あらすじ
幻のビストロ「つくし」は、猫を思わせるギャルソンとシロクマのようなコックが、抜群においしい料理で迎えてくれる。キッチンカーの赴くままに店を開く「つくし」だが、いつも芸術のある場所に現れる。ピアノの演奏が聞こえる野外劇場、絵画が飾られたマルシェ、映画が上映されている砂浜……。 おいしい料理と素敵な芸術は最高のマリアージュ。弱った心と体を満たしてくれるので、夢のようなひと時を楽しんでお帰り下さい。
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Posted by ブクログ
【あらすじ】
すてきな芸術とおいしい料理
それだけあれば、明日も幸せ
イルミネーションに飾られた小さなサーカステントにキッチンカー、お腹がぐうと鳴るいい香り。それらに出会ったあなたは運がいい。
そこは期間限定で現れる幻のビストロ「つくし」。
猫を思わせるギャルソンとシロクマのようなコックが、抜群においしい料理で迎えてくれる場所だ。
キッチンカーの赴くままに店を開く「つくし」だが、きまっていつも芸術のある場所に現れる。ピアノの演奏が聞こえる野外劇場、絵画が飾られたマルシェ、映画が上映されている砂浜……。
おいしい料理と素敵な芸術は最高のマリアージュ。弱った心と体をふっくら満たしてくれるので、どうぞ夢のようなひと時を楽しんでお帰り下さい。
『就職活動ガイダンスで、夢とは遠くて儚いものなのだと突きつけられた。あたしには夢を語る資格すら与えられず、少ない選択肢から手の届く未来を選ぶ手順だけが説明された。』
『好きなものは増えれば増えるほどあなたを強くする。』
『未来を切り拓いているから、迷うんです。凪いだ海ではどこへもいけない。変化は怖いかもしれませんが、特権でもあります。』
【個人的な感想】
ファンタジーな作品を想像して読んだら、そんなことはなくすごく現実的な話だった。心に響く言葉もたくさん。料理は名前だけ聞いてもどんな料理か想像できないので、映像化されることがあったら観たいと思った。
Posted by ブクログ
本当にシロクマと黒猫がお店をしているファンタジーものかと思ったらそうではなかったです(笑)
でも、こんなお店が自分の住む街に来たら絶対行ってみたいし、すごく面白かったです!!
Posted by ブクログ
世界観が凄く好き!芸術の近くに現れるって設定がもう素敵!この作者様の作品はこれが初めてだったけど、凄く楽しめたし面白かったです!文庫化したら買おうと思います!
Posted by ブクログ
カラフルでとても美味しそうなお料理のイメージが浮かびましたし、あたたかい言葉と時間に触れ、お客様が癒やされていく表情も頭に浮かびました。
心に残る言葉がいくつもあったように思います。
Posted by ブクログ
さらっと読めたけど展開が遅くてもどかしかった気もする。最終的には回収できているので読後のモヤっとはなし。でも兄弟が似てなさすぎてイメージが湧かず。
憂き世とつくしはうまいこと言ったなぁと思った!
Posted by ブクログ
お世話になった「マダム」の訃報。その最期の約束として、昔お世話になった「翁」へ漆器を返すため、ビストロ「つくし」は美味しい料理とともに日本中を旅する。
目の前に立ちはだかる問題に悩み、足が止まった際、イルミネーションに飾られたサーカステントのビストロに出会い、自分だけのスペシャリテを味わうことができる。ファンタジー要素はないのに、どこか童話のような温かさも感じられる作品。
シロクマのようなシェフと猫のようなギャルソンの兄弟という対比も、どことなくこの物語の優しい雰囲気に合っていていいなと思った
Posted by ブクログ
*シロクマのようなシェフ兄と黒猫のような給仕係の弟が旅をしながら料理店を開く
*シロクマさんを支援してくれた「翁」を探して全国を巡る
*最後は見つかる
Posted by ブクログ
素敵でした。出てくる料理はフランス料理で、全く詳しくないので想像はできませんでしたが、各章の主人公がとても美味しそうに、そして食べた後幸せそうにしている姿が想像できて、私もビストロつくしに出会いたいなと思いました。
すきだらけが、最後そうゆうことだったのかと納得できました。
最後の言葉を見る限り、みなさんハッピーエンドで良かったと思います。
タルトタタンは食べてみたい。
Posted by ブクログ
かつて自分を支援してくれた『翁』を探すため、旅をするシェフとギャルソン。
『翁』に関する情報はほとんどなく、無謀に思われた旅路だけれど、先々で出会う人々に料理と芸術で幸せを与えながら、自分たちも幸せをもらっているようなとても良い時間だったろうと思う。
美味しいたべものと素晴らしい芸術のコラボレーションは良いものだ。
Posted by ブクログ
心があたたまる物語でした。
また思わず、お腹が空き、食べてみたいなと思いました。
自分の気持ちに素直になれば、いつかのタイミングで大切な人に会えるのでしょうね。
Posted by ブクログ
音楽、絵画、演劇、ミュージカル、映画、能。いろんな芸術があるけど、お話に出てきた芸術に普段触れることはあまりないかも。劇場や美術館、舞台や映画館に足を運ぶのも良いかもしれないと思った。
心が満ち、お腹も満ちたら、それは世界で一番おいしい料理。私もビストロつくしに出会って、おいしい料理が食べたいな。
Posted by ブクログ
イルミネーションに飾られた小さなサーカステントにキッチンカー、お腹のなるようないい香り。出会えたらあなたは運がいい。そこは期間限定で現れる幻のビストロ「つくし」。
あなただけのために作られるスペシャリテ。素晴らしい芸術と味わう料理は、世界でいちばんおいしい料理。
芸術ある場所に現れる幻のビストロ「つくし」と、そこを訪れるお客様の姿を描くおいしくて優しい小説です。
某文学系イベントに行った際購入した、出版社さんの福袋に入っていた一冊。
本当にタイトル通り「すきだらけ」にふさわしく、数々の美味しく美しい料理、素晴らしく情熱的な芸術、優しく温かな人々と「好き」なものに満ちたお話。また、シェフやお客様たちもどこか「隙」があるのも人間らしくて愛おしい。
各地を巡りながらおいしい料理を提供し、訪れた悩める人たちの背をそっと押してくれる、一歩踏み出す勇気をくれるような小説です。
静かな夜に、ワインでも飲みながら読んだらきっと素敵だろうな。
こんなビストロがあったら、ぜひぜひ行ってみたい。
出てくる料理もどれも美味しそうなんですが、私のフランス料理知識が薄いせいでどうも脳内でぼんやりとしか想像できないのが悔やまれます。
Posted by ブクログ
世界は「好き」でひろがっていく。
有悟と颯真の兄弟はキッチンカーで旅するビストロを営んでいる。
ある日有悟が自分を支援してくれた「翁」に会いたいという。2人は翁探しの旅に出る。
料理は美味しそうだし出てくる人々は素敵だしでじっくり噛み締めるようにして読んだ。
Posted by ブクログ
こんな素敵なレストラン、行ってみたい。
仕事や恋人と上手くいかなくて悩んでいたら、移動式のレストランがふと目に入る。
テントの中だと信じられないくらい、ラグジュアリーな内装。
最高の料理と、最高の芸術。
お腹も心も満たされる。
…想像するだけでワクワクする。
舞台監督の物語と、家族から認知症を疑われている父親の話が特に好きだった。
つくしのように揺れている姿を想像すると、なんとも言えないほっこりした気持ちになった。
Posted by ブクログ
気づけばこの著者さんの本、コンプリート
いつも読んでいて思うのですが、料理の描写が本当に美味しそうなんです
こんなお店あったら食べに行くし、絶対常連になっていると確信が持てるほど
落ち込んでるとき
悲しいとき
うまくいかないとき
愛情こもった美味しいもの食べたら元気になれる
私はそう、信じてます
Posted by ブクログ
3作目。
ただのキッチンカーかと思いきや、
全然違った。
そんな店ある?
あまりのぶっ飛んだシチュエーションに、
ちょっと引いてしまって、
いまいち話に感動できなかったかな。
一つ一つは良い話なんだけれども。
Posted by ブクログ
様々な芸術、芸術から着想を得た料理、どちらも素敵ですが、それらが組み合わさることでどんなに素晴らしいだろうかと思いました。
心もお腹も満たされることで、明日への活力が湧いてくるような、移動式レストラン。描写から、非常に素敵な空間であることが伝わってきます。フランス料理はあまり知らないのですが、興味を持って調べながら読み進めるのも楽しかったです。
メインのストーリーも短編も、温かさに溢れていて心穏やかに楽しめました。
Posted by ブクログ
サーカスのテントのような移動式の
不思議なビストロを舞台にした
ほっこり美味しい連作短編集。
料理の腕はいい兄と、経営手腕のある弟。
ふたりの定番の掛け合いも良いスパイスだ。
兄の独立を援助してくれた謎の老人を探して
援助してもらったという人たちを
訪ねて歩くロードムービー要素が「横糸」
でも、仕事で忙しくて疲れたOLや
彼女の好みに合わせようと
背伸びしている青年や
夫婦関係に悩む男性などなど
たくさんの人々の心とお腹を満たす
いつもよりちょっと手の込んだ一皿が
登場するのです。
そうして縁をたどっていった先に…。
うーん、やっぱり素敵なビストロ。
Posted by ブクログ
好き、だらけのビストロ。
シェフ有悟とギャルソン颯真はキッチンカーで美味しい食材を訪ねながら全国を回っていた。有悟を助けてくれた翁を訪ねて旅する中で各地で人々に芸術とコラボさせた温かい料理を提供する。
期待値が高かった分ありきたりなお話に感じてしまったのですが、それなりに楽しく読めた。
作中では能に目覚めた父のエピソードがお気に入りです。
Posted by ブクログ
お料理が人の心をちょっと軽くしていく割とよくあるシチュエーションの物語。
でもこのお店がすごくよくて、キッチンカーと八畳ほどの広さのテント。椅子や掛けられた絵画でその度印象を変える客席の描写は読んでいて、誰かこんなお店作って!と思ってしまう。料理に関しては、いや素人はこんな料理名知らんて、と思うようなものをすいすい楽しんでしまう登場人物にちょっと違和感感じてしまう。でも全体的にほんのりミステリアスで美味しそうで素敵な物語だった。
Posted by ブクログ
翁を探す旅と人の憂をなくす移動キッチン。翁にマダム・ウィの遺したものを翁に返す旅を伏線に、各章で人の憂を晴らしていく料理が魅力的な物語。やや後半になるとパターンに飽きた。翁との出会いも驚きなく、クライマックスを感じられなかったけど、楽しく読めました。
Posted by ブクログ
美味しいものが沢山出てきてお腹がなりそうだった。知らないフランス料理が沢山でてきたが説明もあって勉強になった。一冊の本に少し詰め込みすぎなようにも思えた。最終的に翁が見つかって良かった。自分の町にもビストロつくしが来て欲しい。
Posted by ブクログ
表紙が可愛らしくて手に取りました。
素敵なお店。こんなお店みかけたら入ってみたい。
フランス料理知らなくてついつ調べてしまいました笑
フランス旅行してきたかのような気分。
Posted by ブクログ
シェフとギャルソンが兄弟の、移動フレンチレストラン「つくし」彼らの世界一美味しい料理をお客様に提供することを自負している。彼らの行くところには必ず芸術がある。
料理の描写は絶妙、特にフルーツシャンパンの食前酒と前菜が食べてみたくて仕方がない。最前半部にあるとある牧場を舞台に描かれるパンの食し方も、読んでてよだれが止まらない。
ただ肝心の物語がちょっと残念。短編一つ一つは良い出来なんだけど、風呂敷を畳んでいくときに今までの物語がつながりにくい。謎の人物をおいかけるミステリー形式でもあるんだが、その謎解きも人物の正体ももうちょっと意外性が欲しかったし、そもそもの人物相関図が頭に入ってきづらい部分もあって。
こちらの期待が大きすぎたのと、ここ最近連作短編の傑作を読みすぎて舌が肥えすぎてしまっていたのもタイミングが悪かった。
Posted by ブクログ
サーカステントが並ぶ情景を浮かべながら、読み進めました。フレンチなので、お料理の方は想像できるものとできないものがありましたが、素敵なストーリーがたくさんあって、良かったです。
Posted by ブクログ
寝る前の読むとお腹が鳴ってしまう…
それほどにお料理の描写が繊細で美味しそうだった。
兄弟の旅路で開かれるサーカステントのレストランが素敵。
お料理に癒される人々との交流もどこかで話が繋がっていて面白かった。
今夜はヴァン·ショーを飲みながらゆっくり読書を楽しもうかな。
Posted by ブクログ
優しい物語でした。食べ物を素敵な例えで織りなすメッセージには凄く温かい想いを感じました。
自分が料理を作る際にもこのお話のように何かに例えた会話が出来るようになれたら良いなと思う。
Posted by ブクログ
素敵な装丁に惹かれて手に取ってみたら、以前に読んだ『縁結びカツサンド』、『うしろむき夕食店』と同じ作者さんでした。
既読の2冊もそうでしたが、出てくるお料理の描写がどれもめちゃくちゃ美味しそう(^^)
フランス料理はほとんど食べたことないけれど、こんな素敵なお店がほんとにあったらぜひ行ってみたいな〜。
各話に出てくる果実入りのフルーツシャンパンがとても美味しそうで飲んでみたくなり、果実フレーバーのチューハイに冷凍フルーツを入れてビストロつくしごっこをしてみたりもしました笑
連作短編のような形になっており、一つ一つのお話はとても良かったのですが、全編を通して描かれる「翁」を探すくだりに関しては正直そこまで入り込めなかったなぁと感じました。読みながら頭の中で人物相関図がごちゃごちゃしてきてしまい…。
でもそこが完全には理解できなくても、お料理のシーンだけでも十分に楽しめたので、美味しい小説を読みたい方にはぜひおすすめの1冊です。