保坂和志のレビュー一覧

  • 考える練習
    考える事が大事だと知らぬ間に刷り込まれたのか、はたまた自発的に思い立ったかはわからないけどまぁ重要だってことには変わりない。
    で、『考える練習』です。
    とは言っても小説を書くための心構えだったり読書の仕方だったり、収束させずに拡散しろとか答えや証明なんてものはいらないだとか不安定な世の中を生きる術的...続きを読む
  • 書きあぐねている人のための小説入門
    「風景を書く」の章が面白かった。自分は細かく描写して説明するのが苦手で、会話しているときでも端折りすぎて「何言ってるかわからない」と言われたりするので、根気づよく説明しないとなぁと思いました。
  • 書きあぐねている人のための小説入門
    小説家が書いた数少ない小説の書き方本です。
    著者も言っている通り、他には高橋源一郎の「一億三千万人のための小説教室」
    くらいでしょう。

    高橋源一郎の本もかなり良かったですが、この本もかなり良かった。

    小説家を本業としない人の文章読本のなかにも、小説執筆について
    踏み込んだことが書かれている良書も...続きを読む
  • 書きあぐねている人のための小説入門
    小説を書くとはどういうことかがよくわかる。実に合理的な指南書でありながら、ある程度読み手を突き放したスタンスであるために、大学の講義を聞いているような気持ちで読み進んでいく気がする。実際に、現在進行形で小説を書いている人にとっては、目から鱗、と感じることが多いのではないかと思う。
  • 小説の誕生
    内容はとても面白く、随所に著者の(結構な頑固さを感じられる)価値観を読み取れる。とりあげる作品はどれも読んでみたくなるような紹介を受けていて興味を惹かれるが、著者のいう本当の『小説』と自分がより広義に(ユルく)考える小説との間の乖離が大きく、ちょっと相容れないと言うか悔しいと言うか。
  • 書きあぐねている人のための小説入門
    保坂さんの小説を読んでいないのでどのような話がないのでなんともいえないのですが、ストーリーありきの小説を書こうとしている私にはちょっとずれたとこもあったかな。しかし姿勢とかその辺はとても参考になりました。
  • 書きあぐねている人のための小説入門
    「小説は人間に対する圧倒的な肯定」というフレーズに深く賛同の意を示したい。哲学的な考察も、気取るためのものではなく、難しさがあるとすればそれは必要なもの。小説を書きたい人のみならず、小説が好きだけど何故好きなのか、と一小説愛好者として楽しめる本だと思っています。
  • 生きる歓び
    まず、作品に出てくる左目が見えない拾われてきた猫のモデルなのであろう表紙でやられ、次にもったりとした時間の流れに懐かしさというか既視感のようなものが。
    この人の作品を読むと、読書とは、何か知識を得るものでも、さっさと読み終えることでもテーマを理解することでもなく、作品内に流れる時間にたゆたうことなの...続きを読む
  • 小説の自由
    P201  というか、言葉の内側にこもってただ練り上げていくだけのこういう文章は、別に村上春樹がはじめたというようなことではなくて、日本の近代文学の歴史を通じて流れ続けてきたものではないかと思うのだ。 こういう表現はスカッとするねぇ。
  • 書きあぐねている人のための小説入門
    小説を書くときに、小説のフレームや形式を知っていることは絶対必要だと思うけれど、この本を読んで、それらを超えた「ずれ」を描くのが小説だということが分かった。

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    【以前のレビュー】
    小説を書きたいという欲求がある人にとって助けになると...続きを読む
  • 書きあぐねている人のための小説入門
    いろいろごちゃごちゃ考えているからいけないのだと思った。
    書くことに対して前向きにさせてくれる。
    …って別に小説を書きたいと思ってるわけじゃないのだけど…。
    なぜかこういう系統の本を買ってしまう私。なぜ?
  • 〈私〉という演算
    何度読んだかわかりませんね、これも。特に「閉じない円環」が好きです。小津を見始めたので、小津について触れられている保坂さんの作品をちょっと読んでみようかと思ったんです、今回は。保坂さんの「そうみえた『秋刀魚の味』」を読んだのみの僕の中の笠智衆のイメージはもっともっとふてぶてしいおっさんだったんですけ...続きを読む
  • 地鳴き、小鳥みたいな
    独特な文章なので、慣れるのに少し時間がかかった。最後まで読み通せないかと思ったけれど、最後までたどり着いた。

    保坂さんの思うあるべき小説の姿があるのだろう。いつも保坂さんの小説を読む度に小島信夫さんの本を読んでみたいと思いつつ、まだ読んでいない。
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。
    NHKの「ネコメンタリー 猫も、杓子も。」を書籍化した作品。

    角田 光代・吉田 修一・村山 由佳 ・柚月 裕子・保坂 和志・養老 孟司
    6人の作家さんの愛猫の写真、エッセイ、小説が綴られている。

    オールカラーなので写真だけでも十分見応えあり。

    あくびをしている顔、ドアの隙間から様子を窺う顔、背...続きを読む
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。
    よそのお宅の猫を覗かしてもらえる番組
    「NHKネコメンタリー 猫も、杓子も。」の本です。

    夫が養老先生のお宅に行くと まるが居て
    邪魔だったよ。とチロじゃなかったの?
    と聞くと、ウーン?ドスンと座ってたけど?
    それに、わざと邪魔な所に居るんだよ。
    またいで、通ってたんだよ。と
    嫌われていたのかしら...続きを読む
  • 掌篇歳時記 春夏
    二十四節気をさらに三等分した七十二候をもとに、年末から夏にかけて、それぞれ人気作家がつづる短編集。
    季節がテーマで、純文学系の作家が中心ということで、その表現を楽しむ小説であることは間違いない。
    でも、その反面、連想で思考があちこちに飛んでしまうので、集中できないのも確か。
    寂聴氏の作品を初めて読ん...続きを読む
  • もの書く人のかたわらには、いつも猫がいた NHK ネコメンタリー 猫も、杓子も。
    NHKの「ネコメンタリー」の本。「番組内容をまとめた」という感じで、書籍限定の何か特別なものがあるわけではない。
  • 猫がこなくなった
    ネコはともかく句読点がはっきりしない文章は読みづらいかな。3週間ほど家出したネコさん探し歩いた日々が懐かしい似たような子はあちこちに?
  • 書きあぐねている人のための小説入門
    実践的というよりは理念的なハウツー。創作ノートは小説を書く具体的なプロセスに触れられて有意義だった。
  • 掌篇歳時記 春夏
    季節の生江を表す二十四節気七十二候のうち春から夏の十二の候を題にして、十二人の作家の掌編集。
    七十二候のとらえかたが様々で、面白い。