【感想・ネタバレ】うしろむき夕食店のレビュー

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Posted by ブクログ 2024年03月11日

しあわせは、自分でつくるもの。
人にしてもらうものじゃない。

印象に残った言葉です。
どんなときも、食べることは続けなくてはならない。料理がほんとに美味しそうに感じる本です。

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Posted by ブクログ 2023年08月07日

この店に通っておみくじ料理引きたい。出てくる料理とその絵が美味しそうでお腹が空く。人との繋がりが温かくて、読んでてほっこり。うしろむき、って悪い言葉と思ってたけど、そうじゃないな、私には私の進んできた道があるからそれを振り返るのも悪くないって思えた。

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Posted by ブクログ 2023年01月29日

希乃香ちゃんが食べてた焼き鳥をイノシシに取られて格闘するシーンは、漫画の様な描写で読む熱が下がりそうになったけど、全体的にはほんわかと温かい物語で良かった。迷っている現代人に寄り添ってくれる言葉がたくさんある。
続編がもし出るなら読みたい。

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Posted by ブクログ 2023年01月21日

それぞれの章の主人公がうしろむき夕食店に辿り着き、そこから温かい物語が生まれるのに感動。
登場人物が少しずつ繋がってるのがまた良かった。

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Posted by ブクログ 2023年01月15日

最後まで読んで、また最初の1話を読んだらにんまりした。
おいしそうなご飯に
あたたかい場所
人生そう上手くはいかないのかもしれないけど
やっぱり私はこういうあったかいお話が大好きだ。
人との繋がりや
誰かを想うあたたかい気持ち
そういうものに触れる時に流れる涙で
私の心は癒される。

ただひとつ。
...続きを読む最後に出てきたチキン南蛮は、本物かどうかがとても気になるところ笑
チキン南蛮はザクザクしないんだよなぁ。
どうしてもそこが気になる
チキン南蛮大好き人間。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年09月22日

装丁、装画がとても魅力的。

最後の展開がすごかった。若き頃の志満さん、相手の成功を思い、身をひいてしまったが、実はずっと長い間相思相愛であった。これからは二人で穏やかな時間を過ごせるだろうが、若き頃二人で将来を語りあっていたらもっと良かっただろうなと思った。

志満さん
「人生に失敗なんて、あるも...続きを読むのですか。そのときどきでうまくいかないことがあっても、それは失敗じゃなく、めぐりあわせですよ。〜ひとの未来はすべてしあわせにつながっていると信じていますよ」
変化を受けとめ、しなやかに、したたかに。
胸に響いた。

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Posted by ブクログ 2022年08月25日

いい〰️‼️前向きに慣れて読みごたえあるし、クスッと笑える場面もあって。特に二の皿。マカロニの空洞のあたりの言葉。グッときますぅ

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Posted by ブクログ 2022年07月30日

マルがもらえるように、懸命に準備したり、勉強したり。
実際、すごく真面目でいい子だとぼくも思ってる。
だけど、仕事って、そういう思いから離れた方がうまくいくこともある。
最短距離で答えを見つけようとしないことも、大切だよ。
正解は無数にあるんだよ。

完璧にととのったものはうつくしいですけど、完璧な...続きを読むひとなんていないでしょう。
ちょっとくらい不格好な方が相手からすると親近感がわくものじゃないでしょうか。

もしかしたら、自分にとっては苦みにしか思えないことも、他の誰かにとっては味わいになったり、香りたつ個性に感じられることもあるのかもしれない。

ひととひとは違うから苦しむこともある。
だけど、違うからこそ、気持ちが重なるときのよろこびは大きいのだと思える。

お金ってありがとう券ですよね。
つくってくれてありがとう。
働いてくれてありがとう。
つい見落としがちですけど、金額の大小にかかわらず、お金のやりとりってありがとうを手渡すことだと思うんです。
お支払いするときも、感謝の気持ちを渡してるって思うと、こちらもうれしくなりますし。
自販機に鍵がなくたって、ありがとうの気持ちを残していくんじゃないでしょうか。

ひととひとの間には、距離がある。
くっつきすぎるのでもなく、離れすぎるのでもなく、ほどよい距離があるからこそ、きっと互いに響き合うことができる。

限られた材料から工夫次第で多様なものが生まれるように、その先に誰かのよろこびを思い描いて、手をつなぎ合えたらいい。

暮らし方には、そのひとのこれまでがにじみ出てくるから、お互いの違いに目が向きやすくなる。
結婚は、その違いとの距離の取り方を学ぶ修行の場だと、グラスを干しながら、香凛ちゃんは力説した。

生きる、っていうことは、無数の選択肢から、常になにかを選び取ることなんだろう。
大事にしたいのは、選ばなかった未来じゃなくて、選んだ道を望む未来につなげるための、一歩だ。

たとえ逢えなくても、そのひとと重ねた時間は、なにも変わらずに残っていますからね。
ちょっと、うしろを振り向けば、いつだって思い出すことができますよ。
それも不思議と、よかったことばかり。

知らないこと、わからないことは怖いから、それを避けようとするのは、自分の身を守るための、本能に近いのかもしれない。
だけどもしかしたら、一歩踏み込んだ先には、思いもよらない景色がある。

煮込み料理の主役は、具材よりもスープ。
いろいろな具から、それぞれの味わいが醸し出されて、おいしいスープができる。
似たような味ばかりでなく、違う味が入るからこそ、深みが生まれて、味わいがゆたかになる。
人も似てるね、と。
あたらしく家族をつくるのも、煮込み料理のようなものなのかもしれない。
これまでまるで違う人生を歩いてきたもの同士が、同じひとつの、家族という鍋に入る。
煮込むうちには、煮崩れたり、灰汁が出たり、吹きこぼれたりもするだろう。
合うも合わないも、経験しないとわからないことも、きっとあるだろう。
でも、できることなら少しずつでも、一緒においしいスープをつくっていきたい。

うまくいかなければ、別の方法を探せばいいだけですよ。
おおらかに、試してみればいいんです。
楽しみを増やすつもりで、きながにね。

ガラクタだと思えば、ガラクタにしか見えなくなる、とプロフェッサーは言った。
だけど、同じものを目にしても、心持ちひとつで、見えるものは変わる。
光は、与えられるものじゃない。
目を凝らして、自分で、見つけるものだ。

どうしようもないことや、志半ばにして膝を折ることも、生きている間には起こります。
そういうときでも、時間は流れて、お腹は空きます。
真っ暗闇に思える夜空でも、見つめるうちに目が慣れて、星の光が見えてくるでしょう。
それでも見えなかったら、うしろを振り向いてみるんです。
これまでやってこられたこと、できたことをね。
忘れてるだけで、たくさんあるはず。
そこには光は必ずありますよ。

生きるのは変化の連続、楽なことばかりではないでしょう。
だからこそ、その一日がどんな一日であっても、生き抜いた自分に、言葉をかけてあげたいじゃないの。
今日も、ゆたかに生きました、って。
そうやってゆたかに生き抜いた日々が積み重なれば、いつかうしろを振り向いたときに、自分にしか歩けなかったゆたかな人生が、必ず見えるものですよ。

人生に失敗なんて、あるものですか。
そのときどきでうまくいかないことがあっても、それは失敗じゃなく、めぐりあわせですよ。
仮にうまくいかないのなら、その場所は、うまくいくための経由地なの。
時間が経てば、それも必要な経験だったと思えます。
アタシはね、ひとの未来はすべてしあわせにつながっていると信じていますよ。

わたしが、不運だ、不幸だとほろ苦く感じていたことは、見方を変えれば、わたしに新たな経験を与え、自分を広げて、ゆたかにしてくれることでもあった。
そして、どの経験が欠けても、たぶんわたしはここにいない。
たくさんのめぐりあわせが重なって、今この瞬間につながった。

人の世は、選択と決断の連続だから。
めぐりあうものや選び取るものが連なって、人生っていう長い長い時間になるだもの。
それは、そのひとにしかつくれない、ただひとつの、宝物ですよ。

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Posted by ブクログ 2022年07月03日

なんかどこかで読んだような設定のお話だけど、でもいいこと書いてあってもう一度読んでもいいなぁと思うお話でした。お料理もおいしそうだし。

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Posted by ブクログ 2022年05月24日

『うしろむき…』などと題名がついているのてでどんな暗い話しが待ち受けているのかと思いきや、私の大好きなほんわかできるお話しでした。
出てくる料理の美味しそうなこと…。近所にあれば、すぐにでも行きたい。
お客様が喜ぶ顔を思い描きながらもてなす丁寧な接客。素敵ですね。
次回作が楽しみです!

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Posted by ブクログ 2024年03月24日

うしろむき夕食店?
なに?
どんな本なの?
と、???な気持ちで手に取った。
読後感
なかみは後ろ向きではなく、前向きでした。
美味しいものを食べると、人は幸せになるんだね
もちろん美味しいだけでなく、料理を作る人の心がこもっていることが大事ですがね。

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Posted by ブクログ 2024年01月13日

大きな特別なきっかけを与えるわけではなく、お店を訪れた人達が縁やタイミングを自分で感じ選び取って良い方向に向かって行く。周りの人との繋がりが温かいし、美味しそうな料理の描写もあわせて終始ほっこりと読めてとてもよかった。おみくじで料理を選ぶなんて素敵。

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Posted by ブクログ 2023年05月21日

 手にしたきっかけは、なんと言ってもこのおいしそうな表紙ですよね!エビフライがハート型なのも、ビールが添えられてるのもたまらないっ!( ^_^)/□☆□\(^_^ )

 都心から私鉄で20分、最寄り駅から徒歩10分ほどの場所にある「うしろむき夕食店」…その素敵なお店の雰囲気、提供されるお料理とお酒...続きを読む、お料理のおみくじ、そして来店者を「おかえりなさい」と迎えてくれると評判のお店。ここを訪ねるお客さんとお店を営む志満さんと孫娘の希乃香ちゃんのストーリー。

 こんなお店が近くにあったらいいなって、この手の作品読むと必ず思いますね…!おいしいお料理食べたあとってみんな笑顔になって、幸せな気持ちになって、よし明日からも頑張ろうって思えますもんね♪

 作中の志満さんの『人生に失敗なんて、あるものですか。そのときどきでうまくいかないことがあっても、それは失敗じゃなく、めぐりあわせですよ。仮にうまくかないのなら、その場所はうまくいくための経由地なの。時間が経てば、それも必要な経験だったと思えます。アタシはね、ひとの未来はすべてしあわせにつながっていると信じていますよ。』この言葉、いいですよねぇ…!登場人物だけでなく、読んでいるこっちまで、ポジティブになれる作品だと思いました。

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Posted by ブクログ 2023年05月07日

 都心から少し離れた場所の路地裏にある「夕食店シマ」。別名は「うしろむき夕食店」。そんな隠れ家的なこぢんまりしたレストランを舞台にしたヒューマンドラマ。

 本編が「一の皿」から「五の皿」までの5話と、エピローグにあたる「おまけの小皿」の計6話からなる。
         ◇
 店主は志満さんという...続きを読む高齢の女性。元芸者だけあって客あしらいが上手く、出てくる小料理もしゃれていて見事だ。
 主に給仕を担当するのは、希乃香という20 代の女性。志満さんの孫娘で明るく元気で店のムードメーカー的存在だ。

 ひとときの安らぎを求め、今夜も悩みを抱えた人が引き寄せられるように店を訪れる。

     * * * * *

 路地裏のわかりにくい立地。
 迷いつつ近くまで行くと猫が案内に立ってくれる。
 気の利いたちょっとした料理やさり気ない店主のことばで、行き詰まりを感じていた客の気持ちがほぐれていく。

という設定で、古内一絵さんの『マカン・マラン』によく似た雰囲気です。各話で主人公が違い、その主人公が店での食事をきっかけにして悩みを乗り越えていくという展開も同様です。

 全体的に悪人は登場せず、それぞれが互いに少しずつ思いやりながらうまく融和していきます。だから、読んでいて安心できます。

 そして物語を動かす重要な小道具が、店のオススメである「料理おみくじ」。そこにはなにげないひと言と料理名が書いてあり、それを客が自分で解釈することで悩みから解放されていきます。
 青山美智子さんの『猫のお告げは〜』にも使われていた手法で、なかなかうまいと思います。

 気に入った話は第2話。こういう流れが大好き。それに第5話の収拾のつけ方も好みにぴったりでした。

 最後に作品タイトルについて。

 悩んだときは、自分の歩んできた道を振り返りましょう。これまでの自分ができてきた多くのこと。それを見返してみれば、悩みから抜け出す何かが見つかりますよ。
 「うしろむき」は悪いことではありません。それは1日のなかでも大切なことなのです。

 作品を貫くそんなテーマがよかった。常に前しか向かないというのはしんどいと思います。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年04月30日

ちょっと不思議な食堂「うしろむき夕食店」が舞台の連作短編集。

「うしろむき」はネガティブな意味ではなく、レトロなお店で昔を懐かしんだり、過去を振り返って歩んできた道を確かめたりして、前に進む力をくれるお店。一日の終わりに、「おかえりなさい」と迎え入れられて、「いってらっしゃい」と送り出される。

...続きを読む各ストーリーの主人公は別々の人だけど、直接または間接的に少しずつ繋がってる人たち。それぞれ仕事で悩んでいるなど、人生に帰路に立っている。

どのストーリーも主人公が初めてお店を訪れるところから始まる。一人称で語られるストーリーで、お店の構造や調度品の説明がされるけど、みんな同じものを見ているのにそれを表現する言葉が違うのが面白かった。例えば、磨き込まれた赤茶色の木の家具を「うなぎのタレを思わせる色」「みたらし団子」「紅茶みたい」など…

「乾杯」のグラスがぶつかる音やお酒の香りの表現も、それぞれの主人公の思いが込められていて、印象的だった。

一日一日を大切に生きて、それが積み重なれば、うしろを振り向いた時に、自分にしか歩けなかった人生が見える。

一日の最後に食べる夕食や、寝る前の一杯の飲み物が、その日を生き抜いた証となるように…

夕食店店長の志満さんの言葉に、頑張って働いた一日の終わりの過ごし方を豊かにしたいと思った。

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Posted by ブクログ 2023年04月21日

食べることへの気持ちと、人それぞれの人生が混じり合う食堂の人間模様が面白かった。ごはんを食べることの大切さを思う。

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Posted by ブクログ 2023年02月26日

うしろむいたら、自分を見つめ直す事ができるということ。決して後退するとかそういうネガティブではないんだな。

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Posted by ブクログ 2022年12月26日

五つのお話とおまけの小皿。料理のおみくじを引いてみたい。美味しい物を食べて心を解きほぐす。頑なな思いが溶けた時、人生の詰まりが取り除かれ前へ進めるのかな。ごちおじさんの正体も薄々気づいていたけど判明した時はスッキリ。

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Posted by ブクログ 2022年12月01日

冬森灯さんが書いた本を読んだのは2冊目♡
1冊目もそうだったけど、本当に心が温まる本!

人は色んなことで悩んでしまうけれど
自分の気持ちを受け止めてもらえるところが
あると本当に安心するというか、
希望が見えてくる、、。
志満さんのような人が営むお店があれば
私も立ち寄ってみたいな〜♡

「ひとの...続きを読む世は、選択と決断の連続だから。
めぐり合うものや選び取るものが連なって、
人生っていう長い長い時間になるのだもの。
それは、そのひとにしかつくれない、
ただひとつの、宝物ですよ」

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年04月24日

隠れ家のようなお店を訪れてる人々の短編集。
おみくじと、料理、お店の雰囲気で前向きに変化が訪れる。
人の繋がりが増えて、最後はびっくり大円満。
一作目も読んでみたくなりました。
作中チラッと出てきたカツサンドは一作目のお店なのかな?

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Posted by ブクログ 2024年01月26日

古内一絵さんのマカンマランを彷彿とさせる美味しいご飯と生き直しのお話し。ご飯ものが増えたね。おみくじと話しのつながりがやや弱いか。

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Posted by ブクログ 2023年09月06日

安心して読める一冊。
美味しそうな料理と優しい人々。
五つの短編はうしろむきになってる人が、最後にはうしろむき夕食店のおみくじのように幸せになってくれる。
ほっと一息したいときに読むと良いかも。

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Posted by ブクログ 2023年06月19日

お仕事小説、短編集って感じ。
お仕事に疲れたときに
立ち寄りたくなる食堂、
ってコンセプトなんだろうけど、
仕事の描写が多すぎて
でもあまり惹き込まれなくて、
途中で読むのをやめました。

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Posted by ブクログ 2023年05月05日

「縁結びカツサンド」がよかったので、同じ作者の本を探してみた。わかりにくい場所にある料理店が舞台で、料理おみくじというものが出てくる。料理名が入ったおみくじ。
雰囲気は似た感じだけど、私は「縁結びカツサンド」の方が好きかなぁ。

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Posted by ブクログ 2023年02月16日

自分がこういう本を好んで読むせいもあるが、内容がよくあるパターンで目新しさは全く無かった。
料理は美味しそう。登場人物も良い人達で、終わり方も申し分ないハッピーエンド。
安心安全人畜無害、といったところ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年12月28日

心が疲れてるのか、最近こういうほっこり系が好き。
ツヤのある赤茶色を表す表現、言われてみればこんなにあるのかーと純粋にすごいと思った。

まー、ただ
謎の金色の動物、あれいる?解明されないし。
ファンタジー要素若干浮いてない?
選ばれた人しか招かれない店なの?
なんか、ずれてない?
(キリンビール公...続きを読む式noteに掲載って書いてあったからビールの精なのかな(ビールの精ってなに?))

あと、そんなに料理もお酒も品数多くて凝ってると、安くないんだろうなぁって飲みすけの勘が働く。笑
そんなお店に新人のラジオDJが足繁く通えるのか?とかなんか余計なことが気になってしまった。
うん、多分高いよ。柚子の香りのおしぼりとか。
材料費(野菜)とか家賃とかが安くても、そこそこのお値段とらないとやっていけない。きっと。

あとなー、
あの花屋の嫁!あれヤバいやつじゃんね。
まぁまぁ現実にいたらお近づきになりたくないタイプが登場してくるの嫌…

あれれ、感想書いてたら欠点ばっかりあげてしまった…
最初星4にしてたけど3かな。



ちょっと財布に余裕がある時に、希乃香さんのおすすめのお酒飲んでみたいな。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年09月08日

冬森灯の2作目の作品。作中であっさり
あかされる「うしろむき夕食店」という店の
名前もなんだか思っていたのとまったく違う
意味での由来だったのですが、読み進めると
訪れるお客さんに対する接客や出てくる
食べ物、そしてお客さんたちが受け取る感じ
などですごく納得。料理おみくじって
面白いなと思っていた...続きを読むらそのおみくじが
出来た由来もそうだったんだと・・・

今まで色んなことがうまくいかず、就職先が
潰れていく希乃香、ただその就職先で得た
ものが次の仕事に繋がり、回りまわって
「うしろむき夕食店」にたどり着いたって
ところがよかったな~
今まで歩いてきた道はかなり回り道した
道のりだったかもしれないが、今の自分は
その回り道したことによって出来ていて
その道のりは全く無駄ではなかったという
所はすごくいいなぁ~と思いました。

志満さんの大恋愛の相手の正体や
ごちおじさんの正体等々色々と面白い
仕掛けがいっぱいで楽しく読めました。

わたしが読み落としているのか
わかりませんが「うしろむき夕食店」を
探しているときに出てくるタヌキだか
犬なのか猫なのかの正体って出てきました?

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Posted by ブクログ 2022年08月23日

悩みは人それぞれだけど、その人にとっては一大事なこと。

完璧な人なんていないし
重ねてきた日々にはきっと光があるし
違う場所から見ていても大事なものは一緒
どうしようもなくて先が見えないなら後ろを振り返ってできたことを観てみる
めぐりあうもの、選びとるものが連なって人生になる

ずっと思っているこ...続きを読むとだけど
意味のないことなんて、きっと何一つない。

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Posted by ブクログ 2022年06月16日

並木台駅北口から、徒歩10分弱、目印は珍しい野菜の自動販売機。ウェブにもメディアにも載っていないステンドグラスの嵌め込まれた観音開きの扉、二階建てのレトロな洋館。ドアの両側にふたつずつ背の高い格子窓。古きよき時代を思い出すような、なつかしい雰囲気の店という事でうしろむき夕食店と呼ばれている。(本当の...続きを読む名前は夕食店シマ)おみくじで料理をオーダーでき、料理名とともに、ひとことが添えてあるという。それが結構当たると、評判を呼んでいるらしい。おみくじでオーダーした5つの料理からのストーリーそしておまけの小皿。店主の支倉志満さんの作るお料理は、主張しすぎず、隠れすぎず、ほどよい頃合いで、おいしさが引き出されているように感じられ、おいしくなるよう、手と心をかけた味。まあるい味。孫の福浦希乃香さんが選んでくれたお料理に合う飲み物を合わせると、うれしさやよろこびが体と心に満ちるそうです。お料理や飲み物の説明も細かく書かれていて、想像しただけでも美味しい味がフワーっと浮かび、お店に行きたくなってしまいます。こんなに流行っているのに志満さんは、自分がしゃんとしているうちにお店を閉めると言い出します。孫の希乃香さんが店を継ぐには、志満さんのかつての大恋愛のお相手、小島孝一さん(希乃香さんのおじいちゃま)を探し出すという課題がだされ…

訪れるお客さん、一人一人、何かしら悩みを抱えているが、穏やかに笑う志満さんに、現実を一歩ずつ踏みしめてきた強さを、見る。時間は前にしか進まない。だけど、うしろを振り返れば、それまで辿ってきた、そのひとにしか歩めない日々が連なる。そこで得たやさしさや、あたたかさの中に、明日へ踏み出す一歩へのヒントが、詰まっているのかもしれない。志満さんは、“しあわせ、っていうのは、誰かから与えてもらうものではないの。それは、自分でつくり出すもの。生きるのは変化の連続、楽なことばかりではないでしょう。だからこそ、その一日がどんな一日であっても、生き抜いた自分に、言葉をかけてあげたいじゃないの。今日もゆたかに生きました、って。そうやってゆたかに生き抜いた日々が積み重なれば、いつかうしろを振り向いた時に、自分にしか歩けなかったゆたかな人生が、必ず見えるものですよ。人生に失敗なんて。あるものですか。そのときどきでうまくいかないことがあっても、それは失敗じゃなく、めぐりあわせですよ。仮にうまくいかないのなら、その場所は、うまくいくための経由地なの。時間が経てば、それも必要な経験だったと思えます。アタシはね、ひとの未来はすべてしあわせにつながっていると信じていますよ。”と話す。この言葉、全部がこのお話の根っこになっているんだなぁーと思いました。モヤモヤっとした時に志満さんのこの言葉を思い出して頑張りたいなぁー!

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Posted by ブクログ 2022年05月09日

路地を少し入ったところにあるノスタルジックでアットホームな食堂のお話。普通のメニューもあるけれど、くじ引きをしてメニューを決める面白い方法も。

仕事の壁にぶつかるラジオDJや人間関係に悩む薬品会社営業の男、古風な姑とうまくいかない働く主婦、独立したいが自信が無い古美術商の青年、そしてお店で働く運の...続きを読む悪い女の子など、様々な人達がこの食堂に集まり、そして明るい気持ちになっていく。

出てくる食べもの達が美味しそう!こんなお店に行ってみたいな。

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