玄侑宗久のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ[ 内容 ]
「あの世」はどういうところか。
「魂」は本当にあるのだろうか。
宗教的な観点をはじめ、科学的な見方も踏まえて、死とは何かをまっすぐに語りかけてくる一冊。
[ 目次 ]
第1章 死とはなにか?(死の定義;どの時点が死なのか ほか)
第2章 「あの世」って、どういうところ?(「あの世」という呼び方;さまざまな「あの世」 ほか)
第3章 魂って、あるのかな?(知性と科学の限界;全体性と私 ほか)
第4章 あらためて、死とは何か(プチまとめ;論理の限界 ほか)
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆ -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
一つの人生観に縛られていませんか?
目標の実現に向けて「頑張る」ことに囚われすぎていませんか?
苦悩した青春時代、己事究明に励んだ修行時代、禅僧であり、また、作家でもある現在―。
幾多の経験を通して、身のまわりの出来事や、世間を騒がせた事件に触れながら、息苦しい世の中を、「楽」に「安心」して生きていくきっかけを教えてくれる。
一話一話、読むほどに、心が少しずつ軽くなっていく。
[ 目次 ]
渋柿のそのまま甘しつるし柿(渋柿の甘さ;一隅を照らす;鰯の頭 ほか)
くらぶれば長し短しむつかしや(タマちゃんと、寂しい「安心」;瞑想の中だけの「恒久平和」;正統なき「東洋的正統」 ほか)
-
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
人はどうしたら苦しみから自由になれるのだろうか。
私たちは、生まれ落ち成長するにしたがって、世界を言語によって認識し、概念を動員して理解する。
それは、社会で生きる以上不可欠なものかもしれないが、いっぽうで迷いや苦しみの根源でもある。
『般若心経』には、そうした合理的知性を超えた、もうひとつの「知」が凝縮されている。
大いなる全体性のなかに溶け込んだ「いのち」のよろこびを取り戻すための現代語訳決定版。
[ 目次 ]
1 「般若心経」(大本)の訳
2 「般若心経」(小本)の訳
3 「般若心経」(小本)の書き下し
[ POP ]
[ おすすめ度 ]
☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
生きにくい世の中である。
不況、雇用不安などの外圧もさることながら、個人の内部に深く根差した、生きるための目標、足場の固め方までもが見えにくくなっている。
だけど、しょせん人はこの身と心で生きてゆくしかない。
それならいっそ、ものの見方をがらりと変えて、もっと楽に生きるための思考法を身につけてしまおう。
作家にして禅僧である著者が、禅語をもとにその世界観をひもときながら、「今」「ここ」を充実させるための様々な智慧を、坐禅なしに伝授してしまおうという画期的にしてフラチな人生指南&禅入門の一冊。
[ 目次 ]
1 なぜ「迷い」が生じるのか(決めつけてはいけない―無可無不可 好き嫌い -
Posted by ブクログ
死んだらどうなるのだろう。主人公である僧侶は、「おがみや」である老婆が亡くなってから成仏するまでの時間、いわゆる49日までの時間の中で、その中間の世界と現世とどう折り合いをつけていくのか。僧侶の妻が紙縒でつくる網、タペストリーは、作品のキモとして美しく描写されている。
仏教でいう物質の最小単位である「極微(ごくみ)」は「こっぱ微塵」が更に7つに分かれたもので、素粒子とほぼ同じ大きさで、それ以上は物質ではなくエネルギーという話や、妻の「仏って、ほどけるっていう言葉からきてるって、まえに言うたやん」という台詞にグッときた。
「朝顔の音」という短編も重くて秀逸。