あらすじ
リストカットなどの自傷する人や、SNS などで「死にたい」とつぶやく人は、様々な誤解や偏見に曝されています。彼らは、その気持ちを誰かに打ち明けた結果、無視されたり、否定されたりするのを恐れています。本書では、自殺・自傷に関しての誤解を解く、正しい知識をはじめ、今まさに死にたいほどつらく悩む当事者にとって、回復への道につながるスキルを、また彼らを助けるための適切な支援法を徹底図解します。※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
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Posted by ブクログ
ためになることが多かった。
心の痛みより、体の痛みの方が耐えられるから自傷するというのが腑に落ちた。自称をする理由のひとつがはっきりとわかった気がした。
最後のページの傷を記念碑として、あのころは頑張ったって見るという表現が良かった。
Posted by ブクログ
本著は主に心理職または支援者、当事者家族向けての「自傷」や「自殺願望」への支援の在り方について説く本である。自傷・自殺願望の歴史は世界史では古くから存在し、日本においては1990年代頃から広まったとされる。知られていないだけで実際にはもっと古い時代から存在していただろう。
さて、自傷行為や自殺願望を口にする、または実際に自傷行為をしている人は現代(2025)時点でも多い。私たちが生きている中で、大なり小なり誰しも「死にたい」と思ったことは誰にでもあるものだ。だが、大きなストレスが続くと人は生きるために自傷し、生きるために自殺願望を周囲に口にするようになる。私たちは人生に何度かは知人友人先輩後輩家族親戚等、そう言った相談に乗る機会もあっただろう。
だが、相談に乗る誰もが、精神科医でもなければ心理職でもない。私たちができることは適度な距離で話しを丁寧に聴き、寄り添うことしかできないのだ。適度な距離を誤ると相手の負の感情に持っていかれるので、プロでも難しいとされる。なので、少し距離を離した状態で相手の状況を見ることから関わることだろう。やはり、本著でも主張しているが、その生きづらさや過度なプレッシャーによるストレスから環境を変え、プロの支援職(精神科医、心理士等)の力を借り、少しずつ本人の意思に沿って変えていくことが大切だ。
残念ながら本当に人が死にたいと実行する人は、自傷したり、死ぬことを周囲に言わない。ついさっきまで笑っていた相手が、数時間後には死んでいたりするものだ。
生きづらさを抱えている人が、自分の身体に傷を付けたり、周囲に自殺願望を口にしたりするのは「助けて」のサインであり、それらに気づき、本人のケアと環境の問題、学校の問題、人間関係の問題等、プロの支援を並走しながら変えていくことをすすめる。
本著は、自傷や自殺願望を抱える当事者の家族、知人友人、学生等に向けて理解を深める本である。
Posted by ブクログ
自傷に至る思考の経緯はわかりやすかった。
支援する側の人にぜひ読んで欲しい。
当事者側も、考え方、人との付き合い方を変えるための方法は参考になる。