藤ノ木優のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
初めての作家さんです。
読み進めるうちに、主人公の言葉の悪さが気になって読むのを止めようかと思いました。
主人公の赤坂翔太は、修行先の和食店を追い出されて「まぎわ」という料理店にたどり着き、そこに頼み込んで働くことになります。
しかし、翔太は自分の技術をひけらかすばかりで...。
作品を読んで思ったのが、自分のことばかりではなくて相手のことも思い考えなければいけない。そして、この事は色んなことに通じるな、ということです。
気をつけていないと、どうしても自分の想いを通してしまう、押し付けてしまいがちになるので「気をつけよう」と思わせてくれました。
それには、まだまだ修行が必要ですね。
色んな -
Posted by ブクログ
幼い頃に父と母が亡くなり、義母と一緒に住むことに・・・
ある日、病院で義母は本当の母だったと知る・・・
なぜ、義母は嘘を貫き通したのか・・・
体外受精の本当の意味を知れる命と向き合う小説だと思います。
体外受精の生々しさを感じることができる表現がすごく感じます。
世間では体外受精の偏見があると思うけど、この機会に不妊治療の内容を突き詰めた小説に出会えてよかったです。
望む命もあれば、望まない命もある。そのことを知ると命が生まれることについて、考える必要があるのかと思いました。
また、義母の奈緒さんがつむぎに対しての大切な想いなど、
命の誕生や扱い方について深く考えるきっかけをくれる小説 -
Posted by ブクログ
接点は条件付きの電話のみ。たったそれだけの細い糸をよすがに過去を変えようと奮闘する若き産婦人科医の家族小説です。
主人公は医師4年目の産婦人科医の男性。彼がその道を選ぶきっかけは、妹を妊娠している最中に倒れ、手術をするも母子ともに助からなかったという、最も大切な人を失う経験をしたからだった。母のいなくなった生活は寒々しく、母が亡くなる原因の一つを己が作ったのだと思い込んだ主人公は、罪滅ぼしのように産婦人科医の道を選んできた。けれど、どうしても母の亡くなった光景がフラッシュバックして緊急帝王切開術に身が入らない。そんなある日、ふと生前母の使っていた部屋に入ったことから、妙なことが起こるよう -