藤ノ木優のレビュー一覧
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ネタバレ9人の現役医師による医療小説アンソロジー。
医師作家でしか表現できないと思われる臨場感あふれる詳細な描写、ヒューマンでミステリアスなストーリーが魅力の作品集だ。
1〈研修医ヒナノの洞察〉
上司からパワハラを受けている研修医が患者の膠原病を見つけ上司を見返す痛快な話
2〈魚類譚〉
封建的で理不尽な医大の内部構造、詳細な手術シーンにミステリーとホラーの要素を取り入れた作品
3〈パイナップルのある光景〉
同じような引きこもり系の精神疾患でも、一方は入院治療、一方は家族による対処という示唆をする精神科医。専門的な見解が押し付けなく、ふわっと伝わってくる秀作
4〈救いたくない命〉
救急外来に運び込まれて -
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Posted by ブクログ
伊豆半島。温泉や景勝地、魚の幸・山の幸にも恵まれた豊かな土地だ。
けれど近年、伊豆でも若者の流出とともに過疎化も始まっている。医療施設の減少も目立つがそれは産婦人科において特に深刻である。
そんな伊豆の産科医療を支えているのが伊豆中央病院、通称「伊豆中(いずなか)」だ。
伊豆の新しい生命の誕生を第一線で守る伊豆中産婦人科医たちの奮闘を描いた医療ドラマ。
北上次郎オリジナル文庫大賞。
なお物語は主人公の北条衛の視点で展開するが、第4話「城ヶ崎塔子の夏休み」のみ先輩医師の城ヶ崎塔子の視点で語られる。
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天渓大学医学部附属病院の医局員、北条衛に急な異動の辞令が -
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小学館が創設した「食」に関する新レーベル「おいしい小説文庫」。2020年、コロナ禍の非日常だからこそ、食小説を通じ読者の心に彩りを添えたい、との思いで立ち上げたとのこと。その内の一冊です。
ところで、現役医師兼作家さんて結構いらっしゃいますね。本書の著者・藤ノ木優さんもそうで、本作がデビュー作とのこと。今回初読みでした。
末期患者専門の料理を提供する店「まぎわ」を舞台に、終末期医療の一つのあるべき姿を提示するとともに、人の心や店の流儀が解らない半端な青年・翔太が、人の想いや最後の晩餐を叶えることに喜びを見出し、料理人として成長していく物語です。
翔太の、包丁の技はあれど心が伴わな -
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まぎわの料理とは、「死ぬまぎわ」の料理だった⁉️
「ありがとう。私の人生で、一番美味しくて、一番楽しくて、一番美しいご飯だった」
「料理を作り続けて欲しい。翔太さんの料理には、人を救う力があるわ。私が亡くなった後も、沢山の人を助けてあげてね」
現役医師が描く圧巻のデビュー作!
修業先の和食店を追い出された赤坂翔太は、あてもなく町をさまよい「まぎわ」という名の料理店にたどり着く。
店の主人が作る出汁のおいしさに感動した翔太は、店で働かせてほしいと頼み込む。念願かない働きはじめた翔太だが、なぜか店にやってくるのは糖尿病や腎炎など、様々な病気を抱える人ばかり。
それもそのはず、「まぎわ」は -
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Posted by ブクログ
初めての作家さんです。
読み進めるうちに、主人公の言葉の悪さが気になって読むのを止めようかと思いました。
主人公の赤坂翔太は、修行先の和食店を追い出されて「まぎわ」という料理店にたどり着き、そこに頼み込んで働くことになります。
しかし、翔太は自分の技術をひけらかすばかりで...。
作品を読んで思ったのが、自分のことばかりではなくて相手のことも思い考えなければいけない。そして、この事は色んなことに通じるな、ということです。
気をつけていないと、どうしても自分の想いを通してしまう、押し付けてしまいがちになるので「気をつけよう」と思わせてくれました。
それには、まだまだ修行が必要ですね。
色んな