君嶋彼方のレビュー一覧

  • 枯れ枝に桜

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    六十代以上の女性専門風俗店『銀楼館』の櫻。その設定に驚く、現実にあるのかな。でも嫌な感じでなく櫻の掴みどころのないゆるさと仕事に対するプロ意識からスッキリした描かれ方。客の要望を一番に、一緒にいるときは恋人だと思っている、リップサービスにしてもすごいな。自分の名前を読んでほしい、その気持ちはわかる気がした。

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    2026年05月29日
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)

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    食べ物を囲む二人の間柄も境遇も様々。ほっこり穏やかばかりではない。
    丁寧で淡白だったり、舌が痺れるほどジャンクな味わいだったり一筋縄でいかない閉じた空間は止まらない味わい。

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    2026年05月20日
  • 君の顔では泣けない

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    テーマはts系だから興味が湧いたが内容に関してそこまで自分に大して面白かったかと言われるとそこそこの印象。ただ、本当に久しぶりに本を1冊通して読めたのでそんな自分が嬉しかった。アナザーストーリーまで見ないと水村の気持ちはわからず、ただただ頼れる強い女で見せられていた。性的なシーンを読む時のスピードが自分は早かったので自覚しているよりももっと僕は性的な行為に興味があるのかもしれない。
    僕がこの作品で1番好きだったのは妙にオシャレな文脈だった。もし作詞とかで悩んだら見返してみるといいよ、未来の俺

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    2026年05月20日
  • 夜がうたた寝してる間に

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    君嶋彼方さんの作品は、自然と物語に入り込んでしまいサクサクと読めてしまいます。
    これからも楽しみです。

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    2026年05月14日
  • 枯れ枝に桜

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    男性を知らないまま生きてきた女性、自らの老いに苦しみながらも夢を追い続ける女性、誰でもいいから自分のことを覚えていてほしいと願う女性、夫に長年虐げられながらも歪んだ愛情を抱える女性、死に取り憑かれながら死ぬことのできない女性と、彼女のために死を諦めた女性。
    そうした六十代以上の女性のみが利用できる風俗店『銀楼館』でキャストとして働く櫻のもとには、日々さまざまな依頼が寄せられる。

    この櫻という人物が、なかなか掴みどころがなく、各話でキャラがぶれているなーと感じる点がありそこだけもやもやしながら読んでいたのだけど、最後の最後で合点がいった。男娼を描いた職業小説ではなかったが、櫻という天性の大嘘つきの哲学を見せてもらった。彼は、この物語の語り手であり傍観者であり、主役であり脇役である。

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    2026年05月08日
  • 夜がうたた寝してる間に

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    『君の顔では泣けない』がすごく良かったので読んでみた。
    これもなかなか良かったけど、より中高生向けな印象。能力者という特殊な設定だが、偏見やいじめといった普通の高校生活でも起こりうる問題が多く描かれている。

    どの登場人物に共感できるか?
    主人公と同い年の息子に薦めてみよう。

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    2026年05月05日
  • 君の顔では泣けない

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    人の人生の重さだ。
    入れ替わりものなんてそこでくっつくもんやと思ってたけど、「人生を監視されてる」かぁー
    逃げ出したい気持ち分かるかも

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    2026年04月14日
  • だから夜は明るい

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    ネタバレ

    男性の同性愛の話らしいと聞いたので、読んでみた。

    普段は女性が描くBL小説を読み、そのテンプレに則って、相手とどう結ばれていくかという話を読んできたので、今作は付き合った後の葛藤が描かれていて面白い。みんな悩んでるのが良い。
    メインカプの二人の雰囲気は、年の差モノだが『としのさ夫夫 』を思い出した。引け目を感じているところとか。

    祥太視点が無いのは、元ノンケが男を好きになる葛藤をあえて省いて読者に想像させるためかな、と思った。


    「ヴァンパイアの朝食」
    ゲイの柏木文也と元ノンケの西澤祥太。
    日陰者であることをヴァンパイアに例えていて面白い。吸血して同属にしてしまった引け目。面白いな。
    祥太は、元カノに「文也と手を繋ぎたい」と言っていたが、この話の最後に文也は祥太と手を繋いでいる。そして最後の日出シーンでも繋ぐ。良い終わりだ。


    「自殺者の午睡」
    祥太の元カノの美里と結婚相手の譲の話。
    美里はこうあるべしという固定観念があり、目標があり、邁進してきて、順調だからこそ不安になる、というのが良い。マリッジブルーだ。
    怠けたいという午睡。


    「夕立に悪魔」
    祥太と美里の後輩であり友人である宮川の話。
    セックスで繋がろうとするのが面白い。
    それ以外でも幸せを感じられる終わりで良かった。
    同性愛を過剰に持ち上げたり同情を示すのはどうかなと思ってたけど、それを真っ向から指摘するのもどうかなと思った。その未熟さが人間らしさか。
    不動産屋の彼女はリップサービスでしか言ってないわけだし。その接客良くないですよぐらいは有りかなあ。


    「聖人たちの晩酌」
    祥太の両親の話。
    理想が叶わないとわかってしまったら、誰だって絶望するだろう。
    受け入れようと、排他的にならないようにするだけ充分マシだなと思った。
    モラルある善人を演じようとするだけマシ。


    「醜いあひるが真夜中に」
    文也と祥太が出会ったゲイバーのママの話。
    浮気三昧だけど一緒に暮らしているのは孤独が嫌だからという相手を切れない幸継。
    祥太に手を出すのは踏んだり蹴ったりだろうがダメだろと思うが、作中で散々そんなもんだと描写されてるから仕方ないのかな。でもやっぱダメだろの気持ち。
    名前が幸継。幸福を繋ぐ者。良い名前だ。


    「ヴァンパイアの夜明け」
    また文也と祥太の話。
    この先の見えない感じで喧嘩するのは、『窮鼠はチーズの夢を見る』シリーズでも見たなと思った。窮鼠でも、喧嘩しつつ一緒にいようエンド。
    結局なんだかんだそうするか無いと思う。家族というのはそういうものでは。キレたりなあなあにしたり。無理になったら切っても良いし、やっぱり切れなくてズルズルになったり。
    そんなもんだよ、と思いながら読んでた。

    全編、希望とは幸せとは、というのにもがく人の話で、まあ良いじゃん程度の感想。
    ミステリーとかの仕掛けが無いのですんなり読めたしまあまあな感動もあるけど、めちゃくちゃ名作!感動作!でもない。セカチュー未満、みたいな。

    中高生にウケそうな同性愛の作品が出たら売れるのかな〜とか考えた。

    二人なら夜が明るいというのは、『白夜行』も思い出すな。あれは照らしてくれたから歩けた、という話だが。
    『白夜行』みたいな面白いBLも読みたいな。

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    2026年03月28日
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)

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    色々な恋愛があった。でもそこまで食がメインという感じではないかな。あくまでも恋愛メイン。
    私は恋愛が得意ではないので(特に色々複雑な感じ)あまり惹かれなかった。

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    2026年03月19日
  • 春のほとりで

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    ネタバレ

    佐倉と秋津は男友達だが佐倉はゲイで秋津が好き。カースト上位清楚女子新藤も秋津が好きで家に生まれつき病気姉がいて帰りたくない。新藤が秋津と思いLINEしてた相手は佐倉で二人で秋津を置いて走って帰る。秋津は長見を守る。

    カースト上位女子の和香はデブ家族で元デブだが痩せて美人に。デブ時代の連れデブで上位から嫌われてる雀子と高校で再開し弁当を共に食う。和香は国語教師で演劇部の脚本を書く芥川先生が好き。喧嘩して仲直り。

    いじめられっ子老け顔長見。不良の小村にタバコを献上したり、いじめっ子にお昼ご飯を買うなどする。どっちも辞める宣言するが、不良との仲は継続する。

    成瀬千夏が好きな赤彦は他人に点数を付けて、自分は90点だと思ってるナルシスト芸人気取り。50点内野60点三島そして75点イケメン早見といつめん。赤彦は早見が裏垢で自身の裸を上げているのを見つけ、暴露して人気を落とすために偽JDの垢作って引っ掛ける。ハメ撮りを見て早見と成瀬のモノで萎える。問いただすも、成瀬が誘って来て動画も晒せと言われたし、それすら内野や三島も知ってるとのこと。偽関西人だとバレてるのも。偽JDアスカを削除。

    漫画家を目指す女子高校生の話。ネームが上手く絵が下手な雛と絵が上手な遠野。雛が受賞し漫画家デビューしそう。花野マイとしてデビューして赤彦と成瀬が読む漫画を描く。

    最終章はまとめ上げ。新藤と佐倉は、ちょこちょこ出て来てた姫ちゃん先生と芥川先生で10年前の高校生。雀子と和香も出てくる。小村は早見の兄で小太りの長身とつるむ。雛の漫画はみんな読んでる。

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    2026年03月22日
  • 駅と旅

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    ネタバレ

    みんな自分勝手→青春の締めくくり→ジェンダー逆転感→とんでもねえ飛び道具→タイトルに偽りあり→雰囲気最高だけどこれ以上長いと読み続けられないだろう文体。
    5目当てで読んだのだが1と3は構造も似ている気がする。4はあまりにも異物でげらげら笑ってしまった。2は佳作というかうまいことまとまっており後味はいちばんいい。6はさすが海外に飛び出してるだけあって旅感が強く、トリにふさわしかった。

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    2026年03月14日
  • 駅と旅

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    電車旅の相棒に。最後の鳥山まことさんのやつが良かった。旅の良さは、自分と向き合えることと新しいものと出会えることにある。
    「駅」の要素はあまり感じなかったが、旅の魅力が詰まった楽しい小説であった。

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    2026年03月12日
  • だから夜は明るい

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    先日読みました短編集『いただきますは ふたりで』に収録されていました、君嶋さんの
    「ヴァンパイヤの朝食」から始まる連作短編集。
    小説新潮連載作のようです。

    時々 腐女子になったりするのですが、
    そんな時は、
    凪良さん 甘いわー
    一穂さん 切ないわー
    木原さん 痛いわー
    とかなんとか思いながら読んでます

    この小説は、BLの方向性を持ちますが、一言でゲイカップルの話で括られるわけではないと思います。
    主体となる二人の男子の関係を軸にしながら、
    その周囲にいる人々の揺らぎや、性別越境を含むさまざまな在り方までも巻き込んで、
    世界が少しずつ広がっていく構成になっています。

    先日参加したドラァグクイーンの方のトークイベントで、LGBTQと呼ばれる枠の中にも実に多様なパターンがあると知りました。

    隠したり、黙ったり、言葉にできなかったり。
    そんな関係が現実には多くある中で、
    この連作は「できるだけ取りこぼさず書こう」とした作品のように思いました。

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    2026年03月03日
  • だから夜は明るい

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    同性愛者の主人公とその周りの人達の話。
    恋愛って苦しいな、とか子供が“普通”ではないことを許容できない親の傲慢さ、とか色々な感想を持ったが、一番感じたのはゲイ男性の中にも男性性イデオロギーが内面されていて、ジェンダー構造的には支配側に存在しているのが感じられて、このマッチョイズムやホモソーシャル(この場合は意味が違うから使い方は間違っていると理解しているが)は社会的な問題なのだと強く感じた。
    そこはレズビアンや他のセクシャルマイノリティの女性とは全く違うのだと感じた。
    これは物語であって、現実ではないのだけど、その面にリアリティを感じられた。

    上記した、親の視点の話について。
    父親視点の短編で、子供への愛情も感じるし心情も理解できるがやはり普通じゃないこと、期待通りじゃないことに苦悩するのは親としてはどうしようもないことで、どうしようもなく傲慢だと思う。
    愛情があるから、苦しくとも、理解しないといけないし、尊重しなければならない。
    本当の無償の愛なら、しなければならないと思わずともできるはずだけど、ままならない人間はしようと思ってそうしなければならない。
    そうしない、受け入れない親は、毒親でしかない。
    私は親ではないから、子供視点でしか読めないし、ACでマイノリティだから、余計に否定的に思ってしまった。

    登場人物の中でアロマンティック・デミセクシャルみたいな人が出てきて、理解はできないけど多様な人間が存在する物語なのは良かった。

    お話としてはよく出来ていたと思うし、著者の他の作品も読みたいと思ったし、タイトル回収も見事だと思ったが、だとしたら私は暗い夜だけを生きていく。

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    2026年02月17日
  • 一番の恋人

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    ネタバレ

    前に読んだ「君の顔では泣けない」が面白かったので、さんの作品を選んでみた。
    非常に読みやすくて一気に読んでしまう。

    恋愛、結婚、親子、兄弟、様々な愛のカタチが表現しているような物語だった。
    性の対象とならない相手を想う愛のカタチ。自分の人生の反省から子供に厳しく接する愛のカタチ。

    自分の愛のカタチに応えてもらえない時に、人は怒ったり、悲しんだりするんだろうな、と思った。正解の愛し方はない。

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    2026年02月15日
  • 駅と旅

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    ネタバレ

    2026/2/14
    読み終わって、これは何のアンソロジーやっけ?ってタイトル確認したくらい共通点が感じられなかった内容。
    最初の方どんなんやったっけ?と見返したらどれも面白かったのに読み終わっての印象がそう盛り上がってなかったのは最後がしっとり終わったからかしら。
    あと本開けた瞬間「字ぃ小っちゃ!」ってなった老眼。
    まだ読める。

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    2026年02月15日
  • いただきますは、ふたりで。―恋と食のある10の風景―(新潮文庫nex)

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    恋と食のある10の風景

    小説新潮掲載作品から編まれた、
    人気作家陣による〈恋〉と〈食〉をテーマにしたアンソロジー。

    顔ぶれはなかなか豪華。

    「わたしたちは平穏」 一穂ミチ
    平穏なふりをする平穏が好きなふたり。
    波風を立てず、壊さない距離を選び続ける関係性が、食卓の静けさとともに描かれる。
    元妻の生霊だか怨霊だかの存在だって平穏

    「ワタシノミカタ」 古内一絵
    シングルマザーの漫画家と、その息子。
    忙しさと不安を抱えるふたりのもとに現れたのは、救世主のような若いイケメンアシスタント。
    外見だけでなく、心までイケメン。
    仕事にも生活にも、さりげなく手を差し伸べる存在は、ふたりにとって確かに“味方”。

    エッセイ
    「初恋と食事」 田辺智加
    お笑い方面の方みたい。

    「ヴァンパイヤの朝食」 君嶋彼方
    君嶋彼方は、まだそれほど作品数が多くない作家さん。今ならあなたもコンプリート可。
    最新作は予約中。
    本作も含めて、やっぱり君嶋さんの小説が好きだと再確認する一編。なんていうか、優しくて強い感じのストーリーが多いんでは、と思う。

    ※BL作品のため、内容には触れず。
    (結局そこかーい)

    「くちうつし」 錦見映理子
    自分の生家へ移り住み、ほどなくして
    夫を階段転落で亡くした。
    愛しさと寂しさ、そして引っ越してきたことへの後悔が入り混じり、日々は空虚に過ぎていく。
    そんな時知り合った美容師の女性。
    どこか現実と異界の境が曖昧になる感触は、
    『異人たちとの夏』を思い出させる短編だった。

    掌編
    「ゆかりとバターのパスタ」 山本ゆり
    料理コラムニストの掌編。
    飾らない文章と、華やかで手軽なレシピで知られ、ブログが人気だという。
    料理が好きで、しかも上手。勝てない。

    「白と悪党」 奥田亜希子
    読んでも読んでも、初読みの作家が現れる。
    読書の楽しさは、たぶんこういうところにもある。
    落ち着いた文章で、とても読みやすい。
    短編でも無理がなく、世界にすっと入れる感触があった。

    長編も、そのうちに。

    「SUMMER STREAMER」 尾形まりこ
    コピーライターで、そちら方面での受賞も多い作家。本作の主人公は、夫を突然亡くした、やや高齢の女性。

    引きこもりがちな生活の中で、大谷翔平の魅力に惹き込まれ、やがてアメリカへ試合を観に行く決断をする。
    かつての昭和主婦世代は、
    仕事を持たず家庭にいた人も多く、
    趣味にお金や時間を使うことを どこか「いけないこと」「自分には許されないこと」と
    感じていた人も少なくなかったと思う。

    残された時間は自由。
    ただし、詐欺には気をつけて。

    「夏のカレー」 原田ひ香
    婚約までしていた彼女が、
    実家の倒産をきっかけに失踪し、連絡が取れなくなる。
    その後、人生の節目ごとに
    すれ違うように再会するふたり。
    会うたびに、彼女の立場や暮らしは変わっていく。
    けれど、カレーの味だけは変わらない。
    昭和の途中までは、
    夜逃げという言葉が現実にあった記憶。
    変わり続ける人生と、
    変わらない味。

    エッセイ
    「恩讐の彼方のトマトサラダ」 山田詠美
    山田詠美さんの こういうタイトルのセンスが好き









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    2026年02月09日
  • 一番の恋人

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    一番くんとお兄さんの温かさがよい。お父さんも本当は息子をら思っているんだ。いつか、誰も我慢せずに一緒に食卓を囲める関係になったらよいな、、、

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    2026年02月07日
  • 一番の恋人

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    一番というのは主人公の名前である。恋人であったはずの千凪がアロマンティックアセクシャルで、恋愛感情も性的欲求もないことを知り、混乱しつつ苦悩する。千凪の方も、自分が人を愛せないことに不安を感じていたが、アロマアセクという存在を知って、大きく視点が変わることになる。
    息子に一番とかいう名前を付けた(兄は勝利)父親。その価値観を何一つ疑うことなく、ただ評価されることだけを求めて努力し、すくすく育った一番は、その時点で微妙ではある。その彼が千凪のアロマアセクを受け入れようとするのは、大変な決心だと思うが、これはこれで彼の負担の方が大きすぎるような気もする。彼らがそのままの関係を維持するのはきっと難しい。この先もずっと何らかの選択をしながら生きていくことになるだろうと思う。より良い道が見えてくるといいなと思う。何が良いのかはわからないけれど‥

    君島彼方さんが女性作家であるようなイメージを、どうしても受けてしまう。偏見と言うしかないかもしれないのだけれど‥

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    2026年01月25日
  • 一番の恋人

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    自分の知らない、想像もできない世界にいて、それについて真剣に悩んでる人の心の中を知るのは、とても興味深いです。
    いろんな感情があって、いろんな悩みがあって、私にとっては当たり前のことなのに、そうじゃない人もいるんだと、知れるのは本当に大切なことだと思います。

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    2026年01月22日