意外に早く最終回になり、少し物足りなさを感じましたが、ハッピーエンドで気持ちよく読み終える事ができました。私は、論理的に説明されないと心が動かない方ですが、三段論法で人の心は動かないと言うのも確かです。(しかし、昨今のおれおれ詐欺は、人の感情に訴えかける犯罪ですから、また厄介です。) 最終回は、
...続きを読むテクニカルな内容が含まれており、ちょっと惹きつけられました。コメントアウトして殺してあるロジックを復活させて復元する事を、DNAになぞらえて表現されていましたが、最近の研究では、これまで使われていないと考えられていたNon-coding領域にも役割があり、生き物の遺伝子には、使われていない部分はないかも知れません。赤瀬の家庭の問題と、それに対する赤瀬の気持ちが、Aホークツインに込められてあったと言うのが、意外にいい感じを醸し出していました。家庭を顧みない父親と言うのは、昔から問題定義されていますが、こう不景気が続くと、まずは家庭を経済的に支えるのが父親に課された務めかなとも思います。しかし、作品の中で述べられてあるように、ゲーム業界で働かなければならない理由はなく、後にエデュケーション分野に転身している訳ですから、家庭が崩壊する前に転身できれば完璧だったのでしょう。さらに背景を考察すると、家庭崩壊の真の理由は、仕事ではなく、別のところにありそうですね。