左のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
『…あー、落ち着け。僕の辞書にパニックという言葉はない。漢和辞典だから。』
「 ばいばいきん。先生さようならみなさんさようなら。御達者で。アリーヴェデルチ。幸せでした。こんにちは世界はじめまして私の居場所」
『「ところでアタシね、キミの秘密を一から千まで知っているのよぅ」
そんなにねえよ。』
「みーくん、どしたの? 泣きそうなの?」
「いや、僕はまーちゃんのことが本当に好きなんだなって全米が泣いてたんだよ」
「まーちゃんはさ、僕の何処が好き?」
「みーくんなとこ!」
「お前さ、そういう態度でいいわけ?」
「飾らない性格が一部の少数派に馬鹿受けなので」
「うどんでロマンは得られないッス、カロリーだけッス」
「それはさておき、随分と男前になっちゃって。生きてる?
「なんとか ー すいません。助けてもらえます?」
「んー ー 何から?」
「意外とちっさいねー」
「小食ですから」
「いや心が」
「そりゃあ一樹も怯えるでしょ、一晩経ったら死体が消え失せたんだから」
「あー分かる分かる。あたしの財布もこないだ、一晩経ったら中身が消え失せて、度数の切れたテレカだけ入ってたのよ」 -
Posted by ブクログ
“否、それは奇妙に蠕動した地面から屹立した、無数の——触手だった。
蛸や烏賊のような、けれどそれにしても妙にでかい——人間の腕ほどのものから、丸太ほどのものまである。
先端に棘々がびっしりと生えたもの、繊毛に覆われたもの、無数のそれが縒りあわさったもの、得体のしれぬ粘液で濡れたもの……。
それらの触手に絡みつかれ、闇の奥ではわたしたちより先にこの悪夢じみた世界に迷いこんだのだろう生徒たちが、屍体のように吊りさげられて陳列されている……。
「触手プレイ、キター!」
つるぎが頭の悪いことを叫んだ。
「これだよ、これがなくちゃなクトゥルー神話は!さぁこい!待ってました!」
何でそんなに嬉しそうなの?馬鹿なの?死ぬの?
「やん、リアル触手なんて初めて見た——思ったより、その、太くて、こ、怖いよう……きゃ〜☆お兄ちゃんのえっちな触手でつるぎにいけない遊びを教えてぇええん♪♪♪」
真っ赤になって身悶えてるが、そんな場合かこれ。”[P.177]
クトゥルー神話とTRPG。
“「お兄ちゃんお兄ちゃんお兄ちゃん!馬鹿!何が『頼まれたことは、果たせたと思います』だ!『ささみさんはもう、自分で立って歩けますよ』だ!」
『現代のトロイア戦争』の終幕で、お兄ちゃんが言ったことを、反芻して。
「ふざけんな!勝手にいなくならないでよ、ひとりで結論ださないでよ!わたしは、まだぜんぜん自立できない、だめで、未熟で——甘えたいよ!頼りたいよ、独りじゃ何もできないよ!だから、置いてかないでよ……寂しいよ!もっとお兄ちゃんと一緒にいたいよ!」
ずっと溜めこんでいた弱音を、ぜんぶ吐きだした。
がんばってがんばってがんばって、何もできなくて、失敗ばかりで、泣いてばかりで——でも、それじゃいけないって、努力して死にものぐるいで、でも苦しかったよ。
限界だよ。
もう、無理なんてしたくないよ。
「ごめんなさい、鎖々美さん」
お兄ちゃんは困ったように、素顔を晒したまま、つぶやいた。”[P.280] -
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“「しっかりしなさいよ。あんたの存在を知ったとき、あたしは嬉しかったのよ。ええ、きっとあたしの宿敵なんだ。あたしと同じぐらい苦しんで、切磋琢磨している、運命の相手がいるんだって——だから、お願いだから『ごめんね』なんて言わないで。足りないと思うなら、がんばりなさいよ。宿敵のあんたがそんなじゃ、張りあいがないのよ」
やっぱり、わたしを鼓舞してくれてるみたいだ。
微笑む。
このひとのこと、わたしは嫌いになれないの。
「でも、ごめんね」
時計を見ると、もう深夜だ。
「ベッド、占領して。情雨ちゃんだって、眠いでしょう」
「いいわよ、昨日はあたしが独り占めしたんだから。これで公平でしょ?」
情雨ちゃんはそっぽを向いて。
「それに、これでもあんたには感謝してるのよ。こんな空間に独りで取り残されて、すこし心細かったの。昔のこととか思いだしちゃってさ……。あ、いや。ちがうの、忘れて。寂しかったわけじゃないのよ」
「うん」
せめて、ぬいぐるみの代わりにでもなれればいい。
「何もできないけど、そばにいるよ」”[P.158]
面白かった。
思わぬ人が思わぬ人の血縁でしたって展開多いね好きだな。しかも二親等じゃなくて一親等っていうのが多い。
ささみさん変態方面に傾いてきてる。
第五話の表紙絵、よく見れば鬘の髪の毛も見えてるし袖も女物なんだね。
希美ちゃんが可愛過ぎて!あの眼鏡の子とか、そんなそんな。
スサノヲとの思わぬ関係にわくわく。
保護者達の退場が辛い。ここで最後に二人が取り戻しにいこうとする展開が素敵。次が楽しみ。
“「危ない!」
希美ちゃんは咄嗟に周りの敵から剣を奪い、その暗殺者を斬りつけて無力化した。
「おっと、今回のおまえはおてんばだな」
「今回とか何とかよくわからないです、でも助けてくれたぶん恩返しをします」
希美ちゃんは生真面目に語った。
「下ろしてください。おんぶに抱っこでなくても、自分の身ぐらい自分で守れます!」
その言葉に。
青年は、とても嬉しそうに笑った。
何だか懐かしい、大好きな映画の、とっておきのシーンを観たような——。
上機嫌な態度で、青年は肩を竦める。
「うーん、俺様はおしとやかな女のほうが好きなんだけどな。ママみたいな」
「あなたに好かれてもしょうがないから、どうでもいいです!」
背中あわせで、彼と一緒に戦う。
その昂揚を悟られたくなくて、希美ちゃんは素っ気なくそう言った。
青年は喜びに満ちた表情で、目の前の勇士を蹴り飛ばす。
「いいね。俺様は肉食系男子だから、そのぐらい跳ねっかえりでも楽しめるぜ」
八重歯が目立つ歯を見せて、豪快に笑うと。
「ちゃっちゃと片付けて、ついでに世界とか救って——そのあと、おまえ俺様の嫁になれよ」
「何を言ってるかわからないです!ほら、敵がいっぱいきますよ!」
真っ赤になってやたら剣を振るう希美ちゃんを、楽しそうに眺めながら。
「そうそ、おまえは八岐大蛇に食わせるには惜しい女だよ——お姫さま」”[P.222] -
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“「わたしは半人前だから、『最高神のちから』に振り回されてばかり。だから、一時的に、お母さんに預けるよ。その間に、わたしは成長する。強くなって、せめて『最高神のちから』に潰されないぐらいになる」
もう夜は終わりにしなくちゃ。
月明かりだけでは、世界はゆっくりと衰退していくだけだから。
「そうしたら、お母さんから『最高神のちから』を返してもらう。そして、この国を管理するのに相応しい存在に——『次世代神』の、つまり新しい神話の『最高神』になる、邪神たまにこのちからを託す」
天孫降臨の時代に、預けられた重荷を。
わたしが返そう。
「たまが成長しきるまでは——お母さんと、わたしが、見守る。それでいいでしょう?もともと、こんなに長い間、『最高神のちから』を必死に確保していた『月読神社』のほうが、間違ってたんだよ。ずっと重荷を抱えつづけて、何でそれを持っていたのかも、忘れたんだ」
「それが、おまえの考えか」
お母さんは、わかってくれたのかどうだか——遠い目をした。”[P.165]
呪々さんとの和解があってよかった。というか呪々さん可愛過ぎる。
ミッちゃんのイラストが見たい。
「お肉」にうさ耳……肉腫ちゃん、人型になれるの?
“「おやおや、良かったですねささみさん——お友達が増えて」
わたしに抱きついたままだったお兄ちゃんが、不意に声をあげる。
いつになく真剣な、刺々しいとすらいえる口調だった。
「僕からも頼みます、どうか——仲良くしてあげてくださいね。ささみさんは、お友達が少ないので、ちょっと心配していたのですよ」
そこで初めてお兄ちゃんの存在に気づいたみたいに、「ぎょっ」として目を見開いた女の子に、お兄ちゃんは淡々と告げた。
「ただし。もしも、ささみさんを利用して良からぬことを企てたり——ささみさんを傷つけるようなことがあったら、たとえお友達でも、僕はゆるしませんからね」
「お兄ちゃん、顔を……」
わたしは気づいた。
お兄ちゃんは、珍しく顔を隠していない。
背後から抱きかかえられているせいで、太陽が逆光になってぼやけているけど。
やけに色鮮やかな両目が印象的だった。”[P.202] -
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“「かがみ」
わたしは、あらためて告げた。
「わたしの、友達になって」
暴れていたかがみが、停止する。
壊れたお人形のように。
あるいは、生まれたての、赤ん坊のように。
そんな彼女が愛しいと思う。
他人からの好意に慣れていなくって、回り道してそっぽを向いて、いつでも誤解されて、他人を拒絶してるみたいに見える彼女。
だけど、ほんとは寂しがりで、他人のために一生懸命で、不器用な——。
あなたが好き。
ううん、好きになれると思うの、もっともっと。 ”[P.174]
後半はおもたいシリアスな展開。
最後の一文がぐさりとくる。
かがみちゃんが可愛くて可愛くて。
お兄ちゃんも何か隠し事あるみたいで、楽しみ。
神社まではどうやって来たのやら。
“どこへ行けっていうの?
わかってる。たまには、わかってる。つるぎ姉は根の国に落とされた。かがみ姉はぼろぼろで動けない。だけど、たまだけは元気。元気なのが、たま。だから、たまは行かなくちゃ。怖いけど、涙はとまらないけど。
せめて、前へ歩いていくの。
もしも願いが叶うなら、神様、たまに——みんなの願いを叶えさせて。”[P.237] -
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“[タマはカガミから『ナース服-3』を受け取った!]
「ふにゃああああ!?」
かがみが珍しく絶叫する。
画面内のカガミがタマに素晴らしい勢いで着衣を引っぱられて、ナース服を脱がされてしまったのである。
当然、その下は全裸だ。
「ななな何すんですかたまーっ!?」
「おぉ、脱げた!面白い!『仲間』のあいだでは、そうびひんの遣りとりができるようになってるみたいだお!」
[『特殊イベント/全・裸・集・会!恥辱の入学式』が発生しました。]
「特殊すぎる!?ふにゃああ、なぜかみんながこちらを注目している!?何!?どうしてみんなわたしにお金を投げるの!?べつにお金が欲しくて脱いだわけではないのです!!校長も止めてくださいよ楽しそうにおひねり投げてないで!!」
かくして入学式は、かがみのストリップショウ・オンステージとなったのであった。
ゲームバランス崩壊してるなぁ。”[P.162]
アニメ化を機に。
日本神話は火の鳥くらいでしか触れた事なかったからよく分かんないな。
鏡・玉・剣はともかく、片仮名の辺りが。
“嬉しそうに、彼女は笑う。
「おまえが望んだんだよ、あたしたち邪神三姉妹を。おまえらの平和な日常を守ってくれる、味方として、隣人として、友達として、願ってくれたんだよ——あたしたちみたいな存在をな。あたしはそう信じてる。だからあたしは、おまえたちの何気ない毎日を守ってやる」
かつての『最高神』は、出来損ないの『巫女』に、稚気に溢れた笑顔で託宣する。
「後顧の憂いを絶つために、とりあえずこの神社をぶっ潰してさ——さっさと月読の馬鹿を連れ帰って、あの楽しく混沌とした毎日に戻ろうぜ。お菓子を食べて、ゲームで遊んで、くだらないお喋りしてさ……そんな世界を望んだおまえが、あたしたちをかたちづくったんだ」
その言葉に、わたしは頷いた。
つるぎの言葉がどこまで真実なのか、わたしには判断ができない。
だけど、わたしの望みはそれで正しい。
帰ろう。
お兄ちゃんと一緒に。
わたしが恋焦がれていた、平和で、他愛ない日常へ。”[P.280]
20180506 再読