保坂和志のレビュー一覧
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芥川スタイルの「筋のない小説」を志向する人にとっては考え方を後押しされる内容だと思います。例文として小説作品の一部抜粋が連続する部分を読んで、抜粋部の前に何が書かれていたかを知らずに抜粋部分を読むことのしんどさに気づきました。SNS等で自説の補強のために誰かの説を援用する場合に気をつけたほうがよいな...続きを読むPosted by ブクログ
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これは…小説なのか? エッセイのような感じに思えるのですけれども、小説コーナーにあった本だからおそらく小説なのでしょう…。
ヽ(・ω・)/ズコー
私小説みたいなものですかねぇ? まあ、それはともかく相も変わらずの保坂節でして、何の事件も起こりませんねぇ…まあ、それが保坂氏の持ち味なんですけれど...続きを読むPosted by ブクログ -
考えたことを原稿に書いているというより頭に浮かんだことをそのまま原稿に書いている印象を得ました。話はどんどん脇道に逸れてすごく遠回りをしながら最後は落ち着くところに落ち着くといった感じです。保坂氏のお気に入りのデレク・ベイリーをYouTubeで聴いてみましたが私には不向きでした。保坂氏はジャズではフ...続きを読むPosted by ブクログ
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10年くらい前に読んだ時に、この本で紹介されている、田中小実昌「ポロポロ」、アフリカ文学のエイモス・チュツオーラ「やし酒飲み」に衝撃を受けた、この2作品を紹介しているだけで、この本が確かな本であることを感じた。
前回読んだ時にはあまりグッとこなかったフレーズが、今は心に響くものが多々あった。(人は...続きを読むPosted by ブクログ -
プレーンソングが好きだけれども、なんで好きなのかはわかれていない気がして、読みました。この本では、どのように小説を考えるか、と付録の創作ノートでどのように作品を考えていたがが書かれています。ただ、私にはわかったと思えなくて、そもそもわかったと思ってとしたら、それは単純化しすぎて自分の中の思考パターン...続きを読むPosted by ブクログ
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「いつかは小説家」、そう思ってる人も多いだろう。私もそのうちのひとりだ。とはいえ本書は「書きあぐねている人」へのハウツー本ではない。一定の着想やプロットの齧りは説明しながらも、「本書を忠実に守る人は成功しない」と語っている。本書は小説に対する著者の愛溢れる本であり、これから小説家を志す人へのエールで...続きを読むPosted by ブクログ
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小説を書いていて行き詰まった事がある人が読むと「分かる」と思う。そして無駄に考えなくて良いのだと、安心させられる。空回りしてる人には良い本だと思う。小説を書かない人や書いても行き詰まらない人から見れば大したものではないのかもしれない。
個人的にはとても参考になった本。Posted by ブクログ -
小説家志望者だけじゃなくて、漫画家志望者も、あるいは編集者もみんな読むといいと思った。
P21 …「まったくわからない」芸術に出くわすと、人はその制作者に向かって、よく「その意図を説明せよ」と言うけれど、それはとても無意味なことだ。日常の言葉で説明できてしまえるような芸術(小説)は、もはや芸術(小...続きを読むPosted by ブクログ