壁井ユカコのレビュー一覧

  • 2.43 清陰高校男子バレー部 春高編1

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    漫画でも、アニメでも、主人公よりもサブのキャラを好きになってしまいます。
    この春高編で言えば、弓掛!!
    本当に高校生ですか?と思うくらいしっかりしているし、バレーにかける思いとか、背の高さを言い訳にしないとか、強い。
    弓掛と浅野の友情もよかったー。
    自分の地元・福井の清陰を応援できない自分に罪悪感はなかったです(笑)

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    2021年05月29日
  • 2.43 清陰高校男子バレー部 春高編2

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    ネタバレ

    夢を見て、どこまでも行く。

    三回戦に勝利し、ベスト8に残った清陰。しかしダブルヘッダーの2試合目、東京の景星学園はまさに"高さが正義"のチーム。後がない清陰は8名で戦って行くが——そして、黒羽の、灰島の、決断は。

    弓掛の想いを背負って、また自分の意地を秘めて、理解者であるチームメイトと戦う浅野に、またカッコいい主将の姿を見る。勝利を決めた直後のシーンはぐっとこみ上げるものがある。

    また、敗戦後の黒羽の言葉、チームメイトとの話し合い、灰島とのぶつかり合いも、胸を打つものがある。真に、灰島が羽ばたける場所へと背中を押すことができるようになった黒羽と、その決断を後押しする清陰バレー部員たちの成長。頼もしさを感じた。

    ユースに集まる様々なメンバーの様子が最後に描かれ、物語の続きが示される。楽しみでしかない。楽しいといえば、ところどころに描かれる棺野と荊のほのぼのも。

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    2021年05月10日
  • 2.43 清陰高校男子バレー部 春高編1

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    ネタバレ

    とうとう本当の2.43で戦う舞台へ。

    春高に乗り込む清陰男子バレー部。戦う相手は、大きな星たち。ユニとチカ、出航!

    三回戦・福岡県代表の箕宿高校との対決まで。箕宿高校はインターハイ・国体を制し、全国三冠を狙うチーム。エースは小柄ながら「高さ」で戦う弓掛。この弓掛だけでなく、彼の先輩であり、箕宿高校には進学せず東京の景星学園に行ってしまった佐々尾、佐々尾の後輩で弓掛と同じ学年、ライバルでありユースのチームメイトである、景星学園の主将・浅野など、様々なライバルたちの述懐を交えながら、清陰の戦いが進んでいく。もちろん福蜂のエースだった三村統も登場。

    弓掛の、共に戦いたかったのに東京へ行ってしまった佐々尾への憧れと憎しみ、また、自分の持っていないものを持っている浅野への歯痒さと、それでも嫌いたくない友愛、というような複雑な思いの書き込みがすごい。この一冊で弓掛のファンになる。そして、そんな弓掛に好かれている浅野、また弓掛に引っ張られていることを自覚している浅野のファンにもなる。

    闘争心に溢れていて、全国大会で強敵と当たるのに楽しそうで、凶悪な笑みすらこぼす灰島がいい。それを横で見ていて、心配したり自分もふわふわしたりする黒羽もいい。また、ようやく公式の2.43にたどり着いた小田主将と、その横にずっといた青木、また四者四様の二年生たちもよい。マネージャーを引き受け、誰よりもカッコよく声をかける荊も。

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    2021年05月10日
  • 2.43 清陰高校男子バレー部 代表決定戦編2

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    ネタバレ

    代表決定戦、決着。

    清陰が勝つのはわかっていたとしても、文章のひとつひとつに勢いと熱を感じて、ページをめくる手が止まらなかった。第4セットの最後の点、内村が決めたところ。試合の決着をつけた、三村の一枚で止めた小田。見ていることしかできない悔しさを爆発させる越智。溢れる思いはあるのに、うまく言葉にできなくて、なかなか受け入れてもらえてこなかった灰島に、差し出される皆の手。皆の期待を背負って膨らんでいた"三村統"の肩の荷が降りた姿。大きな目標を達成し、糸が切れたかのような灰島の、新たなエネルギー源となる未来像。

    つい灰島に注目して読んでしまう。バレーの才能に溢れる"天才"なのに、東京ではチームメイトに受け入れられず、福蜂の監督にも灰島がチームにハマる姿を想像できないと言われ、転校後の中学から一緒の黒羽にもむかつかれたり心配されたりしている灰島。本文中でも指摘されているが「生きづらい」のは間違いない。しかし、主将の小田に招かれ、青木に認められ、二年生たちにも可愛がられ、そして黒羽がずっと横にいる。灰島が仲間のバレーの力を引っ張り上げていくように、清陰のチームメイトが灰島の人間的な成長を助けている。ラストで灰島が、それでも尊大な態度で、聞く人が聞けば誤解するような言葉で夢を語っても、黒羽と同じように自分も、それはとても素敵な未来だ、とその壮大な夢を見ることができた。最初は正直灰島にイライラしたり絶対挫折すると悪態ついたりしてしまったが、ここにきて灰島を応援したい、未来は明るくあれと思った。

    福蜂の監督や清陰の老監督など、見守る側の大人たちにも魅力を感じる。生徒たちを見て、彼らの成長にそっと手を添えてくれている大人たち。このような大人になりたいものだ。

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    2021年03月30日
  • 2.43 清陰高校男子バレー部 代表決定戦編1

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    ネタバレ

    勝ちたい、全国に行きたい、その強い思いで進む。

    県内に敵なしの福蜂工業高校に挑む清陰高校男子バレー部。勝つために何をするか、一人ひとりが変わっていく。一方、福蜂のエース・三村とマネージャーの越智にももちろん譲れない思いがあって。

    物語がさらに動いていく。清陰メンバーそれぞれの書き込みも嬉しいが、ライバルの三村と越智の関係もまた惹かれる。圧倒的な才能と、そこに届かない者と、心の持ち方。眩しい存在はどこにでもいるもので。青木にとっての小田、越智にとっての三村。抗えない輝きに魅せられたから横にいる。しかし、小田にとっての青木、三村にとっての越智も、掛け替えのない存在であることは確かで。

    黒羽と灰島のように、不器用でもぶつかり合いながら、自分を変えて、自分を高めて、お互いを求めて成長していくのもいい。また、荊と棺野のように、お互いに憧れながら、大切にしながら、その想いを自分のエネルギーにしていくのも素敵な関係。

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    2021年03月30日
  • 2.43 清陰高校男子バレー部 春高編2

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    本を捲ると体育館の喧噪が聞こえるようだ。行間にはバレーボールへの想いが溢れて、文字は選手の汗に滲む。至福の時間でした。

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    2021年03月21日
  • 2.43清陰高校男子バレー部 2

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    ネタバレ

    合宿から秋大へ。ようやくメンバーが揃い、黒羽と灰島の気持ちも通いあったかと思いきや、また清陰バレー部に事件が起きる。暴力事件への関与を疑われた黒羽は一切を語らず、苛立った灰島と、売り言葉に買い言葉で二人は東京に向かう。中学生の灰島に何があったのか。バレーがやりたいはずの黒羽がひたすら黙秘を貫く理由は。

    お互いに不器用だな、という印象。本気だからこそ、曲げられないところがある。そして、意外と単純。黒羽と灰島だけでなく、男子バレー部のメンバーは、大体がそうなんだろう。

    中学時代の真相は、思ったよりもしょうもない。しかし、灰島に大きなトラウマを植えつけていた。誰かにとっては大変なことでも、誰かにとってはほんの軽い気持ち。それはどんなことにも言える。病室にやってきた吉野が指摘したように、灰島にとってバレーはすべてだから、今までもこれからも、バレーに関わることは些事では済まない。まるで呪いの予言のような。

    また、基本的に温厚で、ボンボンで、流されやすいように思っていた黒羽に、荒れていた従兄弟のような凄みが垣間見える一面があったことに驚く。エースにふさわしい素質かもしれないし、さらなる波乱を呼ぶポイントかもしれない。

    どんな事態にも揺るがない三年生の絆と、結構頼りになりそうな二年生たちがいい。末森に関することだと豹変する棺野も。

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    2021年03月20日
  • 2.43清陰高校男子バレー部 1

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    よりにもよってなんでバレーに嵌まってもたんやろ
    って、それが一番面白くて一番好きだから
    そうやって真っ直ぐ答えられる若さがただただ眩しい。

    学生のとき初めて読んで、4年ぶりに社会人の今読みました。

    この物語みたいに誰かと言い合って
    自分の気持ちを曝け出して
    思うままに生きることってなかなか難しいな。
    バレーを通して成長していく灰島たちがとにかく愛しい。
    アニメも観てるけど、やっぱり小説が好き。
    色んな目線で、細かく細かく心理描写を見せてくれる。

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    2021年03月11日
  • 2.43清陰高校男子バレー部 1

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    アニメ化が近いということで今まで二の足を踏んでいた本著にようやく手を出しました。
    こどもともおとなとも呼べない成長途中の少年少女の青春小説です。

    壁井ユカコさんの作品はいくつか読んでいるのですが、喉の奥がひりつくような切ない心理描写が魅力のひとつだと思っています。
    この作品も青春小説ということで、多感な年頃の登場人物たちの言葉足らずだったり相手を思い込みで判断してしまうやりとりがとてももどかしく、甘酸っぱいとはいいがたいです。
    高校が舞台なので学生だったころの自分を思い出すような身に覚えのある話もあったりして、喉の奥がかゆくてかゆくてたまらないです。

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    2021年01月04日
  • 2.43清陰高校男子バレー部 1

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    壁井ユカコ作品が好きな人にはオススメ。
    ちょっと酸っぱさ強めの青春小説を求めている人にもオススメ。
    甘酸っぱいけど最後大団円みんなが100%幸せじゃないとやだ!って人はやめたほうがいい、もしくは覚悟してから読んだほうがいい。
    かっちりした文体の正統派小説が好きでラノベ臭のあるものはまったく受け入れられない人にはオススメしない。

    キャラの頭のネジ吹っ飛び具合とか、上手くいきそうで何故か上手くいかないもどかしさとか、地の文の癖の強さとか、壁井ユカコ味がキーリやカスチャほど強くないので、初見でも読みやすいし楽しめると思います。
    普通の青春小説とラノベの間の子みたいな。

    でも作品全体にかすかに漂う人生の不条理さ、諦観は薄くなっても壁井ユカコさんを感じさせるし、時にイラつくほどの主キャラのヘタレっぷりはあぁ壁井ユカコさんだなぁって懐かしくなるし、たぶん過去作品好きなら今回も楽しめるはずです。
    キャラのヘタレはイラつく点込みで、壁井ユカコ作品の楽しみ方だと信じている。

    そしていい感じに薄くなってるので、より広く色んな人にとっても読みやすくて楽しめると思います。

    物語にしてはキャラの心情も展開もリアル寄りで、上手くいかないこともある。スッキリしないこともある。そういうものを飲み込みつつ、時に目を逸らしながら、バレーボールを取り囲む学生生活を送る高校生たちのオムニバス形式の小説です。主役級のペアはいる。
    漫画だとあひるの空が近い。あの作品は不良の溜まり場だった弱小校がバスケするスポーツ漫画だけど、もともと弱小校だからいい線いってもなかなか勝てないし、根が不良だから不祥事起こしちゃうし、そういうチームだから人間関係も拗れやすい。っていうあーもう何でそうなるんだよ!分かるけど!!とヤキモキさせる漫画だけどそんな感じです。

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    2020年12月04日
  • 鳥籠荘の今日も眠たい住人たち(3)

    ネタバレ 購入済み

     

    面白くて、3巻まで一気に読みました!

    絵がきれいなことはもちろん、内容もとても素敵です♪

    日本を舞台にしてますが、主人公たちがいるホテルが独特な雰囲気なので、どこの国のどの時代設定だったかたまに分からなくなりますが、その不思議な感じにハマります!!

    また、登場人物も魅力的な人たちでもっと続きが読みたくなります。

    原作では少ししか出てない住人たちのお話も有るようですが、ぜひ漫画として読みたいです!

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    2020年09月08日
  • 鳥籠荘の今日も眠たい住人たち(1)

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    イギリスかぶれた雰囲気。90年代の日本。
    夢のようなうつつのような。不思議が日常に溶け込んで普通になる。登場人物みんなかわいい。
    電撃文庫のイメージが変わった。

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    2020年06月12日
  • キーリVIII 死者たちは荒野に永眠る(上) 【電子特別版】

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    キーリ、ハーヴェイ、兵長の三人は、キーリの父親だという、教会の最高機関・長老会の第十一老シグリ・ロウの呼び出しにおうじて、首都へと向かいます。これに、長老会のメンバーたちに対する復讐を企てるヨアヒムも加わります。ところが、彼らの乗る列車に、ラボが作り出した化け物が襲いかかってきます。戦いに巻き込まれたハーヴェイは、キーリとヨアヒムを先に行かせることを決意します。

    ようやく首都にたどり着いたキーリを迎えたシグリ・ロウは、不死人の殺害を命じラボで醜い怪物を作り出した悪の化身などではなく、妻と娘を捨てて今の地位を得たことの罪悪感に苛まれる、一人の弱い男にすぎませんでした。キーリは父の謝罪をはねつけますが、彼を心の底から憎むこともできません。ただ、ハーヴェイの運命に対する悲しみだけが、彼女の心を締めつけます。

    やがてハーヴェイも首都にやってきて、シグリ・ロウに保護されていたベアトリクスとも再会を果たします。ところが、首都にラボから逃げ出した化け物が現われ、町は混乱に陥ります。シグリ・ロウのもとに現れたヨアヒムも、代替の〈核〉の寿命が尽き、ハーヴェイに看取られながら最期の時を迎えます。

    「あとがき」によると、ヨアヒムは著者のお気に入りのキャラクターとのことで、ハーヴェイのダーク・サイドっぽい彼の振舞いが光っています。

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    2019年03月24日
  • キーリVII 幽谷の風は吠きながら 【電子特別版】

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    別れてしまったベアトリクスの行方を探すため、教区境のバーに滞在していたキーリたちでしたが、兵長のラジオの調子が悪くなります。修理屋に持ち込んだところ、そろそろ寿命かもしれないと告げられます。さらに、ハーヴェイの「核」の機能もしだいに衰え、彼の状態はますます悪くなっていきます。

    もしかすると、これまでつづけてきた三人の旅の終わる時が近づいているのかもしれない……そうした考えに襲われたキーリは、ずっとこのまま旅がつづいてほしいと願ってしまい、そんな彼女の思いが、終わることのない旅を続ける死者たちが乗った列車を呼び寄せます。汽車に入り込んでしまったキーリを、ハーヴェイはどうにか元の世界へ引き戻すことに成功しますが、キーリの思いは晴れません。

    やがて彼らは、ゲリラ・ラジオを運営している男の飼い犬だったタテガミに出会います。その男は不死人で、タテガミは死に望む飼い主の男から、彼の「核」を譲り受けたのでした。

    ところが、そんなラジオ局に、教会治安部の部隊がやってきます。にわかに緊張感が高まりますが、なんと教会兵は、思いもかけないことをいいだします。彼らは、キーリの父である、教会の長老会の第十一老であるシグリ・ロウから、キーリの保護を命令されているというのです。父が教会のトップであるという衝撃の事実を確かめるために、キーリはハーヴェイとともに、首都へと向かうことを決意します。

    クライマックスの直前、ハーヴェイの「核」が衰え、兵長ラジオも寿命が近いという重苦しい空気が漂いはじめ、キーリの出生の秘密がついに明らかになるという、鉄板の構成です。ラストへの期待が、いやがうえにも高まります。

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    2019年03月24日
  • キーリV はじまりの白日の庭(上)

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    キーリ、ハーヴェイ、兵長は、植民祭中のウエスタベリにやってきます。彼らを迎え入れたのは、ハーヴェイの知り合いのシマンが団長を務める興行団でした。そこには、幼いころのキーリと同じく、霊が見えるために周囲の人びとから孤立しがちな少女ナナがいました。キーリたちは彼女と交流を深め、ナナの心は徐々に周りの人びとに開かれていきます。

    そんななか、キーリはまたしてもヨアヒムと出会うことになります。教会の手先として不死人の回収に当たっていた彼は、首都のラボで開発された「核」の模造品を心臓の替わりに埋め込まれていました。そんな彼から、ハーヴェイの」核」がまともに機能しておらず、彼はやがて死ぬことになるという、衝撃の言葉が告げられます。

    その後キーリは、ダウンタウンの少年たちに襲われて倒れてしまい、意識が霊体となって彼女の身体から離脱してしまいます。

    今回は、上下巻構成のストーリーの前半です。ヨアヒムとの再会によって物語は新たな展開へと進んでいきますが、比較的ゆるやかにストーリーが進行しており、この物語の独特の雰囲気にたっぷり浸ることができます。

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    2019年03月20日
  • キーリIV 長い夜は深淵のほとりで

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    物語は、キーリがハーヴェイと別れてから1年半後に進みます。

    ベアトリクスと兵長の三人でハーヴェイの帰りを待っていたキーリは、この1年半のあいだにたった一度だけ、ハーヴェイから連絡が来ていたことを知ります。彼女は、駅舎で出会った駅長の霊に背中を押され、たった一人でハーヴェイのいるノースハイロ方面へ向かうことを決意します。

    そのころハーヴェイは、有力者の父を持つユーリにかくまわれていました。ユーリは、「門の街」にやってきたキーリを発見します。こうして、ようやくキーリとハーヴェイは再会を果たし、ハーヴェイはキーリとともにこの町を脱出することを決意します。

    個人的には、ベアトリクス姐さんのカッコよさが、一番印象にのこっています。

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    2019年03月17日
  • キーリII 砂の上の白い航跡

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    キーリとハーヴェイ、兵長の3人は「砂の海」の港に滞在していました。そこでキーリは、主人がいなくなっても店を守りつづけている機械人形に捕まりそうになり、ハーヴェイに助けられます。

    店から持ち出したロボット・アームをなだめつつ、ハーヴェイたちは「砂の海」を渡る「砂もぐらの生まれ故郷」号に乗り込みます。そこでキーリは、特等船室に乗っているユリウス(ユーリ)という少年と知り合いになります。

    ところが、キーリが船内に隠された死者の霊に誘い出され、彼女を助けようとしたハーヴェイたちは船の外に放り出されてしまいます。やがて彼らは、ハーヴェイの古い知り合いであるオル・ハンが船長を務める「砂歩き」号に救出されますが、彼らはすでに教会と協力関係にあり、ハーヴェイを騙して彼の身柄を教会に引き渡そうとします。キーリたちは「砂歩き」号からも逃げ出し、どうにか「砂の海」の終着駅にたどり着きます。

    今回は、キーリの両親にまつわる謎が提示されており、物語の全体像がほんの少し垣間見られた感じがします。

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    2019年03月16日
  • キーリ 死者たちは荒野に眠る

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    主人公のキーリは、教会の寄宿学校に通う14歳の少女です。霊感が強く、他の人には見えないものが見える彼女は、クラスメイトたちから避けられており、唯一の友人は幽霊のベッカだけでした。

    ある日、彼女はイースタベリの駅前で、「不死人」の青年ハーヴェイと、ラジオの憑依霊「兵長」と出会います。不死人とは、兵士の死体に、超高純度のエネルギーの結晶である「核」を、心臓の代わりに埋め込まれた者たちのこと。80年前の戦争で、死なない兵士として作り出され、現在は「核」を狙う教会に追われる身となっています。

    ハーヴェイは、炭化銃を装備した教会兵たちの目をかいくぐって、兵長を戦争で亡くなった兵士たちの眠る墓場に送る途中でした。キーリは、そんな彼らについて行くことを決め、奇妙な3人の旅が始まります。

    旅の途上、3人はかつてハーヴェイが世話になったという診療所を訪れます。ところがそこで、ハーヴェイと同じく不死人であり、現在は教会のために「核」の回収人として働いているヨアヒムに見つかってしまいます。

    キーリと別れたハーヴェイは、ヨアヒムの襲撃を受けて「核」を奪い取られてしまいます。そしてヨアヒムは、なにくわぬ顔でキーリの前に現われ、彼女を首都の神学校に招くという話を持ちかける。ヨアヒムの正体を知らないキーリは、彼の言葉に従って首都へ向かう列車に乗ります。そんな彼女に、「核」を失ったハーヴェイの身体に入り込んだ兵長がやってきて真実を告げます。キーリは、ヨアヒムからハーヴェイの「核」を取り戻すことを決意します。

    「あとがき」にも書かれているように、「荒野の惑星、スチームパンク、旧式ラジオ、さびた機械と古いオイル」といったギミックが詰め込まれた世界が舞台ですが、キーリには霊が見えるということで、すこし幻想的な雰囲気もある物語です。いちおう全体の流れはありつつも、連作短編のようなスタイルになっているところが気に入っています。

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    2019年03月16日
  • 代々木Love&Hateパーク

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    なかなか良かった。群像劇ということで、バラバラなエピソードがどう結びついていくのか気がかりだったが。
    最終的には良い話で。でも、忘れられるって、哀しいうえに孤独だ。

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    2018年10月25日
  • サマーサイダー

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    独特の一人称三人称の切り替わり、男2人に女1人の組み合わせ、性格もそんなに似てない彼らが見つけた夏休み、「先生」の秘密。真夏の一瞬の儚さ、ふと通り過ぎる日陰の風、肌に当たるサイダーの冷たさ。

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    2018年07月28日