土橋真二郎のレビュー一覧
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大学のサークルメンバーで集団自殺が起こった現場を見に行くことに。探しているうちにいつの間にかクローズドサークルに・・・
一人死に・・・二人、三人と死に・・・徐々に不安と恐怖に押し潰されていく登場人物達の心理などが非常にうまく書かれていて面白かったと思います。
昔ネットで人狼というゲームをやったことがあるんですが、それを参考にした部分もあるのかはわかりませんが、設定に似た部分があり、懐かしさも含めて楽しんで読むことができました。
人狼(村の中に村人に化けた狼が入り込み、夜の間に一人ずつ村人を食べていきます。村人は村にいる能力者の力と議論を駆使し、1日に一人、日没までに狼が化けているであろう村 -
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内容は、タイトルから想像出来る内容です(笑)
「集団自殺の裏側…。密室に閉じ込められて、殺戮のゲームが始まりを告げる…戦慄の密室サスペンス!」
この著者のデビュー作『扉の外』も、同じようにゲームを題材として、極限のサバイバル・ゲームが繰り広げられる内容で、なかなか面白かったので今作も購入しました。
極限状態での、感情・思考表現とか読み応えあるかなと。
良心の葛藤、人間の醜いところも抉り出すのが、読んでいてとても痛いけど、でもそこがいい(笑)
そして、集団自殺の裏側をこういう話にしてしまう発想は、面白いと。
でも、魔物役に関して、ヒントになる描写が少ない気はするかも(;^_^A
読んで思い出し -
Posted by ブクログ
芸風自体は、デビュー作「扉の外」と同じライトノベル+カイジ。とはいえ、作者の力量が格段に上がっている。設定、思考描写、結末、どれをとっても素晴らしい。
ただ、何より個人的に好評価なのはそのロジカルな左脳型の物事の考え方とそれについてのデメリットまで認識した上での描写。何故、女性は(あるいは女性型・感情型の脳の人間は)こんなにも言語能力だけ発達した非合理的な存在なのだろうと思いながら日々を生きている人には特におすすめ。自分を正当化できると同時に、その合理性が必ずしも正しいわけではないと考えるきっかけにもなるかも。
文句なしに今年に入って読んだ小説の中では今のところベスト。 -
Posted by ブクログ
【内容】
今回のゲームは、囚われた姫を救出するリアルRPG。
現実世界(ゲーム上では精霊界)に福原、現実世界と完全リンクした仮想空間(ゲーム上では人間界)にオリビアを配したコンビは吉と出るか凶と出るか?
パルス能力の限界をかけたゲーム再び。
【感想】
三度目もやっぱりスゴイ!
よくこういう込み入ったゲームルール考えられるなぁ。込み入ったといっても、読んでるうちにすんなり理解できてるからまたビックリ。
特にラストスパートかかってからの福原たちの痛みは、伝染してきてちょっと苦しく切なかった。そんで、調子よかった福原がカッコ良く見えるという。
読み応え十分でラノベを見直した作品。 -
Posted by ブクログ
前作主人公が転じ、高橋を主とした時間軸で引き続きシェルター内部の疑心が悪化した二作目。今にも壊れそうな秩序の上にどろりと聳え立つ人間関係の壁。閉鎖空間に並ぶ優劣社会。信じるか裏切るか、それはゲームのようで最も現実的な駆け引きが行われる非安息の地。時折混じる黒川との格闘に物語のスピードを感じつつも低迷を走る生徒の警戒が物語の変動を引き止めています。恋は思考を麻痺させ、ストレスは人間味の代償に爆発的な負のスパイラルへ陥る最中、鳥篭の意外な終息にページをめくる手は止まることを忘れていました。最後の最後に思考を殺さなかった高橋はほんの少しだけ情けなくて、いつもの何倍も男前にみえるあの感覚は完全な土橋ワ
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Posted by ブクログ
【内容】
建物の全体像がまったく分からない状態からの脱出ゲーム。
キングとクイーンがペアとなり、協力して出口を捜していくシステム。
しかし、この暗中模索のペアが複数いる時、ゲームはそう簡単には終わらない……。
【感想】
心理戦、頭脳戦、肉弾戦。男と女。人と金。
人間世界の縮図を見るようなゲームだった。すべてのバランスが微妙に変化しながら保たれてこそ、生きていけるという。
この作品、読んでいると心地よい疲労を感じて、結構ハマる。
自分で状況を想像できるようになると、どんどん読める。
今回、前巻で抱いた福原のイメージとはまた違う部分が見えたりして、結果的には私の中で男前度UP。 -