読書開始日:2021年12月18日
読書終了日:2021年12月19日
所感
【中陰の花】
成仏に対して、様々な見方ができる。
仏教、宗教、おがみやを通して。
最後のシーンでは、水子とウメさんが中陰状態からエネルギーとなった。
やはり死産というものはなかなかにほどけないのだろう。
周りからの不躾な質問がどれだけ圭子を苦しめていたのだろうか。
徳さんの成仏に関する見解も間違ってはないのだろうが、そんな綺麗には考えられなかったのだ。
まだ見ぬままに消失した我が子。
そんなものが龍に乗って天に登るという成仏はやはり圭子には理解しがたい。
静かに後押ししてくれたウメさんの勧めを守り、最後はウメさんに我が子を連れて行ってもらった。その瞬間、中性子からエネルギーへと変換された。
ウメさんの言葉「霊っていうのは、なにか気になりだしたら何をしててもそのことをじいいっと気にしてるような頭が好きなんです」これはその通りだと思う。霊はじめ病も同じところがある。
圭子は気にしなければならないという気持ちにも駆られていたと思う。
その後の圭子が少しでも元気にしてくれていたらと思う。
【朝顔の音】
かなり暗い作品。
結子はもう長いこと、精神病に冒されていたのだと思う。
犯されることへの苦しみは、男性の想像よりもかなり酷でかつ多種であることは間違い無い。
蝕む。
正常な思考をも奪い去る。
結子は何も悪くない。
救いの垣田も妻帯者。
予想が真実へと変わる。
夏椿の色褪せと自身を重ねる。
夜の朝顔の侵略は、一旦落ち着いた我が子への罪悪感の復活を示す。
最終の花の比喩がかなり怖い。
「中陰の花」
忙しく動く体を休めるため、圭子はもう一つ下手な動きを加える
仏教は質量不滅の法則。コップの水が蒸発する。そうすると水蒸気はしばらくはこのへんにある。そこを中有、中陰とよぶ
世の中の全てのものは膨らみ広がりつつある。シューニャ。空。
微塵から極微。仏教の最小単位
空を一種のエネルギーとしてとらえる。最終として成仏イコールエネルギー
死後のイメージとして、これは綺麗だから人気がある
やがてロックグラスの中でふいに氷が動くように、急に無防備な笑い顔をみせた
耳は最後まで聞こえてる
亡くなる瞬間に苦しむ人はいない。脳にあらかじめ組み込まれている防衛機能なんでしょうね
薬缶
唯一根拠があるとすればそれは「笑い筋」だけの、証拠もなにもない話だった
義憤
霊っていうのは、なにか気になりだしたら何をしててもそのことをじいいっと気にしてるような頭が好きなんです。
禅は極めて現実的な生活哲学、しかし人は禅含め宗教に、霊法を期待している
要するにあらゆる世界の不思議を、彼らはその世界=霊法を知ることで一挙に解決したよう
仏=ほどける
成仏は成仏で、その仕方の問題はその人との関係性における
願い事書いた短冊は、省略や
しかし世界観とへ、所詮は全貌を見せてくれないこの世界を切り取って見るためのナイフにすぎない
人が生きていくこと自体、何かしら顧みない存在を作っていくことだと教えてくれるや
【朝顔の音】
久しぶりに日常から抜け出すような気分
そんな生活が、朝顔の種によって変化し始めた
ひょろひょろゆらめく夥しい蔓芽が、すでに縋れる相手を渇望していた
それはもともと自分が記憶していたことのように思えて
結局結子はあんなに明るい結論に導かれていった