玄侑宗久のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
07年:
芥川賞作家にして現役の僧侶でもある著者が、寄せられた質問をテーマに仏教の見地から語った本。
これまで仏教の教えを真面目に読んだり考えたりしたことなかったけれども、非常に感銘を受けたし、自分の価値観、考え方に非常に近いなぁと共感。
〜『有漏地より無漏地へ帰る一休み 雨降らば降れ風吹かば吹け』『我慢はいけません。(中略)無理無体な現実に直面したとき、心にそれを適応させる努力をしないことを「我慢」というんです。』『アインシュタインがこんなことを言っています。「人間は、私たちが宇宙と呼ぶ全体の一部である。時間と空間に限界づけられた一部である。人間は、自分自身、自分の思考や感情を他のものから -
Posted by ブクログ
他人との距離感とか、鬱のときの感じとか、すっごくわかるんだけど、最後に行くにしたがってそれがどんどんどんどん加速して行っちゃってとうとう突き抜けてしまう。玄宗曰くところの「人を陶酔へと運ぶ以前に自分が恍惚のうちに飛翔してしまう」(P.72)ってのが結局のところの真実なんだろうなーと思う。
主人公は躁鬱で分裂(と自認)。イっちゃってる感がすごいリアルで、この人(作者)もしかしてメンヘラかな、とたぶん誰もが思う出来。そういやメンヘラってキ○ガイの穏便な言い方なんだよな…。
主観の入れ替わりが激しくて時々「あれ?」って思ってしまうけど、それって結局私の頭の回転が遅くなっててついていけなかっただけかも