Posted by ブクログ
2014年11月29日
物語の現前性という言葉が、純文学を堪能するためのフィルターというのはすごくしっくりきた。あるものをあるがままに。メタレベルで小説を読み解こうとするからダメなんだな。現実と混淆する物語ではないんだな。決して交わることのないパラレルな世界が広がっていて、そこにあるものを新しい視点で。読み方は頭では理解で...続きを読むきた。しかし、その楽しみ方が出来るかどうかは甚だ不安である。小説が考えを深化させていくものだというのもなるほどーと嘆息。だけど、腑に落ちない。考えを深めるだけなら、他人にお金を払ってまで読んでもらおうとしなくても、一人で書いていればそれでよろしいやん。書きながら考える。書いたことで考えられる。アウグスティヌスの例は秀逸。読みながら思考する作品が確かに存在することが分かる。アレなら買うわ。矛盾してるけど。