小原晩のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「人間は皆、それぞれの山を登っているからである。似たような山に見えても、細部まできちんと見れば、それは誰ともまったく違う自分だけの山を、それぞれが好きに登っているのだということがわかる。」
小原さんのエッセイを読んで、小原さんの山を100mくらい一緒に登れた気がする。
周りの人たちが眩しくて、自分のことは誰よりもわからなくて、時々押しつぶされそうになる。
エッセイはこんな時寄り添ってくれるんだなと
なぜだか思った。
ぎゅうぎゅう心が苦しかったり、
ぐるぐる消化できなかったり。
はたまたほんのりあったかい気持ちになったりしながら。
エッセイは、生活の細部に宿る幸せを抱えこめるところが本当に素敵 -
Posted by ブクログ
ネタバレ「ここで唐揚げ弁当を食べないでください」の著者の短編集。4篇しかなくて本がものすごく薄いので、あっという間に読めてしまった。最初から唐揚げ弁当が登場するので少し笑う。
エッセイそのままみたいな読み心地で、小説と思うと不思議な感じがした。さらさらした文体で、若い女性のちょっとだらしない生活がダウナー気味にたんたんと書かれる。エッセイならいいんだけど、小説としてはもうちょっとストーリーか心情の変化とか何かあるほうが好みかな。そういう意味では最後の話はちょっと長めで小説らしい感じがしたが、これはこれで主人公が好みじゃなかった。エッセイは出たらまた読むかも。 -
Posted by ブクログ
なんだかふわふわした、若さを感じるエッセイ。美容師時代の話はかなり壮絶だし、心配になるくらいお酒を飲んでいるし、給料使い切っちゃったりしていておいおい大丈夫か?と読んでいるこちらは思うのだが、著者本人はあっけらかんとしている。ちょっと他人事みたいなあっさりとした書きぶりであんまり危機感も迫ってこない。だから気が抜けて気楽に読めてしまう。
読んでいて、著者は友達が多そうで、性格も生き方もいろんな面で私とは全然違う人種だなあとしみじみ思った。そういう全然知らない生き方を垣間見られて面白い。でも、著者の文章からはどこか気だるさというか冷めた感じがなんとなく漂ってきていて、この温度感は親和性がある。不 -
Posted by ブクログ
ネタバレけだるいわあ が好きだった。交わらない2人が交わるときに過去は過去になって、傷も癒えるのかなって。すべての商店街にあるちいさなお弁当屋さんにどんな生活があるんだろう…とつい歩きながら、凝視してしまったり。(田舎だからまだ個人のお弁当屋さん結構ある)
風を飼う方法 があんまりだったかな…。恋愛でどうしようもなくなったことがないからなのかな?自分が。たぶんこの主人公に必要な時間は、何人もの人間の男じゃなくて、もっと1人でコアラを見る時間だと思う。途中にあった、母親に長生きしてほしいな、と思う瞬間と、だからこそ憎くなる瞬間がある描写がどきっとした。感情のバランスの均等をとるのは難しい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ文章自体は好みだった。
内容は、3人の女性の日常についてなのかな。
全4節中3節目までは、離婚とかがあった彼女たちの鬱屈とした、しかしどこかに灯りを感じる描写を楽しむことができた。
問題は4節目、妙に倫理観に欠けたことをしているなぁと思っていたら過去に彼女が受けたであろう仕打ちが仄めかされた。内容は気持ちの良いものでは全くない。この節でも確かにほんのり光を感じないでもない。でも生憎と私にはそんな内容に対する耐性なんてない。そんな描写が背景にあるとわかっただけで不快感が顔を出してしまう。相性が悪かった。
とはいえやはり文章や表現は好きだった。『風を飼う方法』が自由を手に入れるための方法を暗喩して