壁井ユカコのレビュー一覧
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おもしろかった。
電撃文庫で描いている世界を、もういちど描く。確固たる世界が作者の中に作られているので、ブレがなくて読みやすい。この世界への思い入れが伝わってきました。終わり方からして、まだまだ描きたいんだろうなぁ。
壁井ユカコさんが好き!と訴えてくれた中学生がいました。あのときその情熱を受け止めて読めばよかった、ごめんね。
ただ、春野と知佳の互いへの思いというのは…まぁ、そういう風に持っていきたいんだろうなーと最初の時点でわかってはいたけど、そういうのは求めてないんだけどな…。これ以上ライトノベル寄りになったら読めなくなるので!瀬戸際なので!この辺で踏みとどまって描いてほしいです。 -
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“ホテル・ウィリアムズチャイルドバード”、通称〈鳥籠荘〉には、普通の社会になじめない一風変わった人々が棲みついている。衛藤キズナ(17歳の少女。バイト・絵のモデル)、浅井有生(新鋭画家。ほぼ外出しない)、井上由起(有生のイトコ。超美形で女装癖あり)。彼らを中心に、妄想癖の美女、ゴスロリ小学生、ネコの着ぐるみ、不気味な双子の老人たちも加わり、繰り広げられるーーちょっとおかしな、けれどいろいろフツーの日常がつづられた物語。今回は、キズナを慕う後輩の女子高校生の話、浅井有生と井上由起の子供の頃のキュートなヒ・ミ・ツのお話、キズナと由起のハプニングな1日の話を収録。
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まず表紙をじっくり -
Posted by ブクログ
“ホテル・ウィリアムズチャイルドバード”、通称〈鳥籠荘〉には、普通の社会になじめない一風変わった人々が棲みついている。妄想癖の美女、ゴスロリ小学生、ネコの着ぐるみ、不気味な双子の老人、そして響き続ける正体不明の金切り声。そんな〈鳥籠荘〉の住人の一人・衛藤キズナが、5階に住むひきこもり美大生・浅井有生と知りあったのは16歳の冬。そして、誘われたバイトは、絵のヌードモデル。やってみることにしたキズナは、油絵具の匂いがこもる雑然としたアトリエで浅井と一緒に過ごすうち、その時間が自分にとって次第に大切な日常の一部になっていくのを感じて……。
〈鳥籠荘〉のちょっとおかしな住人たちの、ちょっとおかしな、け -
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ネタバレあらすじ
主人公の千種(ちぐさ)は東京に出てきた普通のOL。その家に、高校の同級生だった古池鞠子が3000万と一緒に飛び込んでくる。
「強盗殺人したの、匿って」 そう言って二人はなし崩しに一緒に暮らしだす。
千種とは付き合ったり別れたりの腐れ縁の都丸もときどき顔を出す。
千種は、けれども、高校3年のある季節のことを思い出していた。その時を境に、古池鞠子と千種は卒業まで口を利かなかった。なのに、なぜ今更なんだろう。
鞠子も都丸も子供のように奔放で、振り回されながら、千種は社会人として毎日働いていた。
みたいな感じです。
ふうむ。読みやすいです。テーマもわかりやすいし。
こない -
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17歳の過去と24歳の現在を交錯させながら描く青春ストーリー。
現金3千万円と紫のちっちゃな下着をトランクへ詰めて高校時代の親友が「人を殺したの」といって部屋にやってきた。
そういう風に背表紙に書かれていたんですが、ミステリアスなものでなく青春の日々を描かれ、世界観に引き込まれいく。
一人称は24歳のOLで、その視点で描かれ、心の移り変わりや苦悩などの表現力素晴らしい。
最近、ラノベっぽい異能系などのものを多く読んでいただけに、こういうジャンルもいいなと再認識しました。
ただ、いい意味で裏切られたから個人的にはいいのだが、背表紙等を読んで買った方はイメージと違うものに不満を持つかも…。 -
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なんだこの痛々しいほどの瑞々しさは。
作品全体まんべんなく、キラキラと生きている。
しかし浮かれたものではなく、ふらりと危うく、且つまさに“切ない”という感覚がピンと張りつめている。
バカで、刹那的で、一直線。
決して頭の良い生活とは言えないが、だからこそこんな恋愛してみたいと思えてしまう。
ファンタジー要素に何かしらの答えを出すのかと思ったがそれはそのままで、どことなく不完全燃焼だと思う方もいるかもしれないが(実際私も少しだけそう思った)最後は心震えること間違いない。
切ない、まさにこの言葉がぴったりだ。
壁井さんの書く文章や情景描写好きだなあ。他のも読もう。
最後に……案の定、春川の危うさ -
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