藤ノ木優のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
生い立ちにトラウマがあって
助産師としての知識は十分あるのに
お産を一度も取れていないまゆ。
厳しくて近寄りがたい雰囲気の
まゆのプリセプターになった亜美。
この2人を中心に物語が進んでいく。
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まゆは実習でもお産を取れなくて
助産師に向いてないって評価されそうだし
実際亜美にも向いてないって言われてしまった。
それでもまゆには
助産師でないといけない理由があって
知識も技術も十分すぎるくらい身につけて
それでも助産師でいたいと踏ん張る。
私の看護学生や新人時代を思い出すと
同じような状況になっても
まゆのように頑張れないって思った。
そして亜美は
日本有数の産科病院で助産師をしていたのに
ある事故でプリセプティを護れなかったと後悔して
指導スキルを上げるためにと
転院してまゆのプリンターに立候補していた。
「完璧な助産師を育てたい」亜美は厳しいけど
まゆのトラウマと向き合い
一緒に乗り越えようとする熱心な助産師だった。
まゆと亜美が各々の過去と向き合って
前に進んでいく姿に感動したなぁ。 -
Posted by ブクログ
子供の限界、親が勝手に決めてない?と思わされる一冊。
以下、本文から
「正直、驚いているよ」
勝てない勝負はしない。大それた冒険はしない。そんな娘だと思っていた。そんな愛奈が羽瑠から強い意志で治療を拒絶されたにもかかわらず、なんとか道を模索しようとしている。
小さな頃から、かしこい、物分かりがいい子だと褒められることが多かったが、その度に愛奈は違和感を覚えていた。なんのことはない、ただただ分の悪い賭けを避けてきて、波風立たない道を歩き続けていただけだったからだ。
幼子が伸ばす手の先に無限の世界が広がっているのは、未来を計算できないからだ。だからこそ、恥ずかしさをおくびにも出さずに夢を語り、激情に任せて勝てない相手に立ち向かい、好きなものを好きと言えるのだ。 -
Posted by ブクログ
医師作家9人によるアンソロジー作品。
どの作品も50頁程なので、スピード感がある。
研修医 精神科医 救急医療 現場医療 研究者 認知症等 医療1つとってもジャンルが違い、心理描写の加減に手に汗握ってハラハラしたり、淡々と読み進めたり、一冊で何度も美味しい読み応えのある本でした。
医師(著者)が実際に経験しているであろうリアリティがそこにある。
認知症対応を生業としている身としては、何度も見た光景で「あーー大変さの中に、いくつも希望が見いだせるんだよ」「怒ったらダメダメ」と逆の意味でハラハラさせられた。
現代はサービスが揃っているので、抱え込まず使える手段を利用していくのがお互いの心の安定を図るが、未だに長男が!とか、嫁が!とか他人事の様に話す親戚がいるのも事実。
「介護者は生き方を選べないのか?」に胸つまされる。
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Posted by ブクログ
ネタバレのんびりとした伊豆の温泉や美味しそうなご飯の情景。それと交互に現れるすごく怖い教授、そして凄まじい気迫の医師そして妊婦の妊娠との激闘、緊迫した手術と命の危機。気の緩みと緊張が幾度となる続く物語であった。才能ある医師が新たな出会いをし励まされ、時に休み時に覚悟を決めて挑む。いろんな形の強さと医師の生き様を感じさせる。
最初に頑迷にして旧弊な存在として現れた教授ルールが、この極限の環境においては非常に理にかなったものであるということが複数の段階で、複数の理解であらわになっていき、逆にそれが必要なほどに地域医療の抱える根本的な問題が浮かび上がる。そして合間にある伊豆の土地の温かさや美しさ、ご飯のおいしさなどが、その問題だらけの地域医療で支えなくてはならないものとして現れるのだ。そしてそれを支えて改善して発展させたい医師達の思いや、それに感銘を受けていく主人公の視点の説得力を生んでいる。