松本俊彦のレビュー一覧
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松本先生の本はどれを読んでも面白い。医学と患者の狭間で悩み戦い続けている姿を見て、自分も頑張ろうと勇気をもらえるので、定期的に読みたいと思える内容だった。
「人は裏切るけど、シンナーは裏切らない」これは松本先生の中学の同級生の言葉。このことばを聞いて、自分の頭をガツンと殴られた感覚だった。シンナーだけにかぎったことではなく、他の薬物やアルコール、リストカットなどの事象行為。さまざまなものに当てはまる。
人に依存できないからこそ、何かに依存する。とは理解していたものの、反対に言えば、人は裏切るからだということに思いもよらなかった。
そう考えた時に、自分が今まで安易にかけていた言葉が走馬灯のよう -
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本書で取り上げられているのは”嗜癖障害”(addiction)という、とても重たい問題なのだが、著者が精神科医師として様々な患者たちと向き合ってきた経験を通して感得し学んできたことを率直に発言しているところに心打たれたし、特に薬物のことについては大いに啓発されるものがあった。
著者の言わんとすることは「あとがき」にまとめられている。
「この世には、よい薬物も悪い薬物もない、あるのはよい使い方と悪い使い方だけ。そして、悪い使い方をする人は、何か他の困りごとがあるのだ……「困った人」は「困っている人」なのだ、と。だから、国が薬物対策としてすべきことは、法規制を増やして無用に犯罪者を作り出す -
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タイトルの二人による往復書簡。
松本俊彦さんの依存症に関する専門家としての知見は自分には新鮮で、依存症に対する「本人の意思の弱さ」的なステレオタイプを覆されて目から鱗の連続だった。
・人は皆何かしらに依存している弱い生き物
・依存性薬物使用経験者のうち依存症の診断基準に該当するのは1割程度。人間は飽きっぽい動物。どんな気持ちがいいものでもすぐに飽きてしまう。「一度やったら人生終わり」は大げさ。
・薬物、ゲーム、ギャンブルに執着する人たちは快感からではなく苦痛の緩和からそうしている。快感は飽きるが苦痛の緩和は飽きない。
・「最大の悲劇はひどい目に遭うことではなく、ひとりで苦しむこと」。自助グル -
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薬物使用者とそうではない人の壁は思っていた以上に薄いものだということを感じました。また、教員をしているので、薬物乱用防止教室の話は納得感がありました。また、リストカットやオーバードーズの生徒が増えているという実感があり、なぜ彼ら彼女たちはそのような行為に走ってしまうのか疑問をもっていました。過去のトラウマや、精神的苦痛を身体的苦痛に置き換えているのだと学ぶことができました。専門知識が乏しい我々教員としては、精神科への受診を保護者に勧めることもあります。ただ、精神科医の方々も試行錯誤を重ねて、患者さんと向き合っており、万能な解決策はないのだと思いました。アルコールも含めた薬との良い付き合い方を実
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依存症の専門医による薬物の依存性と歴史の話。初めて知る話が多く面白かった。
ユーラシア大陸にはアルコールと茶、アフリカ大陸にはコーヒー、アメリカ大陸にはタバコ、人類は薬物とともに生きてきた。
本書の主張は以下の3点に集約される。
・薬物の違法/合法は医学的にではなく、政治的に決定される
アルコールが合法で大麻が違法なのは薬学的ではなく政治的な理由による。
・「よい薬物」も「悪い薬物」もなく、あるのは「よい使い方」と「悪い使い方」だけ
所謂「よい薬」であるはずの処方薬や市販薬も使い方次第でさまざまな健康被害を引き起こす危険性がある。
・「悪い使い方」をする人は何か別に困りごとを抱えている
労 -
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【目次】
1.本当に有害な薬物とは?
2.アルコール(1)ストロング系チューハイというモンスタードリンク
3.アルコール(2)人類とアルコールとの戦い
4.アルコール(3)人間はなぜ酒を飲むのか?
5.カフェイン(1)毒にして養生薬、そして媚薬
6.カフェイン(2)人類とカフェインの歴史
7.市販薬 セルフメディケーションは国民の健康を増進したか?
8.処方薬 医療へのアクセス向上が作り出す依存症
9.タバコ(1)二大陸をつないだ異教徒の神器
10.タバコ(2)社会を分断するドープ・スティック
11.「よい薬物」と「悪い薬物」は何が違うのか? -
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リストカット、摂食障害、様々な依存性など、自傷行為といっても多種多様ある。
精神科医の側から、すぐに自傷行為そのものをやめなくていい。その行為に至った背景に目を向けよう。ともすれば止めさせようという家族や支援者もいるかもしれない。
しかし自傷行為そのものには、辛い現実を孤独に耐えようとする当事者なりの対処法なのだ。それを取り上げるべきではない、ただ長期的には悪影響がある。
だからこそゆっくりでいい、何度でも躓いてかまわない。
周囲の人間や色んな技術を会得して、何とかあなたの人生が良くなりますように。
という願いのようなものを感じた。
当事者にも支援者にも何度でも読み返して欲しい作品だと思う -
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ネタバレ思えばあの学生時代の勉強会と言い、私はかなり初期から依存症について近い場にいたと自負している。とはいえ、遠ざかってかなり経つというか、この本を読んで驚くことがたくさんあった。そりゃ何十年も経っているんだもの。変わるとこもあるよなぁ。特に『ハームリダクション』について。昔は断酒しかない、と学んだけど、量を減らして生き延びるという方法があるとは。そして依存症になるには育った家庭環境だったり、発達障害による生き辛さがあったり、自殺せずに済むために何かに依存して何とか生き延びているということ。やっぱこういう系の本も読んでいたいものだ。
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依存症の項目がいくつかあったんですが、まあ数としてはやや足りませんが、依存症の本質という点においてば充分に読む価値があります。
私はリスカ組じゃなくて買い物依存なんですが、こうして読んでみるとリスカ組に近いメンタリティですね。
誰にも依存することが出来ずに生き残るために1人で戦ってきた人間、それが依存症患者の正体です。
ことに、自傷癖については自傷ノートをつけろという、なかなか有効そうなアイデアが書かれていて、実際効果はあったようです。
それは病院に行ければラッキーでしょうが、この種の苦しみの根本は、金を払えば治る,などという簡単なものではないです。
本質を知ることで、「あなたはこの世にあなた -
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高橋源一郎が「飛ぶ教室」で紹介していたのが、面白そうだったので読んでみたのだが、大当たり!
横道誠さんの壮絶な人生と、アディクションの数々。
なんて困難な人生を生き延びている人なの!ということにまず衝撃を受ける。すごい衝撃。
発達障害(自閉スペクトラム症と注意欠陥多動症などなど)と宗教2世、それに伴う心的外傷後ストレス障害、アルコール依存症などなど。(まだ他にも)
書きっぷりが堂に入っており、魅力的で引き込まれる。
とにかく、横道さんの自己開示が凄すぎて、それがまずこの本の魅力。横道さんの人生が全て投げ込まれているのが本気度高くて面白い。
横道さんと真っ向から勝負しなければならない松本さん -
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依存性に至るまでに、その人それぞれにとって様々な背景がある事。
凄惨な虐待、いじめ、性被害、本人とってトラウマとなるような深刻な体験。
または生まれながらの発達障害による生きづらさ、それに伴う二次障害。
各々が複雑に絡み合いながら死にたい、消えてしまいたいという辛い気持ちを、それでもなお孤独にも自分自身で何とかしよう、問題に対処しなければという健気とも言える生きる為の行動が依存性と言えるのでは?と感じた。
依存性の解決には依存対象を取り上げる事ではダメなこと。
どうすれば孤独に対処し続けてきた当事者を孤立させずに支援していけるのか…。
支援者、家族の在り方を何度も考えさせれる作品だっ