藤ノ木優のレビュー一覧
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医師でありながら小説家でもある9人の短編小説が詰まった作品でした。あんなに忙しそうなのに、いつ小説書いてるんだろうって不思議に思う凄い方々。
医師であるからこそのリアルな感じが伝わってきて、とても面白かったです。
特に空中テントは、認知症の家族を介護したことある人なら誰しも共感出来る部分がたくさんあると思いました。施設の入所は、家族を見捨てることではなく、プロがみてくれる安全な場所にいれるという考えが広がったらいいな。
私も主人公のお母さんにとても同情しました。介護する人は、自由が奪われて当然なのか、当事者じゃない人達から見捨ててるなんて文句言われる筋合いはほんとにない。文句を言うなら1週 -
Posted by ブクログ
☆4.3
液体窒素の一気圧での温度がマイナス196℃。
受精卵のゆりかごということで、家族のあり方を、考えさせられた。
事情はいささか複雑で、両親の胚を着床させて、両親の子を宿し、娘を出産するが、遠縁の親戚が引き取った程で、義母として、自ら腹を痛めた娘を育てる、精神的に疾患のあるというか、ある種PTSDの症状のある主人公が不器用に育ての母を演じるというものかたり、地面師とと並行読書だったので、なかなかきつい話の中身である中、少しほっこりする話でした。いやぁ、本当に生き切ることは難しい。
幸い私は、母から、産まなきゃ良かったとは言われたことは一度もなく、主人公の友達の心境は明確にはわからないが -
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Posted by ブクログ
静岡県は原木椎茸生産日本一だとは知らなかった。初っ端から絶品の黒鮑や、伊豆牛が描かれて食べたい思いが募る。
北条衛のチーム、塔子、筋肉の神里真司、先輩の下水流明日香、そして禿げでずんぐりの田川誠一とこれまでのチームも健在で、そこに研修医阿佐ヶ谷ゆめと塔子の同期で三枝教授の教え子の海崎栄介が加わった。
圧倒的な手腕の海崎先生は登場した時から自由奔放な印象だった。腹腔鏡手術の専門家でもあり、北条衛は立ち会うことができるのかが最大の興味だった。
モクズガニや小牧寿司(マグロ)の三色丼も洋梨も美味しそう。激務の中で美味しい料理が描写されるとこちらまでホッとさせられる。世界遺産の韮山反射路まで出てきた -
Posted by ブクログ
伊豆といえば、駿河湾や伊豆高原など風光明媚な印象がある。日本の地形の始まりが凝縮されているようさえ感じる。そんな場所へ若手医師の北条衛が赴任する。本作は6編の短編で構成されている。
藤ノ木優さんらしく、食事と医療を上手く織り交ぜている。食べるということは生きるということでもある。金目鯛が食べたくなった。
医療現場での奮闘とほっとする場面とが絶妙なバランスだと感じる。ひとりひとりが患者のために向き合い、それを助け合う姿が美しい。医療現場に限らず、社会生活を送る上で、それはとても大切だと思う。
医療のAI化やロボット化は一面では技術として有効なのだろう。しかし、患者のケアは生身の人間対人間である -
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医師でありながら作家でもある方々の医療小説9編。
私の知っている作家さん以外にこんなに多くの医師作家さんがいることに驚きました。どれも医師であるだけに小説の内容は臨場感が溢れていて迫力がありました。
中山祐次郎さんの『救いたくない命』は救急で運ばれてきた患者が犠牲者15人以上を出した通り魔事件の犯人と知り、葛藤をしながらも必死に命を救う姿に京アニ事件を思い出しました。
南杏子さんの『空中テント』は家族の介護の経験がある人は共感出来るはず。
どれも本当に良い作品ばかり。若手医師の過酷な労働時間、医療ミスの隠蔽、不都合な論文を闇に葬る等、医療小説が好きな人なら興味のある内容ばかり。でも朝比 -
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作家、産婦人科医・医学博士
今なら、過去を変えられる――
大学病院で産婦人科医として勤務する草壁春翔。
春翔は幼い頃に妊娠中の母が目の前で倒れ、何もできずに亡くなってしまったことをずっと後悔していた。
ある日、春翔は実家の一室で母のPHSが鳴っていることに気づく。不思議に思いながらも出てみると、PHSからは亡くなった母の声が聞こえてきた。
それは雨の日にだけ生前の母と繋がる奇跡の電話だった。さらに春翔は過去を変えることで、未来をも変えることができると突き止める。そしてこの不思議な電話だけを頼りに、今度こそ母を助けてみせると決意するのだが……。
現役医師が描く、時をこえる本格医療・家 -