玄侑宗久のレビュー一覧

  • 中陰の花

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    玄侑宗久『中陰の花』文春文庫。

    第125回芥川賞受賞作の『中陰の花』と『朝顔の音』を併録した作品。

    現役僧侶ならではの人間の生と死の狭間にある中庸の時空である『中陰』をテーマに主人公の僧侶が改めて夫婦の関係を見つめ直すという表題作の『中陰の花』。テーマには面白いが、ストーリー、描写のどれを取っても芥川賞受賞作に値するような素晴らしい作品とは思わなかった。

    『朝顔の音』は、家出をして根なし草のような暮らしを送る若い女性が出産早々に失った我が子の御霊を霊媒師に下ろしてもらうという生死の世界を描いた短編。『中陰の花』よりは読み易いが、心に残るものは少ない。

    先に読んだ『光の山』は非常に良かっ

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    2021年05月30日
  • 光の山

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    この本を読んで3.11のことは深く知らなかった自分を恥ずべき気がした。又、今、コロナ禍にあってこの本を読む意味が深まったような気がする。
    「光の山」はどのように受け取るかは人それぞれだと思うが、深くて一番印象的だった。

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    2021年02月20日
  • マインドフルネス・レクチャー 禅と臨床科学を通して考える

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    マインドフルネスの臨床応用における第一人者の貝谷先生、熊野先生と、住職である玄侑宗久先生による、臨床科学×禅の座談会の記録。
    全体的に、禅や瞑想法の話が多い。臨床心理学を学んでいる身なので、マインドフルネスの研究及び臨床の理論や、なぜマインドフルネスが有用なのかをもう少し深掘りしていることを期待していた。自分でマインドフルネス瞑想をしたい人には良いかも。

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    2020年03月03日
  • 禅的生活

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    一部難しくてわからないところもありました。
    苦痛や煩わしいことを「風流」と捉えるというのがいい考え方だと思います。
    どんな状況に置かれようとも自分が望んでそうなったのだと捉えるというのも大事ですね。人のせいばかりにしている人はいつも愚痴ってばかりでつまらない人生だと思います。

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    2019年12月26日
  • 禅的生活

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    「不立文字」「教外別伝」といわれる禅ですが、これまで禅僧たちはかぞえきれないほど多くのことばをのこしています。本書は、これらのことばを題材に、禅と人生についての考えをつづったエッセイです。

    「悟り」の心理状態に脳科学的アプローチでせまる研究などにも言及しているのが特徴的といえるでしょうか。脳科学で明らかになるのは、しょせん脳のなかの出来事にすぎないのではないかという気もしますが、脳科学万能主義の時代にあっては、それらの成果をある意味で無節操に利用するのも「方便」ということなのかもしれません。

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    2022年10月18日
  • 禅的生活

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    脳科学、心理学、哲学、更にはネコ・イヌであるタマやナムも引き合いに出し、様々な禅語を交えながら日常生活の悩みや迷いを減らしていこう、という内容。いささか話題が広範になりすぎ、論旨があいまいになりがちな印象を持たなくもないが、要は目の前の現状ひとつひとつを肯定的に捉え、可もなく不可もなく知足して生活しましょう、ということか。

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    2019年04月24日
  • 現代語訳 般若心経

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    般若心経の解説本ですが、もっとわかりやすい本があると思います。

    1.この本を一言で表すと?
    ・臨済宗の僧侶にして作家の玄侑宗久氏による般若心経の現代語訳解説書。

    2.よかった点を3〜5つ
    ・ちなみに日本では、「般若」というとあの角の生えたお面を想いだす方も多いかと思うが、あれは女性の嫉妬の究極を表したお面で智慧とは何の関係もない。ただあのお面を得意とした彫り師が般若坊という名前であったため、「般若のお面」と呼ばれたに過ぎない。ゆめゆめ混同しないでいただきたい。(p13)
     →本論と関係ないが、今まで知らなかったので面白く感じた。

    ・我々の脳に現象した「受・想・行・識」はあくまでも主観と客

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    2018年12月30日
  • 禅的生活

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    新書だから簡単に読めるかと思いきや、なかなかの手強さ。全部は理解できていないかもしれないけれど、一切唯心造、日日是好日、知足、など、いくつも心に残る言葉が出てきた。
    仏教に関して抱いていた疑問もいくつか解決した。解決というか、その疑問は正しいと言ってもらえた感じ。
    多分、この本は一度わからないなりに通して読んで、その後、時々本棚から引っ張り出して、気になった箇所を読み返すのがいいのかな。

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    2018年05月31日
  • 竹林精舎

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    ネタバレ

    玄侑さんの本を初めて読んだ。若い僧侶が主人公で、仏教知識も満載なところが玄侑さんならではの感じがする。テーマの方は、原発事故後の福島の放射能問題という現代的内容だが、そこに、純粋な恋愛が絡んだりして、中々豊かな内容だと思う。毒がないところが物足りないと思う人もいるだろうが、たまには、こういうふんわり柔らかな小説もいい。

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    2018年03月17日
  • 竹林精舎

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    読みやすい小説ですた。

    仏教。震災。放射能。恋愛をMIXしたらこうなりました
    的なお話。
    ちょっと深みが足りないというか?単純なお話しになってしまっているような気がします。

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    2018年02月26日
  • ないがままで生きる

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    「ないがまま」という言葉にひかれて読みましたが、いつもながらの随想に終始していたので、残念。どうも、臨済宗とは無縁の境涯のようです。

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    2017年11月24日
  • 禅的生活

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    ・瞬間瞬間で生きる。未来や過去のことを考えて、今を生きていないと反省。
    ・生活習慣から自己は作られる。
    ・志の立て方は重要。あまり締めつけがきついと自分で自分を無意味に苦しめることになる。方便と理解したうえで立てる。人の気持ちは変わるし言葉はいつだって行きすぎてしまう。方便であることを忘れ、過剰な表現をすると自分を苦しめる。

    禅的な志
    「風吹けども動ぜず天辺の月、雪圧せども摧け難し礀底の松」
    八風という揺らぎやすいアプローチにも動ぜず、外的な困難としての雪にも屈せずに、自分の仕事に主人公として自信をもってあたる。しかも地域に根をおろしてそこから深く滋養をいただきながら松のように淡々と生きる。

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    2017年11月09日
  • 禅のいろは

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    禅という変わった視点からのエッセイで基本的には面白いけど、中には煩悩丸出し、世俗感丸出しのものがある。まあそれはそれで面白い。

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    2017年07月09日
  • 禅のいろは

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    気軽に読むつもりで読み始めたが、思いの外読者を選ぶ本だった。
    仏教や江戸以前の風俗についての筆者の知識には圧倒される。

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    2016年11月09日
  • 中陰の花

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    僧侶である作者が、人の生と死を見つめた一冊。
    表題作は、作者と同じ、僧侶が主人公であり、人が死ぬことについて、人間として、考え、どこへ行くのかと、悩む。その過程が、特殊な体質の人や、宗教と絡め、生き様と交えながら、描かれる。その道の用語が出てきたり、僧侶としての死という概念に対する考えなど、面白い要素があった。
    結局僧侶も人間の一人に過ぎず、あとがきには、そのことについて書いてよかったのか、という悩みもあったようで、それが杞憂に過ぎなかったという事実、世間の反応というのは、いかに自分含め、宗教に対する意識が低いのかが現れている様に感じられた。或いは多様に寛大なのか……。

    個人的には大人しかっ

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    2015年11月05日
  • 中陰の花

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    2015.10.15了
    選考委員全員の支持を集め第125回芥川賞を受賞した作品であり、現役僧侶による生死のはざまについての言及とのことで、嫌が応にも期待は高かった。

    にしても。
    自分には合わなかった。

    変にこ難しいかと思えば、変な感じにど直球、大阪弁も効果的でなく、ちぐはぐな感じは最後まで続き、クライマックスであるはずの紙縒のタペストリーは全く映像として喚起できない。
    終始上から庶民に、笑いや共感を見込む計算の元、わかりやすく解説しようとしてくれている感じがした。
    真に価値あるものへの無力な妬みに過ぎないのかもしれないが。

    自分にとっては、表題作より、同時に収録されている「朝顔の音」のほ

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    2015年10月16日
  • 釈迦に説法

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    玄侑宗久氏のエッセイ集。禅僧であり、作家でもある氏が「禅」の立ち位置を明確に打ち出しながら日常を語る。一休禅師がでてきたり、僧侶が長生きするワケを考察してみたり。
    気楽に「禅」に振れるにはなかなか面白い本です。

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    2015年08月17日
  • 中陰の花

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    テーマ的にも興味深かったし、表現も豊かで面白かったと思うんだけど、短すぎて、読み応えに欠けたのが残念。そこは完全に好みの問題。
    お坊さんが書いたものだから、特別なような気がして読んだけど、いなかに行くとわりとあるある話な内容かもと思った。

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    2015年06月26日
  • 現代語訳 般若心経

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    わかりやすい!
    くどいところもあるが、仏教素人でも理解できる形で、言葉を補いながら般若心経を解説してくれる。

    ただ、特に不確定性原理のような解釈の難しい現代科学が、あたかも仏教の考えをサポートするかのような形で挿入されているのは、誤解を生みかねないと感じた。取扱注意。

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    2015年05月06日
  • 禅のいろは(PHP文芸文庫)

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    禅の考え方の基本の部分を、誰にでもわかるように書いた一冊。奥トレでも大事にしている「行き当たりばっちり」が、禅の考え方に通じているとは思いもしなかったですね。さくっと読める内容の軽い一冊ですが、たまにおもしろい表現が出てきます。千手観音は、あの手を使いきれていたのか、とか。

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    2015年04月20日