玄侑宗久のレビュー一覧

  • 息の発見

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    必要不可欠な行為でありながら、当たり前すぎて中々意識しない呼吸について、その大切さ、効用、身体との関連性についての対談。

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    2011年11月14日
  • 現代語訳 般若心経

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    どなたも何度か耳にしたことがあるであろう、色即是空、空即是色の般若心経の解説本。菩薩様と舎利弗との掛け合いが微妙でおもしろい。それでいて量子力学の不確定性原理やら我思う故に我ありなど、般若心経って哲学書なんですね。

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    2013年02月10日
  • 死んだらどうなるの?

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    ネタバレ

    [ 内容 ]
    「あの世」はどういうところか。
    「魂」は本当にあるのだろうか。
    宗教的な観点をはじめ、科学的な見方も踏まえて、死とは何かをまっすぐに語りかけてくる一冊。

    [ 目次 ]
    第1章 死とはなにか?(死の定義;どの時点が死なのか ほか)
    第2章 「あの世」って、どういうところ?(「あの世」という呼び方;さまざまな「あの世」 ほか)
    第3章 魂って、あるのかな?(知性と科学の限界;全体性と私 ほか)
    第4章 あらためて、死とは何か(プチまとめ;論理の限界 ほか)

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆

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    2011年06月05日
  • 釈迦に説法

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    [ 内容 ]
    一つの人生観に縛られていませんか?
    目標の実現に向けて「頑張る」ことに囚われすぎていませんか?
    苦悩した青春時代、己事究明に励んだ修行時代、禅僧であり、また、作家でもある現在―。
    幾多の経験を通して、身のまわりの出来事や、世間を騒がせた事件に触れながら、息苦しい世の中を、「楽」に「安心」して生きていくきっかけを教えてくれる。
    一話一話、読むほどに、心が少しずつ軽くなっていく。

    [ 目次 ]
    渋柿のそのまま甘しつるし柿(渋柿の甘さ;一隅を照らす;鰯の頭 ほか)
    くらぶれば長し短しむつかしや(タマちゃんと、寂しい「安心」;瞑想の中だけの「恒久平和」;正統なき「東洋的正統」 ほか)

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    2011年05月23日
  • 荘子と遊ぶ ──禅的思考の源流へ

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    実は中学生の時から老荘には深く興味があり、しかし、読んでも読んでも分からず、それでも、いかにも知っているような顔をしていたのですが、この本を読んで、そうか、こういうアプローチをすると分かってくるのか、と、改めて本当に入り口に立たせてもらったような気がしました。玄侑さん、荘子が好きなんだな〜、ってとてもよくわかります。だから、伝わりやすい言葉で面白く読ませてもらいました。
    そうか、禅宗の源流はここにあるのか、いろいろな点で視野と心が広くなる一冊です。

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    2011年05月05日
  • アブラクサスの祭

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    ネタバレ

    躁・欝・分裂の症状を抱え、そのなかで揺れ動く禅僧・浄念を主人公に、かれが出家以前から追いかけていた音楽とふたたび合一することで自我の安らぎを得るまでを淡々と、しかし静謐な筆致で描く。心理描写(あるいはこの小説の場合、精神状態の描写)が圧倒的に情景描写を上回る筆致でありながら、もたつかず重苦しくもならず進める技は見事というほかない。途中までは主人公やその妻などの視点を自由に越える「神の視点」で書かれていながら、クライマックスでさらりと一人称「ぼく」に飛び移ってしまえるところにもいい意味での軽さを感じた。

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    2011年04月18日
  • 荘子と遊ぶ ──禅的思考の源流へ

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    ネタバレ

    月刊「ちくま」に、「『むふふ』の人」のタイトルで連載されていたもの。関西弁でスクワットばっかりしてる荘周が現代の日本にやってきて、ぽよぽよと機嫌のいい混沌王子とアパートで貧乏暮らし。そこは看板のない動物の整体院。近所に庵を結ぶ宗久さんは、彼らと交流しながら、あれこれと考え続けるのでした。玄侑さんが長年、愛読しつづける荘子。禅との関連を、寓話の手法で軽やかに語ります。おもしろかった。

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    2011年03月08日
  • アブラクサスの祭

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    映画をみてから原作を。より掘り下げて補完出来た。
    視点が切り替えで、変わってないようで巡ってる、ことが感じられるような。

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    2011年01月23日
  • 中陰の花

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    芥川賞受賞作。
    芥川賞にはやはり陰が必要なんだな。
    陽だけでできている人間は当然いないわけだけど。

    感想は「なるほど文学だな」。
    僧の悩み、周囲の悩み。
    根本は何一つ解決しないけど、あるフェーズを過ぎると悩みはそのまま置き去りにされるのか。
    いや、「抱える」のをやめて、置き去りにもできず普段は見ないように「引きずる」ようになるんだろう。

    三春の禅僧ということで興味はあった。
    般若心経入門は読みやすかった。

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    2011年01月20日
  • 禅的生活

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    禅とはどいうものかを知るには良い一冊。
    「日日是好日」
    「無住を以って本となす」
    「知足を知って不足を楽しみ、覚悟を決めてゆらぎをたのしむ」=風流
    などが、心に響いた一冊。

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    2013年08月04日
  • 現代語訳 般若心経

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    [ 内容 ]
    人はどうしたら苦しみから自由になれるのだろうか。
    私たちは、生まれ落ち成長するにしたがって、世界を言語によって認識し、概念を動員して理解する。
    それは、社会で生きる以上不可欠なものかもしれないが、いっぽうで迷いや苦しみの根源でもある。
    『般若心経』には、そうした合理的知性を超えた、もうひとつの「知」が凝縮されている。
    大いなる全体性のなかに溶け込んだ「いのち」のよろこびを取り戻すための現代語訳決定版。

    [ 目次 ]
    1 「般若心経」(大本)の訳
    2 「般若心経」(小本)の訳
    3 「般若心経」(小本)の書き下し

    [ POP ]


    [ おすすめ度 ]

    ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ

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    2014年10月27日
  • 禅的生活

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    [ 内容 ]
    生きにくい世の中である。
    不況、雇用不安などの外圧もさることながら、個人の内部に深く根差した、生きるための目標、足場の固め方までもが見えにくくなっている。
    だけど、しょせん人はこの身と心で生きてゆくしかない。
    それならいっそ、ものの見方をがらりと変えて、もっと楽に生きるための思考法を身につけてしまおう。
    作家にして禅僧である著者が、禅語をもとにその世界観をひもときながら、「今」「ここ」を充実させるための様々な智慧を、坐禅なしに伝授してしまおうという画期的にしてフラチな人生指南&禅入門の一冊。

    [ 目次 ]
    1 なぜ「迷い」が生じるのか(決めつけてはいけない―無可無不可 好き嫌い

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    2014年10月27日
  • 中陰の花

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    文春で読んだはずなのに全然憶えてなかったのが軽くショック。
    10年以上前の作品だったことに更にショック。
    宗教というものが一番胡散臭く思われてた時期に、客観的な視点で現実を見つめている。科学と宗教の齟齬を、みなかったことにしない。
    巨大すぎるそれに、果敢に立ち向かう。
    河合さんの解説がこれまた秀逸。


    全てが複雑に絡み合い、そして解れていく。

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    2010年05月24日
  • 中陰の花

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    死んだらどうなるのだろう。主人公である僧侶は、「おがみや」である老婆が亡くなってから成仏するまでの時間、いわゆる49日までの時間の中で、その中間の世界と現世とどう折り合いをつけていくのか。僧侶の妻が紙縒でつくる網、タペストリーは、作品のキモとして美しく描写されている。

    仏教でいう物質の最小単位である「極微(ごくみ)」は「こっぱ微塵」が更に7つに分かれたもので、素粒子とほぼ同じ大きさで、それ以上は物質ではなくエネルギーという話や、妻の「仏って、ほどけるっていう言葉からきてるって、まえに言うたやん」という台詞にグッときた。

    「朝顔の音」という短編も重くて秀逸。

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    2010年03月24日
  • 死んだらどうなるの?

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    禅宗の坊さんがタイトルの問いについて語ったもの。
    結局結論は出ないわけだが非常に興味深い内容で面白かった。

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    2009年10月04日
  • アブラクサスの祭

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    うつ病の坊さんはロックに安らぎを求めた。
    読みやすい作品ではないが、面白い。

    ZAZEN BOYS(向井さん)好きにはたまらないかも。

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    2009年10月04日
  • 釈迦に説法

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    お坊さんの話す禅問答みたいなのが好きな人は面白いであろう一冊です。
    視点としてもなかなか面白いことを言ってますが、その話し方や例も面白い。さすが作家さんをやってるお坊さん。
    「あるがまま」ではなく「ないがまま」みたいな、ちょっとしたロジック遊び的な話が面白かったです。

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    2009年10月04日
  • 中陰の花

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    とても面白かった、というのはちょっと違う感想なのかもしれませんが、面白かった。私自身が考える死生観に、新たな考え方を付け加えてくれた本です。なお、中陰、とは、あの世とこの世の境のこと。

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    2009年10月04日
  • 中陰の花

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    芥川賞にふさわしいかどうかはよくわからないけれど、短編なのにそこそこよくまとまっている。すごく感動するという本ではないが、非常に映像的な文章である。映画にするには短いが、ドラマとかによさそう・・・。星3.5くらいか。

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    2009年10月04日
  • 中陰の花

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    あの世とこの世の狭間とか、科学で証明できないことなんかもこれを読むと理屈じゃないことを思い知らされます。また、ある登場人物と一致する考えが必ずあるような気がするのもおそらく現実味を帯びる原因の一つかと思いました。この本については人間が生きることと死ぬことに関していろいろ考えさせられ、興味深いです。

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    2009年10月04日