冬森灯のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
表紙のカツサンドに惹かれて手に取った本書。
(最近“食べ物系”ばかり読んでいる気がするかも・・飢えているのか?私・・色んな意味でw)
東京・駒込の商店街にある、昔ながらのパン屋さん〈ベーカリー・コテン〉を中心とした悲喜こもごもなストーリー、連作四話が収録されております。
・婚約者とのすれ違いに悩む理央(第一話「まごころドーナツ」)
・就活がうまくいかず、落ち込む大和(第二話「楽書きカレーパン」)
・行方がわからなくなってしまった、大好きな“ミユキちゃん”に会いたい、中学受験を控えた花(第三話「花咲くコロネ」)
・〈コテン〉を引き継ぐことにしたものの、“自分らしいパン”への道を試行錯誤する、 -
Posted by ブクログ
“うしろむき”なんて名前だけど、出てくる料理とお酒は絶品揃い。きりりと白髪をまとめた女将の志満さんと、不幸体質の希乃香さんが元気に迎えてくれる。
お店の名物は「料理おみくじ」。
今宵の食事も人生も。いろいろ迷ってしまうお客さんに、意外な出会いを与えてくれると評判だが――。(あらすじより)
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料理が出てきて、読みやすくて、でも奥行きがあって、ストーリーがしっかり組み立てられている、まさに私好みの1冊。
短編ごとに主人公は違うけれど、みんなが繋がっていて伏線になっていて、最後はハッピーエンドという流れ。
心穏やかに読みたいときにぴったり。 -
Posted by ブクログ
タイトルから恋愛のお話なのかな〜と思っていましたが、人と人のいろんな縁を結ぶ人情味のある物語でした。心がじんわりあったかくなりました。とにかくパンが食べたくなった、、
商店街が舞台なので、だんだん廃れてしまっていくリアルな部分もちゃんと描かれていましたし、それでも自分たちらしくお店を続けていこうと、みんなで助け合って乗り越えていく姿に、元気づけられました。
新しいお店もいいけど、昔ながらのお店って人の温もりを感じるからいいですよね。実際に、この物語のように模索しながら続けておられる昔ながらのお店も、たくさんあると思うので、ずっと続けてもらえるように消費者として応援していきたいなと思いました。