玄侑宗久のレビュー一覧

  • 禅的生活

    Posted by ブクログ

    脳科学、心理学、哲学、更にはネコ・イヌであるタマやナムも引き合いに出し、様々な禅語を交えながら日常生活の悩みや迷いを減らしていこう、という内容。いささか話題が広範になりすぎ、論旨があいまいになりがちな印象を持たなくもないが、要は目の前の現状ひとつひとつを肯定的に捉え、可もなく不可もなく知足して生活しましょう、ということか。

    0
    2019年04月24日
  • 現代語訳 般若心経

    Posted by ブクログ

    般若心経の解説本ですが、もっとわかりやすい本があると思います。

    1.この本を一言で表すと?
    ・臨済宗の僧侶にして作家の玄侑宗久氏による般若心経の現代語訳解説書。

    2.よかった点を3〜5つ
    ・ちなみに日本では、「般若」というとあの角の生えたお面を想いだす方も多いかと思うが、あれは女性の嫉妬の究極を表したお面で智慧とは何の関係もない。ただあのお面を得意とした彫り師が般若坊という名前であったため、「般若のお面」と呼ばれたに過ぎない。ゆめゆめ混同しないでいただきたい。(p13)
     →本論と関係ないが、今まで知らなかったので面白く感じた。

    ・我々の脳に現象した「受・想・行・識」はあくまでも主観と客

    0
    2018年12月30日
  • 禅的生活

    Posted by ブクログ

    新書だから簡単に読めるかと思いきや、なかなかの手強さ。全部は理解できていないかもしれないけれど、一切唯心造、日日是好日、知足、など、いくつも心に残る言葉が出てきた。
    仏教に関して抱いていた疑問もいくつか解決した。解決というか、その疑問は正しいと言ってもらえた感じ。
    多分、この本は一度わからないなりに通して読んで、その後、時々本棚から引っ張り出して、気になった箇所を読み返すのがいいのかな。

    0
    2018年05月31日
  • 竹林精舎

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    玄侑さんの本を初めて読んだ。若い僧侶が主人公で、仏教知識も満載なところが玄侑さんならではの感じがする。テーマの方は、原発事故後の福島の放射能問題という現代的内容だが、そこに、純粋な恋愛が絡んだりして、中々豊かな内容だと思う。毒がないところが物足りないと思う人もいるだろうが、たまには、こういうふんわり柔らかな小説もいい。

    0
    2018年03月17日
  • 竹林精舎

    Posted by ブクログ

    読みやすい小説ですた。

    仏教。震災。放射能。恋愛をMIXしたらこうなりました
    的なお話。
    ちょっと深みが足りないというか?単純なお話しになってしまっているような気がします。

    0
    2018年02月26日
  • ないがままで生きる

    Posted by ブクログ

    「ないがまま」という言葉にひかれて読みましたが、いつもながらの随想に終始していたので、残念。どうも、臨済宗とは無縁の境涯のようです。

    0
    2017年11月24日
  • 禅的生活

    Posted by ブクログ

    ・瞬間瞬間で生きる。未来や過去のことを考えて、今を生きていないと反省。
    ・生活習慣から自己は作られる。
    ・志の立て方は重要。あまり締めつけがきついと自分で自分を無意味に苦しめることになる。方便と理解したうえで立てる。人の気持ちは変わるし言葉はいつだって行きすぎてしまう。方便であることを忘れ、過剰な表現をすると自分を苦しめる。

    禅的な志
    「風吹けども動ぜず天辺の月、雪圧せども摧け難し礀底の松」
    八風という揺らぎやすいアプローチにも動ぜず、外的な困難としての雪にも屈せずに、自分の仕事に主人公として自信をもってあたる。しかも地域に根をおろしてそこから深く滋養をいただきながら松のように淡々と生きる。

    0
    2017年11月09日
  • 禅のいろは

    Posted by ブクログ

    禅という変わった視点からのエッセイで基本的には面白いけど、中には煩悩丸出し、世俗感丸出しのものがある。まあそれはそれで面白い。

    0
    2017年07月09日
  • 禅のいろは

    Posted by ブクログ

    気軽に読むつもりで読み始めたが、思いの外読者を選ぶ本だった。
    仏教や江戸以前の風俗についての筆者の知識には圧倒される。

    0
    2016年11月09日
  • 中陰の花

    Posted by ブクログ

    僧侶である作者が、人の生と死を見つめた一冊。
    表題作は、作者と同じ、僧侶が主人公であり、人が死ぬことについて、人間として、考え、どこへ行くのかと、悩む。その過程が、特殊な体質の人や、宗教と絡め、生き様と交えながら、描かれる。その道の用語が出てきたり、僧侶としての死という概念に対する考えなど、面白い要素があった。
    結局僧侶も人間の一人に過ぎず、あとがきには、そのことについて書いてよかったのか、という悩みもあったようで、それが杞憂に過ぎなかったという事実、世間の反応というのは、いかに自分含め、宗教に対する意識が低いのかが現れている様に感じられた。或いは多様に寛大なのか……。

    個人的には大人しかっ

    0
    2015年11月05日
  • 中陰の花

    Posted by ブクログ

    2015.10.15了
    選考委員全員の支持を集め第125回芥川賞を受賞した作品であり、現役僧侶による生死のはざまについての言及とのことで、嫌が応にも期待は高かった。

    にしても。
    自分には合わなかった。

    変にこ難しいかと思えば、変な感じにど直球、大阪弁も効果的でなく、ちぐはぐな感じは最後まで続き、クライマックスであるはずの紙縒のタペストリーは全く映像として喚起できない。
    終始上から庶民に、笑いや共感を見込む計算の元、わかりやすく解説しようとしてくれている感じがした。
    真に価値あるものへの無力な妬みに過ぎないのかもしれないが。

    自分にとっては、表題作より、同時に収録されている「朝顔の音」のほ

    0
    2015年10月16日
  • 釈迦に説法

    Posted by ブクログ

    玄侑宗久氏のエッセイ集。禅僧であり、作家でもある氏が「禅」の立ち位置を明確に打ち出しながら日常を語る。一休禅師がでてきたり、僧侶が長生きするワケを考察してみたり。
    気楽に「禅」に振れるにはなかなか面白い本です。

    0
    2015年08月17日
  • 中陰の花

    Posted by ブクログ

    テーマ的にも興味深かったし、表現も豊かで面白かったと思うんだけど、短すぎて、読み応えに欠けたのが残念。そこは完全に好みの問題。
    お坊さんが書いたものだから、特別なような気がして読んだけど、いなかに行くとわりとあるある話な内容かもと思った。

    0
    2015年06月26日
  • 現代語訳 般若心経

    Posted by ブクログ

    わかりやすい!
    くどいところもあるが、仏教素人でも理解できる形で、言葉を補いながら般若心経を解説してくれる。

    ただ、特に不確定性原理のような解釈の難しい現代科学が、あたかも仏教の考えをサポートするかのような形で挿入されているのは、誤解を生みかねないと感じた。取扱注意。

    0
    2015年05月06日
  • 禅のいろは(PHP文芸文庫)

    Posted by ブクログ

    禅の考え方の基本の部分を、誰にでもわかるように書いた一冊。奥トレでも大事にしている「行き当たりばっちり」が、禅の考え方に通じているとは思いもしなかったですね。さくっと読める内容の軽い一冊ですが、たまにおもしろい表現が出てきます。千手観音は、あの手を使いきれていたのか、とか。

    0
    2015年04月20日
  • 息の発見

    Posted by ブクログ

    対談集。二人の博い知識が話をわかりやすくする。
    禅の修行が苛烈を極めるのは基本的欲求による迷いを断つためという考えが面白い。睡眠不足だけど起きて集中しなければならない状況では自然とその他の欲求の認知度が下がるらしい。
    意識のポイントが上,肩で息をする→ポイントを下げることで落ち着く,臍下丹田
    吸うことと吐くこと。難しいのは吐くこと。

    0
    2015年02月23日
  • 釈迦に説法

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    今日のなるほど

    頭では総論を想いながら、行動は一隅を照らす

    人間はよい人と悪い人がいるわけではなく、状況によってよい人にも悪い人にもなる。

    生きていく最大の楽しみは、おそらく眠っていた遺伝子を目覚めさせ、それまでとは違った自分に出会うこと。

    「苦」の反対語は「幸せ」ではなく「楽」。

    「自」然の「分」身が「自分」
    自然も分身も理解するという方法に似合わない在り方をいている=諸行無常

    0
    2019年10月22日
  • アブラクサスの祭

    Posted by ブクログ

    精神を患っている僧侶の浄念は薬(医者から処方される)を飲むことで心の安定を図り、酒を大量に飲む事が恒常化している。そんな彼は昔音楽をやっており、病気から来るものか何らかの啓示なのかライブをする事に。
    物語は主人公とそれを取りまく人々の視点で進んでいきます。
    浄念の危うさと彼の妻、上司、上司の奥さんの寛容に包まれた物語でした!

    0
    2014年10月26日
  • 禅的生活

    Posted by ブクログ

    禅語が頭に入りにくく読み進めることが難しい。書かれていることは理解できる、納得する部分は多い。例えば、時間や因果は後から読み込まれているにすぎない(昨日と今日、今日と明日に関係はないこと)こと、知足に関する記述(今!、これ!)はまったく正しいと思う。

    われわれは自分と他人を、現状と可能性を比較してしまう。じぶんがあの人のようであったなら、こんなではなくあんなであったなら・・・いろんな可能性に思いを巡らしては苦しくなってしまうけど、可能的にありえたことは既にこうであるという現実には決してかなわない。この”決してさ”、可能性と現実性の溝はとても深い。普段はなかなか気がつくことができないけれど、現

    0
    2013年11月10日
  • 原子力と宗教 日本人への問い

    Posted by ブクログ

    東北の震災と福島原子力発電事故について、どのように日本的に咀嚼することができるのか。そのような過程を経てこそ、私たちの生きた経験と知恵にすることができるか、という本。

    0
    2013年10月27日