冬森灯のレビュー一覧 縁結びカツサンド 89アットホームというか昔ながらの人情物語。連作風なので結局誰が主人公なのかよくわからない。でもまあ殺伐とした世の中でたまにはこんなパン屋さんもいいかな。 Posted by ブクログ うしろむき夕食店 並木台駅北口から、徒歩10分弱、目印は珍しい野菜の自動販売機。ウェブにもメディアにも載っていないステンドグラスの嵌め込まれた観音開きの扉、二階建てのレトロな洋館。ドアの両側にふたつずつ背の高い格子窓。古きよき時代を思い出すような、なつかしい雰囲気の店という事でうしろむき夕食店と呼ばれている。(本当の...続きを読む名前は夕食店シマ)おみくじで料理をオーダーでき、料理名とともに、ひとことが添えてあるという。それが結構当たると、評判を呼んでいるらしい。おみくじでオーダーした5つの料理からのストーリーそしておまけの小皿。店主の支倉志満さんの作るお料理は、主張しすぎず、隠れすぎず、ほどよい頃合いで、おいしさが引き出されているように感じられ、おいしくなるよう、手と心をかけた味。まあるい味。孫の福浦希乃香さんが選んでくれたお料理に合う飲み物を合わせると、うれしさやよろこびが体と心に満ちるそうです。お料理や飲み物の説明も細かく書かれていて、想像しただけでも美味しい味がフワーっと浮かび、お店に行きたくなってしまいます。こんなに流行っているのに志満さんは、自分がしゃんとしているうちにお店を閉めると言い出します。孫の希乃香さんが店を継ぐには、志満さんのかつての大恋愛のお相手、小島孝一さん(希乃香さんのおじいちゃま)を探し出すという課題がだされ… 訪れるお客さん、一人一人、何かしら悩みを抱えているが、穏やかに笑う志満さんに、現実を一歩ずつ踏みしめてきた強さを、見る。時間は前にしか進まない。だけど、うしろを振り返れば、それまで辿ってきた、そのひとにしか歩めない日々が連なる。そこで得たやさしさや、あたたかさの中に、明日へ踏み出す一歩へのヒントが、詰まっているのかもしれない。志満さんは、“しあわせ、っていうのは、誰かから与えてもらうものではないの。それは、自分でつくり出すもの。生きるのは変化の連続、楽なことばかりではないでしょう。だからこそ、その一日がどんな一日であっても、生き抜いた自分に、言葉をかけてあげたいじゃないの。今日もゆたかに生きました、って。そうやってゆたかに生き抜いた日々が積み重なれば、いつかうしろを振り向いた時に、自分にしか歩けなかったゆたかな人生が、必ず見えるものですよ。人生に失敗なんて。あるものですか。そのときどきでうまくいかないことがあっても、それは失敗じゃなく、めぐりあわせですよ。仮にうまくいかないのなら、その場所は、うまくいくための経由地なの。時間が経てば、それも必要な経験だったと思えます。アタシはね、ひとの未来はすべてしあわせにつながっていると信じていますよ。”と話す。この言葉、全部がこのお話の根っこになっているんだなぁーと思いました。モヤモヤっとした時に志満さんのこの言葉を思い出して頑張りたいなぁー! Posted by ブクログ うしろむき夕食店 路地を少し入ったところにあるノスタルジックでアットホームな食堂のお話。普通のメニューもあるけれど、くじ引きをしてメニューを決める面白い方法も。 仕事の壁にぶつかるラジオDJや人間関係に悩む薬品会社営業の男、古風な姑とうまくいかない働く主婦、独立したいが自信が無い古美術商の青年、そしてお店で働く運の...続きを読む悪い女の子など、様々な人達がこの食堂に集まり、そして明るい気持ちになっていく。 出てくる食べもの達が美味しそう!こんなお店に行ってみたいな。 Posted by ブクログ <<<1234567・・・>>>