あきのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
いよいよ佳境です。
クリスとシャーロックが結婚するため、
シャーロックが全てを捨てて
新天地(新生活)を開拓するのか。
親族をねじ伏せて未来の公爵夫妻となるか。
その為の試練として
シャーロックが単身アメリカへ・・・。
2人の明日はどっちだ?!
壁にぶち当たるかっこ悪い姿を見せたくないから
クリスは連れて行かないという男心(?)に同情。
でもその前にさらに2人の仲も進展して
(読者にとっては)遠恋の不安無しです。
クリスはどこにいてもドレスを作っているでしょうが、
パメラは、イアンは、アントニーは?
次作で身の振り方がいろいろ決まるんでしょうね。
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Posted by ブクログ
短編集です。
ジャレッド、クリスとシャーロック、アントニー、ソフィアとアルフレイド(シャーロックの両親)の話の計4編。
1つめは、あとがきによると雑誌掲載ではジャレッド初登場の中編らしい。
そういえば、文庫派の私は本編でジャレッドの登場を少し唐突に感じたような。
時期的には『黄昏に見る夢』と『約束の手紙』の間だそうです。
2つめは、『宵の明け星』と『追憶の糸』の間ぐらいの主役2人の話。
3つめは、『翡翠の森』での日々をアントニー視点から見た話。
4つめは、シャーロックのご両親の馴初め話。
今回もあきさんのミニ漫画ナイスです。
帯やなんかによると、本編はあと2冊のようです。
早くハッピーエン -
Posted by ブクログ
“アンの後ろ姿を見つめる。
彼女は、自分で気がついているのだろうか。チビで、細くて、ひょろひょろした手足ばかりが目立っていた一年前に比べて、自分がすこし大きくなっていることを。
すこしだけ背が伸びて、胸や腰あたりにまるみができて、手足のバランスが良くなった。
小柄だが、すらりとした立ち姿だ。髪の色も、わずかに薄くなった。廊下の窓から射しこむ光に照らされる髪は、艶も増している。
たった一年で、少女が娘へと変化しようとしている。ただし中身は、外見ほど変化はしていないらしい。甘い言葉に応えられるようになるのは、まだまだ先かもしれない。
アンの姿が廊下の向こうへ消えると、シャルはふっと笑った。
生まれ -
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“アンは驚いた。
「そうか……。ほんとうに、そうよね……誰が?ていうか、どうやって……?」
――銀砂糖は最初に誰が作ったの?妖精が作ったって言われてるけど、妖精の誰が作ったの?どうやって!?
見慣れた風景の前に突然、未知の扉が開いたようだった。
銀砂糖は、最初の一握りの銀砂糖がなければ精製できない。けれど最初の一握りの銀砂糖も、銀砂糖がないとこの世に出現しない。銀砂糖は一体どうやってこの世に現れたのか。
それはいいようもなく不可思議な事実だ。なにかの魔法か、奇跡か。人間が知らない、妖精の神秘の技法か。想像するだけで、心が躍った。
「だから最初の銀砂糖には、得体が知れないものって意味もある。あな -
Posted by ブクログ
公爵家の跡取り息子で男前。
当然社交界注目の的でオレ様な性格のシャーロック。
かたや弱冠16歳ながら親友パメラと2人で仕立て屋を営むクリス。
もちろん労働者階級。ただしとっても人見知り。
この2人の恋愛模様。
階級差別の厳しいヴィクトリア時代なもんで、
いろいろある訳です。
ただし、この1作目はお互いを意識するまでの導入部。
シリーズ一貫してタイトルの最初に『恋のドレスと〜』とあるように、
クリスのつくるドレスが重要なアイテムとなって事件が進行します。
主人公の性格やら何やらで恋愛方面はなかなか進展しませんが、
初対面のどちらかというとマイナスな印象から、
少しづつお互いを知っていく過程がと -
Posted by ブクログ
ネタバレシュガーアップルシリーズ第四巻。
ついに念願の銀砂糖師の称号を手に入れたアン。しかしその受章の影には、シャルに恋するブリジットに自ら羽を渡し、自由を失ったシャルの犠牲があった。
シャルの羽を取り戻すべく、アンはブリジットの居る砂糖菓子職人界の大三派閥のひとつとされるペイジ工房へ乗り込んでいく。
しかし、そこには病床の長とたった五人の職人がいるだけの、とても歴史ある工房とは思えない姿が広がっていた。
工房の長の一人娘、ブリジットからシャルの羽を返してもらうために、ペイジ工房で働くことになるアン。
没落寸前の工房を、銀砂糖師になりたてのアンは立ち直すことができるのか…?
前回の終わり方があんま -
Posted by ブクログ
「wonder wonderful」で有名になったネット出身の作家さんの書き下ろし。商業作家さんとしての実力を堪能させて頂いた。
それにしてもこの河上朔さん(イチさん)の書かれる主人公は苦労人ばかりで(うぷぷぷ)読んでいて楽しくて切なくなるのは同病相憐れむという奴でしょうか。
ヨーロッパの中世を思わせるどことも知れない王国の王立騎士団の入団試験を受け損ね続けているヒロイン、カンナ。彼女がうっかり拾ってしまった行き倒れ少年、シンク。この二人をめぐる物語で、祈りの物語でもある。
「神様、私のこと嫌いですか」と言いたくなる時はだれにでもあるもので。この本を読んだからといって自分の何かが解決するわけ