結城真一郎のレビュー一覧
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阿津川辰海、木爾チレン、櫛木理宇、くわがきあゆ、結城真一郎『シリアルキラーアンソロジー 人殺し日和』双葉文庫。
5人の作家による完全新作の5編を収録したアンソロジー。
1980年代から2000年代に掛けては、シリアルキラー物の翻訳ミステリーが多数刊行された。ハヤカワ文庫だけでなく、扶桑社ミステリー、新潮文庫、角川文庫、講談社文庫などから面白い作品が毎月のように刊行されていた。当時は、ローレンス・サンダース、ジョナサン・ケラーマン、ロバート・R・ウォーカー、トマス・ハリスなど名だたる作家の作品を読んでいた。知っている人には当然のことと思うだろうが、マイクル・コナリーの『ハリー・ボッシュ』シリ -
Posted by ブクログ
おもろい!理解できない狂気っぷりに吸い込まれること必至 #シリアルキラーアンソロジー #人殺し日和
■きっと読みたくなるレビュー
いま脂がのりまくってるミステリー作家先生たちによる、シリアルキラーアンソロジーです。
なんちゅう題材でアンソロジー作品集にするんだっつー感じですが、実は発売を心待ちにしてました。だってメンバーが豪華すぎるんだもん。なにせ作家先生ごとの強みや特徴もそれぞれ違うから、このメンバーがどんなシリアルキラーものを描くのか気になって気になって。
いやー、みなさん想像以上の素晴らしい出来栄えで楽しかった~。もうサイコパスの目白押しですよ! もっとも狂ったシリアルキラーだった -
Posted by ブクログ
ネタバレ100年後に滅ぶとわかっているというのは、どうにも将来の希望が持てない絶妙な設定。出産年齢の人々は子どもを作るかどうか、迷うだろうなぁ。
自己肯定感低めな女子高生、ヒーローになりたい就活生、無人島での逃亡生活、反抗期少年少女の家出、父と娘の嘘話、不登校の息子の散歩の謎、と短編が続き、最初の物語が最後につながる構成が綺麗だなとおもった。最終話で今までの登場人物たちがちょい役で出てくるのは、群像劇のお手本のよう。
「どうせ世界は終わるから楽しく生きよう」みたいなのを「じゃあ世界が終わらなければ楽しまないの?」と否定する息子の言葉は重い。