玄侑宗久のレビュー一覧

  • 中途半端もありがたい

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    対談集
    震災前と震災後とで半々で
    震災後はやはり福島の話が中心になっている
    天災の多い日本に住んでいるから
    済んでしまったことに執着しないで
    気持ちを切り替える

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    2013年01月23日
  • 死んだらどうなるの?

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    平易な文章で「あの世」や「空」がわかったような気分になる本。分からない、言葉に出来ない概念を扱っているから、もっと分からない語り方でもいいかな、とも思うけれど、わかりそうな気分になる文章ではこれが限界なのかもしれない。科学知識の大雑把さはわざとだろうからツッコミが入れにくい。たまに挿入される落書きがかわいい。日本のあの世観はなかなか面白かった。自殺はもったいないという洞察には温かみを感じる。

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    2013年01月03日
  • 禅のいろは

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     いろはカルタの意味について実にリアルな例を紹介したり、強張ったような文体ではなく軽妙なテンポで文章が書かれているので、まるで著者が私達の目の前で話をしているかのように解説してくれる。禅的な視点だけではなく、私のような一般の人間でも「なるほど!」と頷けるような本。
     表紙で可愛らしく描かれた達磨や僧侶は、解説されるカルタの絵にも登場するので、一つ一つの例を目でも楽しみながら知ることができるのも魅力的である。

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    2012年12月20日
  • 祈りの作法

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    福島在住の僧侶である著者の語る震災、原発事故での現地の現実はマスコミが語ることのないものだった。特に約半年記された著者の日記は必読。

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    2012年11月23日
  • 祈りの作法

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    福島が「フクシマ」になってからの著者の福島在住ということで見えてくる「原発」と「放射能」の問題。
    人は無力だからこそ、親愛の情も深まり、祈りも真剣なものになり、そして雄雄しさも発揮されるのでは・、との言葉は重い。

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    2012年10月13日
  • 禅的生活

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    ネタバレ

    思考をコントロール出来ず、頭の中が熱くなり、イライラしてしまう状況というのは誰にでもあるだろうが、かくいう自分もそんな状況に度々悩まされている。

    この本で紹介されている「禅」は、そういった「迷いの思考」に対する解決策だ。まずは、意識的に心と体をニュートラルな状態に近づけ、あらゆる妄想を排除していくところから始まる。

    哲学や脳科学からのアプローチを交えて禅を解説していて分かりやすい。また、時に笑いを織り交ぜた面白味のある文体には好感が持てる。

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    2012年10月04日
  • 現代語訳 般若心経

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    「般若」とは理知によらないもう一つの体験的な「知」の様式である。「般若」の捉える「全体性」は、無情に変化しつつ無限の関係性の中にあり、いつだって絶えざる創造の場である。
    「般若波羅蜜多」は「知恵の完成」と訳される事が多いが、実践的叡智であることを忘れてないけないだろう。
    「般若波羅蜜多」というのは実は特別な呪文なのです。この呪文を唱えるといつのまにか「私」が消え、「いのち」の本体になりきってしまうということですね。

    以上、抜き出しでした。

    たった262文字の般若心経の解説に本が一冊とは多いのではないか、と思われるだろうが、私には足りないぐらいだった。
    「自分」というのは錯覚、とまで感じさせ

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    2012年09月24日
  • 禅のいろは(PHP文芸文庫)

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    「べらぼうな生活」以来、この方のエッセイは大好き。
    最近、本を出すお坊様も増えましたが、こっちのほうが人生の修行積んでると思うのに、若僧の(失礼!)人生論なぞ読む気にはなれないのですが、玄侑宗久氏の砕けたお話は面白い。
    禁煙を強いられる話などで、突然、大人気ないとも思われるエキサイトも面白いし。
    南極料理人の西村さんに通じるものもあるかなあ~
    京都エッセイの入江さんとか・・・
    ちょっと毒舌な文章も、悪気はなくて、「きっと、ご本人、面白い人なんだろうな」と思えるようなものは読んでいて楽しい。
    いろはかるたをネタに書かれていて、それぞれの文の頭にかるたのイラスト(カット)が入っているのですが、宗久

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    2012年09月14日
  • 禅的生活

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    ネタバレ

    (読み終わってませんので記載中)

    払ってもいい金額:1200円

    基本的にわかりにくく読み進めにくい本なのですが、
    仏教だか禅だかの予備知識があると読み進めやすいかも。

    アクビのやり方(P14)
    1ハナゲ(P32)

    とかわかりやすい部分もある。

    「7つの習慣」同様、原則に基づいたことが書かれていて
    何度も読み返すだけの価値はある、ように思える。

    (2020/04 やっと読み終わった)
    後半は宗教色が強くなってきた印象で☆一つ減らしました。
    払ってもいい金額:800円

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    2020年04月28日
  • アブラクサスの祭

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    心に闇を抱えた僧侶の変性意識の描写が息詰まるようです。この結末は救いといえるのだろうか?

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    2012年09月06日
  • 禅的生活

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    この本で禅が解るほど浅い世界ではないが、禅の世界を垣間見られる。
    一つ一つの事象は独立していると考え、その事象を楽しみ、佳いと感じる「因果に落ちず今を楽しむ」と云う教えが心に残った。
    ・残念な事象の連続でも将来まで悲観しない。
    ・今の行為の果報を期待しない。
    ・因(原因)でもあり、同時に果(結果)でもある瞬間としての今を味わいつくす。
    実践はなかなか難しいが…。

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    2012年08月16日
  • 現代語訳 般若心経

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    般若心経って今までとっつきにくいイメージでしたが、平易な書きぶりで、初心者の自分にはピッタリでした。玄侑宗久さんイイですね。

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    2012年08月01日
  • 禅的生活

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    一般の人の視点にたった言葉遣いで書かれているからか、禅に関する他の書籍と比べて分かりやすく、あっという間に読み終えた。おかげで、もう少し禅について学んでみようと思った。

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    2012年08月01日
  • 禅的生活

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     『現実を方便とみる』、『人生という役者を演じる』、いくらでも言い方はあるかもしれませんが、禅的悟りの視点から、自分の住む現実社会をリンクさせると、ゆらぎを楽しむ境地「風流」に達することができるというのが、禅を知らない自分にとっては、実に面白い。別名、「知足」。「鹿威しの後の静けさ」で喩えたのには、思わず拍手してしまいました。西洋的二元論で突き進む戦士の方々に、ぜひ読んでほしいですね。

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    2012年06月24日
  • 現代語訳 般若心経

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    まったく無知な自分にとっては非常にわかりやすい訳本だった。
    わかりやすいわからなさというか。。
    世尊の教えとは真逆の理知を極めてきた物理学や分子生物学のような分野の本に書かれていることが、般若心経にあるような世尊の教えと同じ方向だったりすることが興味深い

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    2012年05月15日
  • 現代語訳 般若心経

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    仏教の教義を補いながら般若心経をわかりやすく現代の言葉に書き下している。
    まず、般若心経がシャーリプトラ(舎利子)という人物に「般若波羅蜜多」に至る方法を説いた説話のような体裁の経典だということを知り、堅苦しいイメージが払拭された。
    「現代語訳」では、教義のみに留まらず、現代科学や近代哲学の知見をふまえながら「般若波羅蜜多」への道筋を示していて、まさに現代を生きる私たちに語りかけているようだった。
    「かつ消え、かつ結ぶ」といった量子力学での粒子の振る舞いや、概念や因果律の超克という近代思想史における試みが、「般若波羅蜜多」と大いに親近性をもっていることがとても興味深い。
    巻末には般若心経の全文

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    2012年05月06日
  • 中陰の花

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    主人公の則道と妻の圭子は、おがみやうめさんの死、そして49日を迎えるまでの中陰の期間を通し、夫婦関係を見直していく。2人は流産を経験していた。この出来事をひきずる圭子、彼女は紙縒作りに励んでいたが、これは4週間しか生きられなかった我が子への祈りであり、子を授かりたいという彼女の祈りを表すものであった。その思いを知った則道は我が子とうめさんを成仏を願うため、回向を捧げる。そこで紙縒が舞い上がり、中空に煌めく光景を見て「中陰の花」だとつぶやく。このシーンは圧巻だ。成仏とはすでに個を失った状態をいうので、それが亡くした我が子とうめさんだとは言えないが、則道と圭子にとって「中陰の花」は2人の成仏の「徴

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    2012年04月19日
  • 原子力と宗教 日本人への問い

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    二点。ひとつは一元集約型の限界。もうひとつは善意や正義の押し付け。

    まず復興について言及しているのは、やはり一元集約型じゃなく、分散して地域の特性に合わせること。これは一概には言えないが、大きくなりすぎた企業や組織もそうあるべきだと思う。もっと小単位でフレキシブルに自律的に動けるほうが、活動密度も濃い。「トップダウンがほしい」「上からの方針がないと」みたいに、いけしゃあしゃあと他責が簡単に許される大組織では先が思いやられる。

    また、ボランティアでありがちな「自分は正しい」「良いことをしている」みたいな強すぎる思い。例えば、本来サポートに徹する立場なのに、過去の実績をこねくりまわして「こんな

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    2013年01月23日
  • アブラクサスの祭

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    善であり悪である神アブラクサス。それに象徴されるのは善も悪一体化した世界である。最後のライブシーン。主人公の浄念はまさにその一体化を体感する。
    このライブシーンはまさに「祭」のよう。
    人間は六道を漂うひげのようなもの。「あるがまま」ではなく「ないがまま」である。浄念は躁鬱、分裂病であると自認しているが、それはある意味で自然なことなのか。六道を突き抜けた恍惚の中で浄念が聞いた「おまえはそのままで正しい。」というアブラクサスの啓示。それは彼の存在を肯定するものであろう。ひげのように漂いながらも浄念は確かに生きているのだ。また妻の多恵が「六道の輪廻として浄念の変化を捉えてみよう」とし、自分を見直し、

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    2012年03月18日
  • 自然を生きる

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    剛速球の対話が最後までゆるみなく続く。なんだろう、話されている内容を「理解する」というよりは、すごい試合を観戦しているような気分になった。

    縦と横を大きなテーマに据えながら、浄土真宗、禅宗、儒教と道教、神道からさらりと西洋哲学やキリスト教にも足を伸ばし、二人の会話はどんどん広がっていくと同時に緊密になっていく。

    あとがきで釈先生が「酔っぱらったような気分になった」と書かれていたが、読者もしばしば酔っぱらう。私自身、酔っぱらってしまったクチだが、あえて「この本を誰に薦めたいか?」と聞かれたら、「宗教ってなんやろう、わけわからん」と思っている人に、と応えたい。

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    2011年11月29日