吉田修一のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
『最後の息子』の主人公のその後を描いた短編集。
ヒモ状態で同棲していたオカマバーのママを裏切り、部屋を飛び出した主人公は、子持ち女性と結婚して父親になっていた。
偶然オカマのママと再開する最初の一編は、とくに切ない。
一見まともな社会人生活を送っているようだが、やはり主人公の本質は変わっていない。まともな生活は息苦しく、いつも逃げ道を探している。相手の女性は出来すぎで、ダメ男を増長させる。でも、しっかり者ほどそういう男に頼られて、また惹かれてしまうんだろうな。どう考えても、幸せになれるとは思えないのに。
最近、読み終えるそばから次の本を開いてしまい、レビューを何冊分か溜め込む状態が続いてい -
Posted by ブクログ
吉田修一の描く男をみていると なぜか ささくれ立つ。
なんとも言えないほどの頼りなさ。
そして、自分中心なのだ。それに愛想を尽かすオンナ。
いつの間にか ドロドロの関係になって、すすめなくなり
結果として 別れるしかないみたいだ。
この三つの短編も、底流は 似ている。
「熱帯魚」
大工さん。大輔。ある程度任せられるけど、任せきれないところがある。
吉田修一の男主人公としては、めずらしく 高給取り。
大工さんに、ボーナスで プーケットに4人が行けるほど出るのだろうか?
大輔は、ちょっと、おせっかい。『オレについてこい』系。
大家は 時先生で いつもむつかしいことを考えている先生。
歳をとってい -
Posted by ブクログ
11人のオンナの デッサン。
そのオンナの断面を切り取る うまさがある。
それなりに、存在感がある。
そのオンナたちを見ているオトコの
不確かさ。不安定性が 目につく。
下流のオトコたち。
『どしゃぶりの女』
頼りないオトコなのに、オンナを試す。
何もしないオンナが、食事を待っている。
だから、待っているのを どれだけ待てるか 試す。
この こころ意地の悪さ。
それでいなくなった。
それは、オンナではなく ペットの猫の扱い。
『殺したい女』
あかねにつきあい、居着いてしまうあかねの工場。
母親が蒸発し、娘 あかねも蒸発してしまう。
お母さんのところにいったんだ。
それで納得する オトコたち -
Posted by ブクログ
吉田修一や石田衣良は若者の風俗を描いて支持を得たような印象があるのですが、そういう作家さん胡散臭くて結構嫌い。吉田修一もパレードが面白かったにも関わらず、結構胡散臭げに見ていてあまり読まなかったのだけれど、去年読んだ「さよなら渓谷」で見直したのです。
さて、この本は多分昭和30年代位のやくざの家系の家で育った少年が大人になる道すがらを描いた連作長編で、予想通りろくな大人になって行かない姿がつらつらと書かれています。性的な描写も結構有りますが、個々の章が全て寸止めなので、すっきりしたいエンタメ好きの人には物足りないかも(僕がそうです)。でもそういうワカモノガーみたいな変なおもねりはなく、淡々とど -
Posted by ブクログ
ネタバレ解説を読みました。
なにかを思い出しながら書いたのは初めてだそうです。
吉田修一さんの作品は初めてか?
きっと、
作者の昔の彼女とかを思い出しながら書いたのでしょう。
友達とか、
友達の彼女とか、
いろいろ参考にしたのかな?
と、
言うのは全部嘘で全部創作かもしれない。
ぜひ、
普通に読んでから解説を読んでまた本編を読んでほしいです。
解説にもあったけど、
「出会わなかったような出会いだったからこそ、
何年か経ってから、
とつぜん懐かしく思い出すこともあるのだ」ってのが個人的にも残ったな。
うちも、
出会いの数だけならかなりありますが、
なぜか突然に思い出す人、
居ますね。。。
雪が降