則に基づいて推奨する勉強法を紹介しています。自分のものと重なる部分が多く、「うんうん」と頷きながら読める本でした。

    特に英語の教科書丸暗記は、英語だけでなく外国語を勉強する上で必ず力になるし、パラシュート法も勉強の効率を上げるのにとても良い方法だと思います。

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    2009年10月04日
  • 「超」整理法4 コミュニケーション

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    いかに効率よく、合理的に、スケジュールを組み、連絡をとるか。そのテクニック。「超」シリーズに恥じない内容です。

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    2009年10月04日
  • 「超」整理法2 捨てる技術

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    なかなか僕、捨てられないんですよ。いつか使うんじゃないか、と思ってしまって。捨てるべきもの、捨てないもの、を分けるテクニックが書いてあります。

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    2009年10月04日
  • 日銀の限界 円安、物価、賃金はどうなる?

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    日銀は、国内事業で金利をそこまで上げられない。円安は止められない。そこに頼らず、規制改革など成長戦略をしっかりせねばならないという至極まっとうな主張。
    主張は最もだと思う一方で、こうした成長戦略が大事という主張が長年されているにもかかわらず、いまだにまともなものは策定されないため、こうした処方箋は机上の空論なのではとも思う。政府に成長戦略を定める能力があるだろうか。今までに成功した産業政策など数えるぐらいなのではないだろうか。

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    2025年12月21日
  • 終末格差 健康寿命と資産運用の残酷な事実

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    自分の比較優位が何であるかを自覚すること。これ、結構難しい、能力のある人なら自覚は簡単。自覚がなにも無い人はどうするか?無いと自覚しそれなりの努力をするしか無いのかも。

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    2025年12月12日