文藝春秋のレビュー一覧
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将棋のファンというよりは棋士のファンである私にとって、ずばりストライクの企画。惜しむらくは藤井聡太君関連に偏っていることだけど、これはまあ仕方がないか。
一番良かったのは、「藤井猛と行方尚志 二人は親友」というルポ。ほぼ同年代の二人の軌跡、現在の姿が生き生きととらえられていて、添えられた写真もとてもいい。どちらも好きな棋士だけど、これを読んでもっと好きになった。年齢と共に棋力の衰えは容赦なくやって来る。そこにどう身を処していくか。棋戦に全力は尽くすが、タイトルや優勝が唯一の目標ではなくなったという藤井九段が、「戦いの螺旋から降りられない」行方九段について、「なめちゃんは一度タイトルをとらないと…。でも現実は厳しくなりましたよね」と語っているのが胸にしみた。「なめちゃん(失礼ながらウチでもそう呼んでる)」は今期順位戦で降級が決まっている。
「東大将棋部と藤井聡太」では、三人の将棋部主将が登場する。うち二人は奨励会経験者で、それぞれにドラマがある。将棋にうちこんだ人の話って、プロアマ問わずどうしてこんなに心惹かれるものがあるのか、あらためて不思議に思う。インタビューでは、最近その歴史に幕を閉じた八王子将棋クラブ席主、現役最年長桐山九段、高野秀行六段のものが印象に残った。
漫画が三本載っていて、これも良かった。「観る将」の複雑なファン心理を描いた四コマ。とよぴー(これまたウチでもそう呼んでる豊島竜王)の初戴冠時、大喜びしつつも、「ああっ!!でもなんだか世代交代が本格化したみたいでさみしい!!」「羽生先生、また取り返しに来てくれ!!」と叫んでる気持ち、よーくわかります。 -
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今年の1月に亡くなられた半藤一利さんの、追悼ムック。半藤さんが編集者をやられていた文藝春秋社から発行されている。興味深い記事が多い。
中学や高校の歴史の授業は、受験の関係で、近現代史を、殆ど扱わない。受験勉強でも、近現代史、特に現代史は入試に殆ど出ないので、勉強しない。私の受験時代の話なので大昔のことであるが、少なくとも当時はそうだった。
半藤さんが書かれる歴史書は、逆に近現代史が中心。中でも、日本がなぜ必敗の太平洋戦争に突っ込んでいったのかが、主要なテーマである。半藤さんは、幕末・明治維新まで遡り、何故をクリアにされようとし続ける著作を多く書かれている。それを読んで、私も腑に落ちた。
亡くなられた後、何冊かの本を読み返している。
現代を知るためには歴史を振り返ることも、有効な手段だと、改めて感じる著作ばかりだ。 -
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先日の日本シリーズでジャイアンツが2年連続の4連敗で敗退し、セリーグが弱い、パリーグは力勝負の野球をやっているから強いというような意見をよく聞くようになりました。
野村さんだったらどうおっしゃるかな?と思うんですよね。ヤクルトが強かった頃も、パリーグは力勝負の野球とか言われてましたが、野村さんは、頭を使っていない野球、と批判されていました。今回も、ジャイアンツがもう少し工夫すれば、もう少しいい勝負になったのではないかと。
昔はID野球って、なんだか地味でチマチマしている印象で好きではなかったのですが、野村さんの数々の名言やインタビューをこうして読むと、とても人間味のある魅力的なアプローチだったのだなと、思うところが変わりました。 -
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内田篤人引退のNumber PLUS。
同時期にLSBを務めた長友のキャラクターの印象が強いせいもあって、静と動のような対比をしてしまうのですが、前に出てくる機会が少ない(取り上げられない)だけであって、内田も確固たる自分の持ち主であると思います。
だからこその、引退という結論を出したのだと思います。このレベルに達しないのであれば引退というのは、昔から自分自身でなんとなくでも頭の中にあったのではないでしょうか。言語化するようになったのは、引退を決めてからなのかなぁ。
鹿島というチームでプロになったというのもあるのでしょうね。そして、内田のような背中を見せることで、受け継がれゆくものがあるのでしょう、小笠原を見てきた内田のように。
プレイスタイルもイケイケの長友、堅実の内田なんて思ってしまいがちですが、それも対比という落とし穴のせいでして。
この二人が揃っていた代表は幸福な時代だったのだと思います。というか、内田篤人がいた代表は、かな。
今後は指導者に進むのかなぁ。解説も聞いてみたいんだよな。忖度なしの解説してくれそうな気がするんだよね。エンタメ性はないけど、玄人受けするような。
何かしら、サッカーに関わる仕事はして欲しいです。 -
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これは、期待通りおもしろかった。
モンゴル帝国はめっちゃダイバーシティが進んでおり、かつ、イスラム商人とかを経由して、あの国はめっちゃ強い、反抗したらやばい、というブランドイメージを世界に吹聴したからこそあの強さを実現できた、とか。
ムハンマドは、厳格な宗教者であったわけではなく、最低限のルールで、細かい戒律違反にはできるだけ目をつぶろうとした、とか。
産業革命でイギリス料理がまずくなった。農民が自分の庭の野菜で豊かな調理をする習慣が、限定的な材料で市販品を使った調理をする習慣に変わらざるをえなかったから、とか。
スターリンの身内大静粛と、ヒトラーのユダヤ人大虐殺との違い。スターリンは内側の敵を作り出して国を統制し、ヒトラーは民衆と結びつき外の敵を持つことで国を統制した。とか。
日本は銃を使って戦争したが、なぜ中国で鉄砲を活用できなかったのか?
技術がなかったから、軍の成り立ち上、希少な技術を国として承継できなかったから、と。 -
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イチロー引退した2019年。いずれ出るだろうなぁと思っていたNumberPLUSですが、このボリューム・このお値段とは思いませんでした。
ぶあつい。
今まで引退した選手のPLUSありましたが、ここまでのサイズはなかったのではないでしょうか。自分が所持してる内ではないです。それだけでも、イチローの業績を示す指標の一つにはなるんじゃないでしょうか。
読んで思ったのは、やはり仰木監督との出会いが全てであったのかな。全ては言い過ぎかもしれないけど、始まりであったことは確か。仰木監督の写真をきっかけに、不調から抜け出せた、というエピソードが証明しているような気がします。
野茂もそうだったと記憶してますが、個性を欠点と見ずに長所として伸ばすことを選び、不世出の人物への第一歩とするというのは、指導者としてないよりも得難い才能なんでしょうね。
今まで、幾度もありとあらゆるところで語られてきたことなので、今更な感想ではありますが。
何度でも思います。
平成を象徴する人物の一人であったイチロー。
令和は誰が、時代を象徴する人物になるのかな。今の段階だと井上尚弥と羽生結弦かなぁ。 -
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出口治明さんをはじめとする歴史家のひとたちが、古代ローマや中国、ヨーロッパなどの国々の歴史について触れる。
ゲルマン民族の大移動の様に、ひとの移動によって国が滅び、生まれ変わる。ヨーロッパよりもペルシャ文化が栄えた時代もある。それぞれの文化が影響しあうことで世界は発展していく。鎖国以前の日本は、戦国時代ということもあり世界でも有数の軍事大国であり、経済も発展していた。しかし、鎖国後は世界の変化についていけずに、その地位を落とすことになったとか。
グローバル経済が常に正しいとは思わないけれど、好き嫌いに関わらず、これだけネットが物理的にも仮想的にも発達した以上、逃れることは出来ないのだろうと思います。 -
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看板に偽りあり!~『近現代史を動かした五つの戦争』(橋瓜大三郎)国民国家を輸出したナポレオン戦争・超大国アメリカをつくった南北戦争・官僚化がもたらした第一次大戦・避けられた日米戦争を始めてしまった分析力と戦略的思考を欠く日本の指導層・冷戦終結後のナショナリズムの噴出とただの主権国家に成り下がったアメリカ:『ルターにも想定外だった宗教改革』(深井智朗)1871年ドイツ帝国の誕生の際、オーストリアを排除する理由としてプロテスタンティズムが利用され、明治維新後の日本に入ってくる:『ウェストファリア条約~「世の終わり」からの脱却法』(佐藤健志)ミュンスター条約とオスナブリュック条約からなる条約は、立場の異なる者同士でも接点を見いだせるような普遍的な基盤として主権国家の概念が確立された:『フランス革命も「外圧」の産物だった』(中野剛志)日本だけが外圧で変わるわけでなく、産業革命もフランス革命も外圧の産物:『フランス革命が明かす「暴力」と国家の真実』(菅野稔人)暴力の民主化で選挙権を与えた国民に国防を担わせ、国民向けには民主化した暴力機関として警察を新設:『ナポレオンが火をつけたロシアの魂』(中村逸郎)ロシアは中心のない風船のような国家でナポレオン侵攻に焦土作戦を実施できた。国境こそが他民族国家のシンボル:『南北戦争は世界初の「総力戦」だった』(阿川尚之)ライフルが導入され連発銃が発明され、鉄道で兵士や物資が電信で指令が前線に送られ、リンカンは大統領権限を用いて人身保護令状を停止し徴兵を実施し所得税を課し紙幣を大量発行し、真の統一国家に導いた:『ベートーベンの戦争、ワグナーの挑戦、静養近現代社音楽で学べ!』(片山杜秀)作曲家も結局は芸人だから、当時の時代背景を映す:『ロシア革命 100年後の教訓』(池田嘉郎)「反近代」の徹底:『「行政国家」がヒトラーを生んだ』(大竹弘二)全権委任法はワイマール憲法48条の援用:『文化大革命 毛沢東世界覇権の野望』(楊海英)アフリカ・ラテンアメリカを味方に付ける路線は今の政権が継承している:『全採点!アメリカ大統領の値打ち戦後編』(福田和也)アメリカ人にとっての良い大統領1ルーズベルト(民90)2レーガン(共85)3トルーマン(民82)4オバマ(民78)5ブッシュ父(共80)6ニクソン(共75)8アイゼンハワー(共60)7ブッシュ子(共60)9ケネディ(民56)10クリントン(民55)11フォード(共48)12ジョンソン(民45)13カーター(民41)14トランプ(共28)・日本にとってAニクソンBフォル・レーガン・オバマCアイゼンハワー・ケネディ・ジョンソン・カーター・クリントンDルーズベルト・ブッシュ父・ブッシュ子・トランプEトルーマン:『冷戦「冷たい戦争」か「長い平和」か』(細谷雄一)ロシアのナショナリズムは高まっているがGDPは韓国より下、軍事費もアメリカの十分の一では新冷戦の時代は来ないだろう:『韓国大統領はなぜ悲惨な末路を迎えるのか』(木村幹)権威主義政権を倒した民主勢力も政権獲得後に強い権力行使を望み、正しい民意の呪縛を受けながら金融機関を牛耳る権限で腐敗をもたらしやすい状況を作った:『北朝鮮 粛清とミサイルの起源』(鐸木昌之)ソ連占領を金日成の建国神話にすり替え、派閥抗争に勝利する中で主体思想を発明し、世襲は社会政治的生命体論で乗り切った。金正恩は忠孝を求め、粛清されないという負の恩恵とが交換されている:『「イスラム国」の指導者の歴史観』(浅川芳裕)民主主義・世俗主義・愛国主義(国民国家)は不信者である:『「9・11」がアメリカを変えてしまった』(宮家邦彦)アメリカの国力は低下していないが、指導力が低下、そこを中国は上手く利用している:『実は合理的!?ゲーム理論で説くとランプ戦略』(吉野太喜)本当にトランプが感情で動く人間ならば北朝鮮は挑発すべきでないとなるが、感情的に見せることで勝利を収めている。壁を造ると言いながら建設するのは不合理だからやらない。既得権益を攻撃しながら当選した者は政治的に不適切な発言を繰り返しナンセンスな政策を提言すると、既得権益と結びつかないイメージで支持を広げる。自分が強いタイプの政治家であることをアピールすることもできる。彼の言葉を真に受けると失敗するポスト真実(客観的真実よりも感情や個人的心情へのアピールの方が影響力を持つ)の時代だ:『シリコンバレーを支配するイデオロギーの招待』(橘玲)「人類の救済」を夢想し知性によって世界を「デザイン」しようとするのもテクニウムの創造物。テクノロジー生態学とはギフテッド(天才)をビーグル(乗り物)として自らを拡張しようとするテクノロジーのこと~新しい歴史の見方がありまっせ!だろ!
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右寄りの方が多い論文なので、全てを鵜呑みする事は出来ないが、それにしても朝日新聞の罪は重い。
客観的に見ても、軍が慰安所の整備や管理をした事や女衒に慰安婦の調達を依頼した事は考えられるが、直接的に強制連行した事は考え難い。褒められた事ではないが・・・。
日韓基本条約を締結したにも関わらず、韓国になし崩し的に反故にされているような気がする。なぜこんなに韓国は日本に対して反感を持つのか? 韓国の歴史に関する本を読んだが、日本だけに限らず中国やロシアの起源の国に侵略され続ける歴史を持つ。でもほとんどは中国の属国という歴史なのに反中感情は持っていない。これは儒教思想が影響を与えているようだ。中国は上だから仕方がない、でも下である日本に侵略された事は許せない。このような感情が根本にあるように思える。
韓国が日本を侵略した事はないのか? 直接的にはないが、元冦の手先となって侵略しようとした事はあり、対馬においては朝鮮人が住民を虐殺した歴史はある。自国の歴史は不問に付し、太平洋戦争のみならず秀吉の朝鮮出兵にまで持ち出す国民性は日本人には理解出来ない。そもそも日本人は水に流すだとか、潔い事が美徳の国民性には相容れないものがある。
このような乖離する国が友好的になる時代が来るのだろうか。韓国が歩み寄らないと難しいかもしれない。