松本俊彦のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
子どもの自傷・自殺について、わかりやすく、丁寧に紹介されている一冊。
自傷はどんな状況で行われているのか、
自殺と自傷の違いは何か、
自傷をする子どもの身の回りではどんなことが起こっている可能性があるのか、
等々、まさに支援者が知りたいことについて紹介されています。
注意を要するのは、
「リストカットでは死なない」としても、
「リストカットする奴は死なない」とはいえない
という点。
自傷を自殺関連行動と見て、どのように接していけばよいのかを、
視点の持ち方、
声のかけ方のポイントとともに、
具体的に紹介されています。
一番大切なことは、
子どもが「助けを求められる人」になっていけるよう、援助していくこと。
そのために、私たちは「信頼できる大人」であること。
子どもの支援に携わっている方々に、広くご紹介していきたい一冊です。 -
Posted by ブクログ
松本さんの文章が好きだ。語り口が好きだ。他の著作も読みたい。
以下笑ったところと、私なりの解釈。
…個性的な指導医だった、脳外科医としての腕は確かな人ではあったが、おそろしく無口なのだ。最初のうち、私は、昼休みに一言も話さずに黙々と食べる彼を前にして、「一体何に怒っているのか」と不安になったのを覚えている。それが一転、いざ緊急手術となると、たとえ深夜であろうと嫌な顔ひとつせずに馳せ参じ、手術室に大音量でワーグナーを流して、やけにハイテンションな状態で執刀にとりかかるのだ。
いまでも鮮明に覚えているのは、麻酔をかけられた患者の上空で、ローエングリン前奏曲の、ストリングスと金管が織りなす華々しい音が響きわたる光景だ。これはいささか悪趣味な取り合わせだった。なにしろ、当の患者は、剃髪された頭部を三点の巨大なピンでがっちりと固定されていて、両瞼には角膜の乾燥を防ぐためにパッチが貼られ、口には気管チューブが挿入されていたのだ。(p.155)
ローエングリンの前奏曲は、本当に脳内麻薬がドバドバ出る曲だから、すごくわかる。。むしろ本書で紹介されていた覚醒剤に近いと思っていて、どんなに疲労が溜まっていても、この曲を聴くとハイテンションになってアドレナリンが出て、動けるから。まあ私は聴くたびに泣いちゃうので手術はできないんですが -
Posted by ブクログ
【目次】
自分を傷つけてしまう人へ
自分を傷つける行為はつながっている
自分を傷つける人たち
1.自傷行為とは
自傷行為とは
直接的な自傷行為
摂食障害
物質乱用、依存
その行為をやめさえすれば問題は解決か?
2.なぜ自分を傷つけるのか
誤解される自傷行為
自傷行為をする理由
やめにくい自傷
自分を傷つける、大切な人との間に生じる3つの関係性
自傷と発達障害
危険な解離状態
3.検査と診断
自傷を病院で治療するということ
医療機関との関わり方
病院で行われる検査
医療機関で治療する
薬物治療の基礎知識
心理療法
入院による治療
治療のゴール
4.家庭でできる工夫
家族による支援
家族への支援
本人ができること
置換スキルを身につける
支援を求める
生活について
再発に備えて
5.回復への道のり
回復へのロードマップ
自傷からの回復
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Posted by ブクログ
ネタバレ「歴史が示してきたように、依存症はごく普通のことである。人生の喜びと痛みを伴う道筋であり、苦痛に対処するという人間の大切な仕事を大切な仕事を体現している。依存症が人間性の一部であるなら、それは解決すべき問題ではない。私たちは依存症をなくすことはできないが、それとうまくつきあう方法を見つける必要がある。ときには優しく、ときには力強く、しかし決して敵対的ではない方法で。なぜなら、自分自身の本質に戦争を仕掛けても何も生まれないのだから。」
本書は、アルコール中毒で治療を続けながらも医師として治療を行ってきた筆者の半生とともに依存症の歴史を外観していく。
歴史を語りながらも主観的な描写に否応無く感情移入させられる。
冒頭の文は結論からの引用だが、内容の濃い本書のメッセージを的確にまとめ切った文章だと思われたので、取り上げさせていただいた。 -
Posted by ブクログ
精神科医とグループワークをする人の交換日記形式の書物。具体的で読みやすかった。グループワークする人は宗教2世で、今もアルコールをばっさばっさと飲む「経験者」だから、話が綺麗事じゃなくて実にリアルである。
人間誰でも条件が揃えば依存的になる。他人事ではない。推し活も立派な依存だと思う!
生活に支障が出るほどの依存が病気と呼ばれるのであって、何かに執着するのは趣味の範囲なのかなと思う。程度の問題。
【内容から学んだこと】
・アディクションの本質は孤立にある。なぜ続けてしまうかというともっと元凶にある原因から本人が逃げなければ生命の危機に関わるから。マインドを一時逃避させるために何か別のものに頼る。その方法は過食、アルコール、薬物、セックス、自傷行為など。
そこから脱出するには、0 100でいきなり0にするのではなく、安全な方法で摂取を続けて、患者自体が辞めたいと思うことが辞められるきっかけになる。
・グループ療法のアノニマス系は、依存する先を神様にすることによって、健全に依存先を転換するやり方を使う。宗教2世など宗教で悩んだ人にはアノニマス系は苦しいものになる。別の手段が必要。
・回復するには、仲間作りが大事。(支援者、同じ境遇の人)
。。。
依存を作る原因
・HALTの状態がアディクションを生み出しやすい
Hungry, hungry lonely, tired
・「家族は病気の温床」
人が集まれば感染症の温床となるが、心理的にも密となれば、メンタルヘルス問題の温床となる -
Posted by ブクログ
三宅香帆さんがオススメしていて、身近な話題で内容に興味が湧いたので購入
アルコール、カフェイン、タバコの薬物ビッグスリーはなぜ合法で、大麻、コカインなんかはなぜ違法なのか、市販薬、処方薬の恐ろしい現実など、考えさせられる内容でした
私は、タバコは吸いませんが、アルコールとカフェインは結構摂取します、法律で規制されるとたまりません、と言うことは依存性があると言うことを身をもって感じているのだと、改めて実感できました
ビッグスリー、その昔は頑張って、今では考えられない手法(拷問や処刑…)規制をかけたりしていたみたいですが、依存性の強さには勝てず、知らぬうちに課税して国の財源にしたりとか…
市販薬は古臭い成分で、まともな医者だと処方しないような成分が入ってたり、依存性を高めるため?と言わざるを得ない、不要なカフェインが混ぜられてたり、と言う話も知らなかったので驚きでした
カタカナの成分の名前がたくさん出てきて少し付いていけないこともありましたが、知らないことだらけの内容だったのでとても勉強になりました
再三出てきますが、「良い薬物」、「悪い薬物」という分け方はできなくて、「良い使い方」、「悪い使い方」でしか分けられない、というお話がとても印象的でした
アルコール、カフェイン、恐ろしい部分も知ることができましたが、それでも辞めないやろなぁ、と思いました、まさに依存してるなぁ 笑 -
Posted by ブクログ
メディアにも多く露出され、依存症に関するわかりやすい解説に定評のある松本先生。新刊は“身近にある薬物”をテーマにしており、とてもおもしろかった。
文献を根拠に、人類に影響を与えた三大薬物は、覚醒剤やコカインなどの麻薬ではなく、アルコール、カフェイン、タバコであるとして解説していく。歴史を踏まえた記述なので、薬学的な知識は全く不要。知的好奇心の赴くままに読み進められる。最近話題の市販薬の乱用に関する章もあり、読み応えがある。
下戸で酒は飲まないが、コーヒーを1日5杯以上は飲むので、個人的にはカフェインの章が興味深かった。市販薬に関する記述も勉強になった。
しかし、ヘビースモーカーだという松本先生。他の章は舌鋒鋭く切り込んでいくのに、ニコチンに関する記述は(自覚的と思われるが)かなり甘い。まさか駅のホームの喫煙所のデザインにまで恨み節とは(笑)。