【感想・ネタバレ】あの日に亡くなるあなたへのレビュー

あらすじ

今なら、過去を変えられる――。

大学病院で産婦人科医として勤務する草壁春翔。

春翔は幼い頃に妊娠中の母が目の前で倒れ、何もできずに亡くなってしまったことをずっと後悔していた。

ある日、春翔は実家の一室で母のPHSが鳴っていることに気づく。不思議に思いながらも出てみると、PHSからは亡くなった母の声が聞こえてきた。

それは雨の日にだけ生前の母と繋がる奇跡の電話だった。さらに春翔は過去を変えることで、未来をも変えることができると突き止める。そしてこの不思議な電話だけを頼りに、今度こそ母を助けてみせると決意するのだが……。

現役医師が描く、時をこえる本格医療・家族ドラマ!

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Posted by ブクログ

医師で作家の藤ノ木優さん、知念実希人さんとは作風が異なるが、不思議さと医師としての覚悟は、似ているように感じた。
大学病院に勤務する産婦人科医・草壁春翔は幼い頃に妊娠中だった母を亡くしている。それは自分のせいだと思い、1人でも救いたいとの思いで母が亡くなった病院で産婦人科医になった。

ある時、雷鳴と共に母の鼻歌と同じ着信音が聞こえてくる。それは母の遺品のPHSだった。なぜ過去と未来が通話できるのか?その謎を解明しようとする春翔、ある意味ミステリーであり、ファンタジーだ。

春翔は小学1年の時に母が亡くなったことを後悔し、咎に囚われている。母からの電話は、あたかもそれを払拭するためのように思える。家族の優しさが伝わってくる。更に担当医だった熊野冴子が重要な役割を果たす。

過去を変えることができるのか?過去を変えることの代償は?そして結末は・・・。
家族や関わっている医者の優しさと刹那さとが入り混じる。母翔子の優しさに、オムライスの温かさに全身が温かく包まれた。

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2024年11月14日

Posted by ブクログ

ありえない設定かと思いましたが、一気に読んでしまいました。過去を変えたことより、自分が居なくなると悟り、数日で家族の未来を変えた行動が心に刺さりました。

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2024年08月31日

Posted by ブクログ

積んである本を手にしてみて、これは読むべき本だと思いなにわともあれ購入する。で不思議な有り得ない事がずーっと続く。冴子先生が妄想する春翔に研修を終わらせるように進言するという。確かにその通りだけど、同時に産婦人科のこと細かく仕事を書いてあるし患者の状態もリアリティーがあるし、実際には医療小説を読んでいるしか思えないので。ナースの日常を読んだ事があるけど、江川さんかなあ、やっぱり医療現場は戦場で人の生き死にがある中で、興味本位だけでは読めないな、そして知るべきだな。ブロガーがどの位かわからないが藤ノ木優さん

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2024年01月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

お母さん途中で助からないエンドだろうと思ったら、結構力技でハッピーエンドになった。でも家族の温かみ感じられてよかった

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2025年06月18日

Posted by ブクログ

ネタバレ

過去と電話する系2冊目。
好き嫌いあるけど、自分は非日常系好き。

翔子の命日に電話かかってくるぐらいから一気に進んで一気に読んだ。

バッドエンドにもハッピーエンドにも転びそうな感じやった。結果ハッピーエンド。

でも、
「どう行動するか、なのだ。たとえ結果は同じだとしても、後悔なく行動するかしないかで、未来がガラッと変わってしまうのだ。」
の部分回収する感じで、「助からんかったけどあの時の自分の行動に悔いはない」みたいな感じになるの予想した。全然違うけど。

秋穂の性格素直過ぎてちょっと物足りんのと、春翔以外の人間の記憶どうなってんの???ってめっちゃ思ってスッキリせんのと、家族4人(5人?)の日常がラストでちょっと差し込まれるの期待したけど無かったのが、( ̄^ ̄)って感じ。

めちゃ面白かったし、描写リアルで読んでて緊張感出るのも良かった。面白いです!

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2025年05月04日

Posted by ブクログ

医療ファンタジー系の作品だった。
現役医師である今作品の著者も助けたくても助けられなかった過去を抱いているからこそこのような文章を紡ぐことが出来たのではないだろうか。

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2025年03月09日

Posted by ブクログ

作家、産婦人科医・医学博士

今なら、過去を変えられる――

大学病院で産婦人科医として勤務する草壁春翔。

春翔は幼い頃に妊娠中の母が目の前で倒れ、何もできずに亡くなってしまったことをずっと後悔していた。

ある日、春翔は実家の一室で母のPHSが鳴っていることに気づく。不思議に思いながらも出てみると、PHSからは亡くなった母の声が聞こえてきた。

それは雨の日にだけ生前の母と繋がる奇跡の電話だった。さらに春翔は過去を変えることで、未来をも変えることができると突き止める。そしてこの不思議な電話だけを頼りに、今度こそ母を助けてみせると決意するのだが……。

現役医師が描く、時をこえる本格医療・家族ドラマ!

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2024年10月24日

Posted by ブクログ

私も過去が変えられるなら、変えたい事が1つあります。でも、小説ようなフィクションは現実には起こらないのが、とても残念でなりません。
とても良い小説ですよ。読む価値はおおいにあるかと。

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2024年10月03日

Posted by ブクログ

読んでいて泣いてしまった。良かったです。
最近ものすごく涙もろい自分がいる。

小さい頃に母を亡くした産婦人科医がある日母親が使用していたPHSを母親の部屋(亡くなった日からそのままにしていた部屋)で見つけ、そのPHSに過去の母親
から電話がかかってきて物語が進行していくというありがちなお話しではあるのですが、なんかすごく感動した。

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2023年11月29日

Posted by ブクログ

 接点は条件付きの電話のみ。たったそれだけの細い糸をよすがに過去を変えようと奮闘する若き産婦人科医の家族小説です。

 主人公は医師4年目の産婦人科医の男性。彼がその道を選ぶきっかけは、妹を妊娠している最中に倒れ、手術をするも母子ともに助からなかったという、最も大切な人を失う経験をしたからだった。母のいなくなった生活は寒々しく、母が亡くなる原因の一つを己が作ったのだと思い込んだ主人公は、罪滅ぼしのように産婦人科医の道を選んできた。けれど、どうしても母の亡くなった光景がフラッシュバックして緊急帝王切開術に身が入らない。そんなある日、ふと生前母の使っていた部屋に入ったことから、妙なことが起こるようになる。とっくに動きを止めたはずのPHSへの着信——それに出ると、相手はなんと死んだはずの母だった。過去とつながる電話を通じて、彼はなんとか母を助ける道はないのかと、禁忌の道を探り出す。

 表紙だけで読むことを決めた物語でした。表紙のイメージでは、母親から亡くなってしまう娘へのメッセージのような物語なのだろうか、という雰囲気を得ていたので、読み進めていって内容に少し驚きました。
 主人公は、過去に悔いと自らへの自責の念を大きく抱いていました。本来であれば長い時間をかけて少しずつでも飲み下していくしかないそれらを、けれど彼はある日偶然取ってしまった電話によって解決できるかもしれないという希望を持ってしまいます。
 様々な条件がある過去の母との通話。それを通して父を、妹を、母を、助けることができるのではないか、という荒唐無稽な想像に、希望の光を見てしまう。実際、少しずつ過去が変わることによって現実も変わっていく。生まれなかったはずの妹が生きている。ほとんど話したこともなかった父との距離が変わっている。それならば、あの日助けることができなかった母だって、と。
 もしかしたら母を、妹を助けたことによって何か重大なひずみが生じてしまうこともあったかもしれないけれど、家族を欲してやまなかった主人公には思い至らないところだったのかもしれません。

 随分と夢を見ているのだなと感じる部分もありましたが、自分が過去に行くのでもなく、際限なくコンタクトを取れるのでもなく、ただかかってきた電話に対しての通話しか相手と接触できないという縛りの中でどれほどのことができるのか、主人公の必死さが伝わるようでした。
 ようやく得ることのできた家族、彼にはこの苦しかった思い出を忘れることなく、大切にしていってほしいと思います。

 母の愛を感じられる家族小説でした。

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2025年04月13日

Posted by ブクログ

こんなことが起きたらいいなっていう願望の小説なのかしら?
大切な人を亡くした人は、みんなこう願っていると思う。
だけど現実はね…

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2024年12月08日

Posted by ブクログ

時空モノのファタンジー作品。
まぁ、あまり深く考えず、ハッピーエンドだったので、エンタメ作品としては読みやすかったし良かったと思う。

ただ、純粋に産婦人科の話でまとまってる方が好みだったかも。

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2024年11月26日

Posted by ブクログ

亡くした人との心の対話は今も私たちを支える。もしあの日に戻れるなら運命を変えられるのだろうか。藤ノ木優作の小説はそんな問いを優しく紡ぐ。過去を変えるのではなく届かなかった言葉を伝え、残された思いを抱きしめる物語だ。亡き人の存在は消えない。心の中で生き続ける彼らが未来への力をそっと与えてくれる。

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2024年11月18日

Posted by ブクログ

現在と過去を繋ぐPHSであの日亡くなってしまった母の命が救えるのか?

20年前、幼い春翔の目の前で妊娠中の母親が倒れ
何もできずに母親と生まれてくる妹を失った。
20年後、産婦人科医となった春翔はある日亡くなった母のPHSが鳴り響き驚愕する。
電話は雨の日だけ生前の母親と繋がり、母親とお腹の中にいる妹を助ける事を決意するのだが…

タイムリープ苦手なくせに手を出すわたし(´・_・`)
今作はわかりやすかった笑

著者は現役の産婦人科医だという事です。
出産を思い出してお腹が痛くなりました笑
どれくらい痛いのかは人それぞれですけど…
よく男性がその痛みを感じるとしたら?
   鼻の穴からリンゴが出るくらい!

らしいです( ̄▽ ̄)笑


あっ‼︎もちろんハッピーエンドですよ〜♪


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2023年03月24日

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