本田直之のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
田中渓さんがおすすめしていたことがきっかけで、本田直之さんの『セカンドハーフ戦略 人生後半戦、何を捨て、何を始めるか』を読んだ。
正直、タイトルを見たときは「自分にはまだ早いだろう」と思った。20代後半の自分に、人生の後半戦なんて遠い話に感じたからだ。それでも手に取ったのは、今の自分の生き方に、漠然とした危機感があったからだった。
若さだけで乗り切っている感覚。体力も気力も勢いも、いまはまだある。だからこそ、その在庫が切れたときに何が残るのか、考えるのが怖かったのだと思う。人生について、これまでとは違った角度から一度考えてみたかった。
いちばん刺さったのは、「2種類の知性」の話だった。新しい情報を素早く処理する「流動性知能」と、経験から積み上げた知識や判断力である「結晶性知能」。前者は若さとともに下がっていき、後者はむしろ後半戦で伸びる。この区別を知って、少し楽になった。いまの自分が頼っている「キレ」や「飲み込みの速さ」は、いずれ衰える資産で、そこに寄りかかるほど危うい。逆に言えば、経験を意味に変えて積み上げていく作業は、いまからでも始められる。
そして、この一文がずっと頭に残っている。
人生後半の敵は、失敗ではなく、「いつもの延長」である
失敗はまだいい。失敗すれば痛みがあるから、人は変わる。怖いのは、慣れたやり方のまま、何となく日々が過ぎていくことだ。自分の「いつもの延長」って何だろう、と自問した。若さで押し切るいつものパターン。恵まれた環境に甘えるいつもの居心地の良さ。どちらも、今はまだ何の問題も起こしていない。だから余計に、手放すのは難しそうで、だから先に知れてよかった、とも思った。
手放すべきなのは、過去の経験そのものではなく、過去のやり方への執着。「成功してきた人ほど、過去の勝ち方を手放せない」という指摘には、まだ成功もしていない自分が読んでも、はっとさせられた。自分が今いちばん手放せずにいるのは、自分で抱え込んだ責任や期待だ。幸い上司に恵まれていて、仕事環境もいい。だからこそ、その環境に依存した自分のままでいいのか、という問いが残った。良い環境は手放さなくていい。でも、それに寄りかかる姿勢のほうは、いつでも手放せるようにしておきたい。
「衰えるのは身体より先に、感情と好奇心だ」という言葉にも、身に覚えがある。最近心が動いたのは、上司と話しているとき、走っているとき、本を読んでいるときだった。特別なことではなく、日常の中にあった。ただ、それを「心が動いた」と意識していなかっただけだ。これからは、体を動かすことや健康を、ただの習慣ではなく、感情と好奇心を守るための投資として続けてみようと思う。
あえて恥をかける場所、肩書きが通用しない場所を持つ。ここはまだ実践できていない。むしろ、これから探したいと思っている部分だ。20代はまだ肩書きも少なくて、恥をかくハードルは低いはずなのに、意外とそれを避けてしまう。だからこそ、できれば若いうちに、自分の弱さを出せる場所を持っておきたい。
人生の後半戦のための本を、前半戦の途中で読むのは、少しずるい気もする。でも、後半になってから慌てて準備するより、ずっといい。この本は、50代からの処方箋というより、20代のうちから飲んでおける予防薬のようなものだった。いつもの延長を、今日いちど疑ってみる。それだけでも、読んだ意味はあったと思う。
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Posted by ブクログ
経験は、「素材」にすぎない。
「素材」をどう扱うかで、まったく別の料理になるのだ。
50代以降に本当に強くなる人間と、ただ年を重ねるだけの人間の違いは、ここにある。経験を意味に変え、昨日の自分のやり方を今日も疑えるかどうか。この習慣こそが、結晶性知能を本当の力にする。
ハーフタイムシフトは、一発で正解を出すものではない。後半に出てみて通じなければ、人に聞き、初心者に戻り、また組み直せばいい。昔の勝ち方にしがみつかないことが大事だ。人生後半で必要なのは、頑張ることをやめることではない。頑張る場所を変えることなのだ。
感情の老化とは、怒りっぽくなることだけではない。
本当に怖いのは、面白がれなくなることだ。
何かを見て「面白そう」と思えない。知らない世界に入ってみようと思えない。自分とは違う人の話を聞こうと思えない。若い人の感覚に、一度乗ってみようと思えない。
これは、ただの性格の問題ではない。脳の使い方とも関係している。
身体のOSを入れ替えるとは、体重を落とすことではない。10年後の自分が使える身体を、今日から少しずつ作り直すことだ。
新しいことは、実験でいい。
僕はこれを、「B版思考」と呼んでいる。完成してから始めるのではなく、未完成のまま小さく試し、反応を見ながら直していく考え方だ。
本書で言うセカンドハーフ戦略 ハーフタイムシフトで描いた設計図を動かすことーは、このB版思考から始まる。大きな決断ではなく、小さな実験から。
向いているかどうかも、意味があるかどうかも、始める前にはわからない。まず小さく出して、違ったら直す。合わなければやめる。面白ければ続ける。
そう思えるようになるだけで、新しいことへのハードルはかなり下がる。
完成した自分になってから出ようとする人は、出るころには環境のほうが変わっている。未完成のまま出て、試しながら変わる人だけが、次の景色を見ることができるのだ。
結局、人生後半の差は、どれだけ大きな決断をしたかではなく、小さく試した回数に出るのだと思う。
そして50代は、この「やってみる」を特別な力に変えられる年代だと僕は考えている。
20代の「やってみる」は勢いだ。50代の「やってみる」は、第1章で書いた結晶性知能ー経験、判断力、人脈、文脈を読むカーを持ったまま動くことだ。初心者の好奇心と、経験者の文脈読みが同時にある。これは「最強の組み合わせ」なのだ。
この組み合わせを使えるのが、50代の面白さなのだと思う。
B版で動くときは、三つだけ気をつければいい。
完璧を待たない。やめていい。フィードバックをもらう。
たくさん持つことより、ちゃんと味わえることのほうが大事になってきた。
何かを増やすより、一つひとつの密度を上げる。
ここから、僕の中で「引き算」の感覚が少しずつ変わっていった。
ここで言う引き算は、人生を小さくすることではない。余分なものを削いで、本当に大切なものにエネルギーを集め直すことだ。
足し算から、引き算へ。
これは諦めではない。衰えでもない。豊かさを知り尽くした人間にしかできない、
より高度な設計だ。
選択と集中。ビジネスでは当たり前のこの戦略を、人生にも適用する。成長期は多角化し、成熟期はコアに集中する。
ただ、頭ではわかっても、人生で線を引くのはビジネスより難しい。数字という客観的な指標がないからだ。
しかも、人生後半には、こちらが選ぶ前に、向こうから取り上げられる時期がやってくる。
モノは絞り、仕事は選び、経験は広げる。
引き算と足し算を、同時にやる。これが、人生後半の新しい成長につながっていく。
減ったはずなのに、軽くなる。軽くなった分だけ、遠くまで行ける。それが、引き算の本当の力。人生後半に手に入る、チャレンジできる贅沢なのだと思う。
人生後半は、前半戦の延長ではない。年齢によって自動的に始まる余生でもない。
これまで蓄えてきたものを使って、自分の意思で後半戦の戦い方を組み直す時間なのだ。
何を手放し、何を残し、何を新しく始めるのか。
その問いを持った瞬間から、人生の後半戦はただの延長戦ではなくなる。他人が決めた枠に入るのではなく、自分で、これからの時間を決める。
ハーフタイムの笛は、外から聞こえてくるものではない。自分の中にある違和感として、すでに鳴っている。 -
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2026.4.23(木) 人生を変えるサウナ術 松尾大・本田直之 著
(内容)
会社を経営する著者2人が実体験を基にサウナの魅力を記した教科書。
サウナ初心者にも、サウナーにも楽しめる一冊。
(所感)
サウナーだと自負している僕が初めて手にしたサウナの実用書。現代においてサウナがない生活は考えられないと思うほどにサウナのことが大好きだ。シンプルに「ととのう」という気持ち良さを求めるためだけに足繁くサウナに通っているが、なぜととのうのか?までは深く考えたことがなかった。本書はサウナがもたらす効能を医学的な視点から解説されているし、サウナがもたらす影響を詳細に教えてくれる。一言でいうと正しい入り方をすれば身体に良いことは間違いない。よし、今日もサウナに行こう。 -
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○本を読む目的: 効率の良い読書法を知る
○アクションプラン:
• 読むスピードに緩急をつける。基本は二行一気に。重要な所は熟読。
• (図解部分)見開きページの図。右から左へ視線を大きくジグザグに動かし、中見出しや小見出し、重要な部分(四角で囲まれた箇所)はしっかり読み、それ以外の部分は斜め読みして飛ばしていく視線の動きが矢印で示されている。読書はこの方法で素早く読む。ネット、レジュメなどでもこの方法。
• 1冊の読む制限時間を設ける(厚い、難解な本は2h、薄い、読み易いは1h目安)
• 何事も時間を決めて取り組む
• 少し厳しめの時間を設定
○学び:
• 試行錯誤に時間を使うのではなく、結果を出すために時間や労力を割ける
• 本を読む時は「何故その本を読むのか?」に対する答えとして、明確な目的をもつ
→ カラーバス効果(自分の興味があることが目に入ってきやすくなる=RAS)を活用
• Q. レバレッジとは?
A. 本を読んで得た知識を、自分流に応用し、実践すること
• 80=20の法則
本の中で重要なのは、20%程。そこから、さらに0.8がけの16%ほど得られればOK。
○感想:
• この本を読む前は、1冊読むのも数週間、長くて1カ月とかかかっていたが、レバレッジリーディングを知って、数時間で読めるようになった。
• 完璧主義を捨てることが大事だとわかった。
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【why】なぜ読もうと思ったのか
なんでもやりたくていっぱいっぱいのわたしの心に響いた本
【what】何を学んだのか 三つくらい書き出す
•協調性に縛られずに自分はどうしたいの自分の意見を持つ
•テーマを絞った会を主催することで横の人脈が増えていく。
•ひとりの時間の投資は未来のわたしを作る
【how】いつまでに何をするのか
•朝、夜のルーティンを実践。2025.12月までに自分のコレを見つける
•朝活で向上心の高い人、夢を叶えていこうとする人と交流を深めていく
【word】心に残った言葉
「世間の常識にとらわれてはいけない。それは他人の考えに従って生きることになるのだから」
ステーブ・ジョブズ -
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確か本書を読んだのは2015年頃だっただろうか。
当時私も共同経営であたらしい会社を始める直前だったため大いに影響を受けた。
とはいえ、共同経営で参画したのは古いビジネスモデルの仕事、介護であって、本書で例を挙げられているような高利益率の仕事ではなかった。
非常に魅力的で、参考になる本ではあるが、ビジネスの根本から始める人でないと参考にしようがない、というもどかしさがある。
発刊から10年以上が立ってもなお、本書で取り上げられているようなスタイルを取っている会社はまだまだマイノリティだろう。
社会はそう簡単に変わらない、ということだろうか。
自由度やITやブランドを糧にレバレッジをかけて実行できるビジネスであるか否か。それが分水嶺になる。
既存のそういった企業に参加するには高い技術力や既存概念に囚われない柔軟な思考が必要で、ハードルは高いが、そもそも倍率も高い。
いずれにしても、「あたらしい働き方」をしたくば、自分で道を切り開く主体性と、結果を導き出せる基礎学力や技術、それにゼロイチを達成できるアート的感性が必要だろう。 -
Posted by ブクログ
「意思決定」することは、具体的にどのようにすれば良い意思決定ができるか、ということを教えてくれるようにまず感じさせるが、つまるところは、抽象度の高い位置、安宅氏的に言えばISSUEの部分から考えられるか否かに尽きる。
本当に重要なポイントを見定めて、アクションを決める、ということは仕事において最重要と言ってもいいし、もう一段抽象度を上げれば、「自分の人生の主導権を得る」ということにも繋がってくる。
本書内各書で言われているように、自分の人生を自分で決められているかどうか。
それを決めるのが、意思決定に繋がっていく。
資本主義の仕組みだったり、よりプリミティブな力(暴力)の時代の仕組みでは、基本的に弱肉強食であって、意思(意志)と行動力(行動可能力)が大きく人生を謳歌するのに対し、相対的弱者がリソースを奪われる。
暴力がなりを潜めた現代では資本がそれに取って代わっているわけだが、そこで隠蔽されている、「強者が弱者のリソースを奪う」という構図は変わっていない。
その強弱を決めるものは資本であるわけだが、労使関係であったり、小売店での商品の配置、照明の色、原材料表示の内容、音楽や温度、街中の広告にWeb広告…生活のあらゆる面で編集されたマーケティングによって、我々は知らず知らずのうちに自らの意思決定力を削られ、強き者の配下に下っている。
目につきにくい「意思決定力」をスコトーマの域から飛び出させスポットライトを当てるためにも、本書は一読の価値があるだろう。 -
Posted by ブクログ
10年近く前に読んだ本を手放すときが来た。
本田氏のレバレッジシリーズを総括して、1段階上の抽象度からまとめた本、といったところだろうか。
ビジネスパーソンとして押さえておきたい、ベースの考え方がサクッとまとまっている。
各書を読んだ後ではあまり新しく得られる知識はないが、こうやって俯瞰するとコンサルらしく体系的・網羅的にまとまっているなと思う。
もし本書を読むのであれば、本書で全体像を知った上で、自分に身に付いていない部分について、詳しい関連書籍を当たるのが効果的だろう。
当時私が読んだ時のように、各レバレッジシリーズを呼んだ上でおさらいとして速読するという手もあるが、その手法は既にレバレッジがかかっていないのであまりお勧めしない。…と反省。