小原晩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレけだるいわあ が好きだった。交わらない2人が交わるときに過去は過去になって、傷も癒えるのかなって。すべての商店街にあるちいさなお弁当屋さんにどんな生活があるんだろう…とつい歩きながら、凝視してしまったり。(田舎だからまだ個人のお弁当屋さん結構ある)
風を飼う方法 があんまりだったかな…。恋愛でどうしようもなくなったことがないからなのかな?自分が。たぶんこの主人公に必要な時間は、何人もの人間の男じゃなくて、もっと1人でコアラを見る時間だと思う。途中にあった、母親に長生きしてほしいな、と思う瞬間と、だからこそ憎くなる瞬間がある描写がどきっとした。感情のバランスの均等をとるのは難しい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ文章自体は好みだった。
内容は、3人の女性の日常についてなのかな。
全4節中3節目までは、離婚とかがあった彼女たちの鬱屈とした、しかしどこかに灯りを感じる描写を楽しむことができた。
問題は4節目、妙に倫理観に欠けたことをしているなぁと思っていたら過去に彼女が受けたであろう仕打ちが仄めかされた。内容は気持ちの良いものでは全くない。この節でも確かにほんのり光を感じないでもない。でも生憎と私にはそんな内容に対する耐性なんてない。そんな描写が背景にあるとわかっただけで不快感が顔を出してしまう。相性が悪かった。
とはいえやはり文章や表現は好きだった。『風を飼う方法』が自由を手に入れるための方法を暗喩しているのかなと4節目で思った。吹いて欲しいときには吹かない風。思い通りにならないものを象徴していたのかな。好い言葉だ。 -
Posted by ブクログ
「なんてことのない日常だな」と油断してページをめくっていると、いつの間にか他人の人生の『劇的なターニングポイント』のど真ん中に立たされている。
小原晩さんのエッセイ『これが生活なのかしらん』を読み進めながら、私はずっと「どうしてこんなにも、ただの生活の記録に引き込まれてしまうのだろう?」と不思議でたまらなかった。だって、描かれているのは、本当にどこにでもありそうな、個人的でリアルな日々の風景ばかりだからだ。
けれど、途中ではっと気がついた。
彼女がなんてことのないような軽やかさで書き留めているのは、実は人生におけるすごく大事な分岐点ばかりなのだと。普通の人なら、もっと大げさに、ドラマチックに、涙や感傷を交えて語りたくなってしまうような出来事。それを小原さんは、まるで近所のコンビニへ行くような足取りのまま、さらりと描写してしまう。
だからこそ、ターニングポイントではない「ほんとうの日常」を綴ったエッセイすらも、単なる日常ではなくなってくる。それはまるで、次にやってくるサビ(人生の転機)に向けて静かに熱を帯びていく、名曲の「Bメロ」のようなのだ。ただの生活の描写が、助走としての心地よい緊張感を孕んでいることに気づくと、もうページをめくる手が止まらなくなる。
そして相変わらず、気まぐれのように、しかし絶妙なタイミングでふっと差し込まれる短歌がたまらなく良い。散文のなかに現れるその短い言葉の連なりは、文章の心地よいアクセントになり、ふわりと心を浮かせてくれる。
作中に出てくる『ほのおかしさ』という言葉が、私はとても好きだ。
きっと彼女自身も、その渦中にいる時は生活や恋人に振り回されて、目の前のことしか見えていないはずなのだ。でも、後になってその出来事をそっと俯瞰し、ゆっくりと咀嚼する時間を意識して作っているからこそ、この「ほのおかしさ」という絶妙な温度感の言葉と視点が生まれるのだろう。
本を閉じたあと、ふと自分自身の生活を振り返ってしまった。
「私は、自分の日常をこんなふうに俯瞰して、味わう時間を作れているだろうか?」
答えはノーだ。全然足りていない。目の前のことに追われて、せっかくの人生の機微をただ通り過ぎてしまっている。それを言葉にしてアウトプットできていないことが、急に途方もなく「もったいない」ことのように感じられてきた。
何気ない自分の生活も、少し離れて見つめ直せば、愛おしいエッセイになるのかもしれない。そんなふうに、毎日を生きる視点を少しだけ優しく変えてくれる、静かなお守りのような一冊。
*読書メモから生成AIで体裁を整えた感想です