松本俊彦のレビュー一覧
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日本における誤解を消すために 「薬物」という、よく聞くものの遠い世界と感じる話に対しての、第一人者の方の新書。
欧米では薬物の経験率は高く、日本はそうではない。それは今までの政策の恩恵かもしれいが、薬物を断絶するには至っていない。またその結果、薬物使用者は少数派であり、使用者の孤立を深めている。
この孤立こそが、薬物をやめられない理由だと著者は語る。従来の刑務所への入獄は、薬物使用の再発防止には全くならず、地域におけるサポートが必要である、と。
私達が教育として受けた、またマスコミからの報道で聞く「快楽主義者の愚かさ」とは全く異なる実状を知ることができ、目からウロコが落ちた。私がそうであ -
Posted by ブクログ
子どもの自傷・自殺について、わかりやすく、丁寧に紹介されている一冊。
自傷はどんな状況で行われているのか、
自殺と自傷の違いは何か、
自傷をする子どもの身の回りではどんなことが起こっている可能性があるのか、
等々、まさに支援者が知りたいことについて紹介されています。
注意を要するのは、
「リストカットでは死なない」としても、
「リストカットする奴は死なない」とはいえない
という点。
自傷を自殺関連行動と見て、どのように接していけばよいのかを、
視点の持ち方、
声のかけ方のポイントとともに、
具体的に紹介されています。
一番大切なことは、
子どもが「助けを求められる人」になっていけるよう、 -
Posted by ブクログ
『オーバードーズ』『リストカット』…辛い気持ちを抑制する為にこういった行動に走る子どもへの寄り添い方が書かれている本です。昔のように『ダメ、ゼッタイ。』といういわゆる人に寄り添わない態度ではなく、『してもいいから相談もしてみよう』というソフトな対応をしていこうという著者の考えに感銘を受けました。市販薬の濫用やリストカット…突然見たら思わずギョッとしてしまうような行為ですが、それが短期的といえどその人の命を守っている保護因子であるということにも驚きです。
辛く苦しい事ではありますが、そういった人々を支えるには長期的に考えて計画を立てていかなければならないという現実をしっかりと書いた本となっていま -
Posted by ブクログ
精神科医の著者による、ビッグスリー(アルコール、カフェイン、タバコ)を中心とした身近な薬物を臨床的立場から考察している一冊。
薬物依存が広がる仕組みの解説から始まり、ストロング系チューハイの凄まじさを皮切りにアルコールについて、歴史は浅くとも浸透したカフェインについて、ODなどの社会的課題を抱える市販薬について、撲滅されつつあるタバコについて、良い薬物と悪い薬物について…が語られています。
それぞれの章が独立して光る内容ですが、当事者として語られているタバコについては更に重みが加わります。
読者が読み進めるとともになんとなく思い描いていた答え、薬物に良し悪しはなく使われ方次第であるという結論に