よしながふみのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
よしながさんのバックボーンとか考え方がわかって、「大奥」がああいう作品になったことに合点がいった。もともと「昨日何食べた」が友達から回ってきたことが出会いだけど、完全に「大奥」でノックアウトされた。
ほぼ同世代とお見受けしたのだけど、同じ時代を生きていたために、わかる、わかる!と言いたくなる部分と、飄々と壁をぶち壊していく馬力に、さすがです!と拍手したくなる部分もあり。
大学の頃、女性学を学んだとき、目を開かれた思いだったし、それ以前から早く働きたい、自分で自分を食わせたいと思っていた。
それが今、すっかり働くことにくたびれている。
給料が「仕事という我慢の対価」に成り下がっている。
いろいろうまくいかないことに不平不満を言いがちな私なので、やるべきこと、やりたいことをきっちり積み重ねてきたよしながさんがまぶしい。
仕事って、稼ぐことだけじゃなかったはずなんだけどな…。 -
Posted by ブクログ
全編語り下ろしの、よしながふみ初のインタビュー本。
幼少期からの半生、仕事観、作品の解説とエピソード等を、
詳細に、丁寧に語ってゆく。インタビュー担当は、山本文子。
第1章 漫画に心奪われて 第2章 夢に見た漫画家へ
第3章 BL誌でも、少女誌でも 第4章 解決しないことの中に
第5章 ドキュメンタリーのように 第6章 女性と仕事
第7章 一緒に歳を重ねて 第8章 ずっと漫画と
各章末に注。次作の作品解説有り。
幼い頃から積み重ねられた体験と経験が、
創作の糧になってゆく過程。人間関係とドラマ、料理と食事。
『ベルサイユのばら』『美味しんぼ』『SLAMDUNK』との出会い。
漫研と同人誌活動、そして商業デビューはBL。
20時間超のインタビューで更に語られるのは、自作について。
キャラクターが物語の主ではないことや、
話を文ではなく漫画として脳内で構築していることなど、
作品制作に関しての分析力の高さが窺えました。
また、注は漫画の略史みたいで、内容も簡易にあるため、
未読の作品が知れて良かったです。実に多くの漫画を
読んでいたことにも、びっくりです。
次回作も楽しみだけど、その前に、
書庫から『西洋骨董洋菓子店』を出して再読しようかな。 -
Posted by ブクログ
きのう何食べた?と大奥でよしなが先生に本格参入。
BLにはジャンルとしてはまらなかったので、読みはするけど…という感じでした。
でも、きのう〜にはまり、それまでも何だか気になる存在だったよしなが先生のこれまでをあらためて知り、先生がすごく漫画好きなんだ!そこに惹かれる要素があるんだと再認識しました。
あのひととここだけのおしゃべり の中でも、そのマンガ好きはいかんなく発揮されていましたが、本書でさらに実感しました。
自分とかぶる時期に「あの頃の」マンガを読まれていた…だから、自分の好みのマンガ、大人っぽい話を描いてくれる少し年下の作家さんなのです。最初は10個くらい年上だと思ってましたが、4つも下…(笑)
ところで、よしなが先生の描く美しい男性が好きですが、女性はあまり美しい人は出てこない…(すみません)。男っぽいからかなあ?
これは森脇真末味先生や惣領冬実先生なども同じと感じる…でも、先達と同様に話の力強さと男性キャラの美しさで読み続けていくことになりそうです。
東京出身の先生なのと家庭環境からか、泥臭くなく、スマート…
そこも田舎者が憧れるところでもあります。
銀河英雄伝説は、タカラヅカでしか観たことなく…スミマセン…
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Posted by ブクログ
前回14巻まで読んだ。6巻一気読み。あれから5年。今やシロさん60歳手前になっているはずなのに、他の情報では史郎さん55歳とあったりなんかよくわからない。でも20巻ではケンジの「(同棲は)もう今年で18年目」という証言もあり、同棲始めたのはシロさん40歳の時のはずだから、現在58歳ということになる。ということはケンジは56歳。顔も単純な線で描いているけど、ちゃんと歳をとらせている。凄いなと思う。
2人とも社会では、働き盛りの男性労働者、かたや法律事務所の所長、かたや美容院の店長に出世していて、却ってそうなっているからこそ、賃金よりも「家庭」の時間を最優先させて普通の働き盛りよりも早めに家に帰っている。家庭優先になるかどうかは、仕事次第じゃない、意思次第なのだ、とでも作者はさりげなく伝えているそう。
17巻でシロさんの両親は老人ホームに入った。親が終活を始める。シロさんも、自分が死んだ時のために(ゲイカップルはいろいろややこしいので)自筆証書遺言を取ろうとしたり(←18巻大変参考になりました)、万が一の連絡先として親とケンジを繋げていたり(20巻)、普通は50代でそこまでやらんだろとは思うが、だからこそ自らを振り返り戒めになる。そういえば、小日向・ジルベール組も、シロさんも異様に意識高い系ダイエット話で盛り上がって、ケンジのみ疎外感持つというのも、男女問わず50代カップルの「あるある」話の気がする。
この2人を普通に子供いない系の男女カップルと想定すると、リアルで理想的な努力しながら続いている男女の仲にも見える。そういう意味で普遍的な話に直ぐに移し変えれる、ゲイカップルの生活史である。もうよしながふみさん描けなくなるまで延々と続いていきそう。‥‥ところで、20巻最終にして新しい登場人物としてマンションの2人の部屋の角向かいの住人、母娘が出てきた。70代の主人を亡くしたばかりの母親と、離婚したて、シロさんと同年代の娘の2人。あとあとの絡みが楽しみ。シロさんたちの部屋は、住む前は「訳あり物件」だったらしいが、果たしてシロさんたちはそれを承知で住むことにしたのか?その辺りも気になる。
前は1話に必ず出てくる料理のレシピをメモしていたのだけど、結局一回も真似して作らなかったので、今回は「自家製なめ茸」「レタスのナムル」「キャベツのゴマコールスロー」という超簡単料理のみ写真に撮ってスマホに保存しておくことにした。料理はすべて丁寧な生活とカップルのコミニュケーションの反映となっている。 -
Posted by ブクログ
三浦しをんさんが、エッセイ「乙女なげやり」において「自信を持って、男性でもお勧めできるコミックスである」との発言があった、とKazuさんが紹介していたので紐解いた。
よしながふみは2002-3年で女性誌「メロディ」でこの連作短編を描き、そのあと「大奥」を連載始めたらしい。「きのう何食べた?」等の長期連載のエッセンスがこの短編の中に凝縮されている気がする(「大奥」は原作未読だけど映画とテレビドラマは観た)。つまり、テーマはジェンダー問題なんだけど、人々のさりげない行動を描くのが上手く、また視点がどちらかというと男性・女性両方からみた世界観の感じがして、確かに「男性が見るべきジェンダーマンガ」になっている。2000年代初頭に、此処まで(精神的な意味での)骨太の作画ができているのにビックリする。2009年に「大奥」で手塚治虫文化賞マンガ大賞を獲っただけある。
アラサー雪子の家族と友人にまつわる、様々な事情をほぼ1話完結方式で見させてくれる。その1話1話には、サラサラと描かれている割には考えさせるものが多いのだけど、詳しく語ろうとすると、どうしても自分と比べながら語りたくなってしまうという厄介な構造になっていて、それはあまりにも恥ずかしいので、語れないという「内容」である。なんのこっちゃ。
いやあ、確かに名作です、三浦さん。
14巻で止まっていた「きのう何食べた?」を最近巻まで読んでみよう!
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美味しそうな料理たち
美味しそうな家庭料理が毎回登場します。
シロさんとケンジのカップルの生活に彩りを添えている感じです。
個人的にはシロさんがケンジにもう少し優しくしてあげてほしい…と思う。