あらすじ
五代将軍・綱吉の御台所が、京から呼び寄せた右衛門佐。家光が寵愛した有功の後、長く空席だった大奥総取締の座を手に入れた彼の目的は…!? そして、後継ぎのいない綱吉を巡り様々な思惑が…!?
...続きを読む感情タグBEST3
匿名
徳子の表情に注目
世継ぎを残す、ただそれだけのために大奥がどんどん騒ぎを大きくしていく中で、娘を亡くした徳子(女・綱吉)の表情がどんどん変わっていくのが怖かったです。
松の廊下をこんな風に読ませるとは。歴史の流れにうまく乗せてエピソードが来るのが面白い。後は本当に顔の区別がつく事なんだよね。
Posted by ブクログ
漫画になってる元禄時代ということで・・・牧野は一瞬で出番が終わりますが、城内や着物など参考になる部分も多いです。
っていうか単純に面白いです。
Posted by ブクログ
レビューを書くのが難しい本です。だって次から次に見どころ読みどころで、何から語っていいのか分からなくなるのです。
だけど無理やり書いてみると・・・
子を産む道具だった綱吉の悲劇を書き切ったこと。男の将軍だって子種がなければ政治不安を招いたろうけど、男将軍なら女の気持ちなどかまう必要はなかったわけで。相手をその気にさせなければ始まらない女将軍のつらさは、よしなが版大奥でなければ語りえなかった部分です。
そして有功を崇拝したがゆえの桂昌院(玉栄)の運命。綱吉に養子ではなく実子をと求め続けたのは、有功を蔑んだ順性院(お夏)の孫を世継ぎにしたくなかったため。生類憐みの令を出したのは、有功の部屋子時代に猫を殺めたことが綱吉に祟っていると信じたため。みんな有功に信望したことから発したこと。なのに永光院(有功)は清廉に、桂昌院(玉栄)は迷いと悔いの中に老いを迎えている。「憎たらしいお方や」と言いながら有功を恨まない桂昌院(玉栄)は、悲しい、哀れな、身近に感じる人物です。
さらに秋本! 一見恬淡としていながらしぐさに愛嬌があって用心深い切れ者。こんな過去というか裏があったとは。
他にも柳沢吉保と吉宗の「証を」シーンとか、赤穂浪士の話とか、何というか真に迫っているんですよ。
私は、よしながふみがいる時代に生きられてよかった・・・・。
Posted by ブクログ
右衛門佐の綱吉様への共感と慕情、吉保の執着心も見えつつ、どれも綱吉本人にはしっかりとは届かず…
壊れきった玉栄と生類憐れみの令のくだりはかなり辛かった。
歴史をしっかり知っているわけではないのですが、この先もこういった悲しい運命ばかりなんだろうなあ
Posted by ブクログ
相変わらず物悲しい…みんな、孤独。
5年前からのファンとしては、映画が気になる。
イメージでは、吉宗はいいとして、水野は、ちょっと違うかな。
個人的に久道のファンです。
Posted by ブクログ
ただただ、圧巻!!!
世継ぎを残す、ただそれだけのために大奥がどんどん馬鹿騒ぎを大きくしていく中で、娘を亡くした徳子(女・綱吉)の表情がどんどん虚ろなものになっていくのが恐いです。
そして、人は悲しくても笑うのだと思いました。この巻で徳子の笑っている場面の多いこと!特に、最後に少女時代の吉宗と邂逅し、大笑いする老将軍・徳子の場面はぐっときました。少女・吉宗の言葉に自分のこれまでの人生を笑ってしまわずにはいられなかったのでしょう。
続きが気になる漫画です!
Posted by ブクログ
日本史で習った5代将軍はさておき、この綱吉は愛しい。
凝り固まった男女間の関係に対する下克上マンガなんだと思えてきました。
結局最後にこいつだけは勝ち残る的なバカらしい奴が誰もいないのが素晴らしい。
Posted by ブクログ
とりあえず一気読み。面白かった!
男女逆転大奥、とだけ言うと、ちょっとホスト的な感じをイメージしますが(作者が作者ですし)、ストーリーがうまく練られているのもあって、かなり重厚な造りになっています。歴史改変部分の解釈が本当に上手いなあ。このお話が最終的に吉宗の時代にどう繋がっていって、最後にどういう幕引きで終わるのか。
続きが楽しみな漫画です。
Posted by ブクログ
将軍綱吉がもし女だったらこうなるのかと、女の嫌な部分を見せられた気がする。でも、人のありように性別は関係ないのかもしれない。そのとき自分が出来ることに精一杯力を尽くすべき、と痛感した。
まだ十歳の徳川吉宗登場で、今後の展開がますます楽しみだ。
Posted by ブクログ
綱吉といえば、徳川の中で有名な方だと思うがそれはどちらかといえば悪名だ。そして私も正直嫌いというか愚かだと思っていた。
なのに、女性だというだけで可哀そうになる。同じような境遇で同じようなことをしても男だと愚かで女だと可哀そうだと感じる自分に気がつく
Posted by ブクログ
大奥第5巻は、将軍綱吉が生類憐れみの出したり、赤穂浪士たちが吉良邸に討ち入ったりする辺りが描かれている。
女将軍の下、大奥にも若い男性ばかりが入っていた時代に、47人の赤穂浪士は男性ばかり。その者たちに切腹を言い渡したゆえに、その後、武家の跡取りは女性に一本化された。そういう展開にするとは、よしながふみのストーリーは本当に面白い。
Posted by ブクログ
右衛門佐、嫌に処世術がうまいなと思ったら、文字通り生きていくために不可欠な力だったのね…
しかも、ただの野心家かと思ったら普通に常識人なとこあるし…
娘の死を悼むことさえさせてもらえない綱吉が、弱音を吐いたことで心を開いていくのかな
Posted by ブクログ
五代将軍・徳川綱吉の時代。
松姫を亡くした綱吉の姿があまりにも気の毒であり、
また忠臣蔵の書き換え方が非常に興味深い巻だった。
男女逆転といってもただ性別を交換しているだけではなく
それぞれがその性別であるところにきちんと意味があるのが
物語に深みを与えていると思う。
生類憐れみの令自体は、学校で学んだときには愚策と思ったが
あとで個人的に勉強したときにそうとも言い切れない面も
あったことを知ったので、
更に年老いた父の為に娘が敷いた令と思うと切ないものがあった。
永光院と桂昌院の再会のくだりも
天下人の父親である桂昌院が、有功の前では
若い頃の玉栄に戻ってすがるところが泣ける。
吉宗の利発な描写も良い。
右衛門佐と柳沢
若い男子のみを襲う謎の疫病により男子の数が激減した江戸の世を舞台に、時代に翻弄される徳川に仕える人間たちの波乱万丈の生涯を描いたIFの歴史SFストーリーの第五巻。
家光の死後将軍の座に就いた家綱はあまり政治に興味がなさそう。
そしてあてがわれた男たちにもそんなに気を持てていなかった。
なぜなら大奥総取締である有功が好きだったから。
それを知った有功は大奥に自分がいてはだめだと思い暇をもらう。
その後亡くなった家綱に代わって将軍になったのはかつて有功の部屋子から側室になったお玉の娘である綱吉だった。
京から呼び寄せた右衛門佐という貧しい公家の出の男を側室として迎えるがお褥すべりをして側室ではなく有功が去ったあと長らく空席であった大奥総取締の座に就く。
その後綱吉の側用人である柳沢吉保にお目通りをかなった右衛門佐を見てその切れ味のある性格に物の怪のようだと慄く。
柳沢も彼に対してそういう印象をもつのだった。
しかし綱吉の父である桂昌院は彼にいい印象を持ってなかった。
柳沢と結託して右衛門佐にひけをとらない男子を集めて彼の地位を失墜させようとたくらむのだった。
どんどんきなくさい権力争いになっていく。
こういう内部の争いが大きくなるのは外側の脅威が少なくなってきた証拠だと思うけど物々しいし、怖い。
続きが楽しみ。
Posted by ブクログ
シリーズ第五巻の本書では、五代(女)将軍・徳川綱吉が君臨する元禄時代という設定。前巻のラストで大奥総取締の座に就いた右衛門佐(えもんのすけ)の活躍、愛する我が子を失った綱吉の惑乱と狂気、赤穂浪士の討ち入り(別バージョン)の話がメインとなっています。
有功(永光院)と玉栄(桂昌院)の再会のくだり。「どうかどうかわしを叱って下され」と永光院にすがる桂昌院。権力を持った桂昌院が玉栄に戻った一瞬。まだ家光がいた頃の若い二人を思い出した。エピソードの最後、一コマなのだが小雪がちらつくシーンの冬の寒さと静けさで、感動がさらに深まった。
巻の最後にまだ10歳の信(吉宗)が登場。綱吉とのやりとりに吉宗の利発さが見て取れる。
Posted by ブクログ
登場人物みなが魅力的だけど綱吉が可哀想でかわいい。救いがない話が多いけど重苦しくなく読めるよしながふみの絵柄や独特の間が素敵。でもやはり発想だけでなくてストーリーが素晴らしいとおもう。
ラストも考えてるだろうし、一年に一冊の単行本ペースでなんとか10年以内に最後まで読めるといいなー。
Posted by ブクログ
パラレルなのに時代の辻褄あってるし、その時代の人の哀しみが描かれているなぁと。家光には有功という救いがあったけど、綱吉には救いがない。松姫もなくしちゃ甲斐もない。狂うわよね。将軍としても母としても娘としても辛い立場だった。吉宗との出会いが、早ければ救われたのかな?と思ったけれど、史実と違うので思っただけです。
Posted by ブクログ
そうきましたか、忠臣蔵。ちょっと駆け足の感じですが、その結果でそういうことね。見事です。
家光も辛かったけど、綱吉も辛い。しかし子供のうちから、吉宗は吉宗だなあ。
まだまだ先が楽しみです。
Posted by ブクログ
男女が入れ替わった大奥の話というのは知っていましたが、こんなにしっかり作り込まれているとは思いませんでした。
もっと単純に男女が逆転しているコメディっぽいものだと想像していたので、この内容はちょっと衝撃でもありました。
泣けました。
どの将軍も痛々しくて泣けました。
今までのところ家光が一番泣けたけれど、でも彼女にはお万の方がいたから、ある意味幸せだったのかなぁ。
いや、あんなの全然幸せじゃないと思うけど。
柴咲コウと二宮和也で実写版も制作されるとか。
話は一巻だけをやるのかな。
悲惨な所もあんまりないし、濡れ場も少ないから無難なところかな(^^;
しかし、この話、どういう風に収束するんだろう。
Posted by ブクログ
五巻まできても失速しないのがすごい。
それどころか三代目の頃の話をひっぱってきて生類憐れみの令につなげたりするあたりが想像できなかったのであっけにとられた。
それから殿中でござる(笑)もありますね~。
女中心の時代にまた男が戻ってくるやも、というような伏線。
しかしまあこの人はフェミニズムにかたよったきらいがあるなあ。
柳沢吉保と綱吉の関係はいかにもよしながふみ的である。BLを置き換えたものと言ってもいいんじゃないだろうか。
最後は吉宗が登場。わくわくした。これからが楽しみ。
Posted by ブクログ
生類憐みの令は老い先短い父上が最後に縋れる細い糸のようなものだ 月のものなどもうとうに来ておらぬわ 浅野長矩の刃傷然り赤穂浪士の討ち入り然り これが吉宗と綱吉のたった一度の邂逅であった
Posted by ブクログ
綱吉の時代。
生類憐みの令と赤穂浪士討ち入り。
幼少期の吉宗がちらりと登場する。
ただの歴史漫画を男女逆にしただけという感じ。浅野家だけは違ったけれど。
これ面白いのか?
Posted by ブクログ
綱吉の男漁りが続く。といってもそれは父や周りの者の希望に答えるため。松姫を喪った綱吉の絶望は深い。右衛門佐に少しでも心のうちを吐き出せてよかったのかな・・・
浅野内匠頭と吉良上野介のエピソード、吉良がおばあさんとなるとガラッと印象変わるなあ。
Posted by ブクログ
5代将軍綱吉さんの時代。
桂昌院さんの何かしらの心の葛藤などが描かれていれば良かったんだろうけど、ただの世間を見返したい権力ジジイになっていたのが物語をつまらなくさせていたと思います。
元禄赤穂事件を浅野側が神経質な男の困ったちゃんってことで描かれていたのは面白かったです。男が少ない社会で男ばかりの赤穂浪士が年寄り女性の吉良を襲う→レアな若き猛々しい男どもが大量に切腹させられる→世論が幕府に否定的になるという設定もひねられていて良かったな。
Posted by ブクログ
どろどろと思惑と因縁が飛び交う様はとても大奥!という感じ。
本当にこんな世界があったような錯覚が面白い。
そして女の将軍というものがある意味とてもリアルに描かれていると思った。
凄く可哀想。
Posted by ブクログ
すごい才能だとは思わないんだけど、何だろう、この人の作品はそれでも惹かれてしまう何かがあるんだよな。あの儚げな感じだろうか。特にあの目の。遠くを見ている目。(10/1/5)