結城真一郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
100年後に隕石衝突により人類が滅びることになった世界の短編集。
隕石衝突による人類滅亡小説3作目にして、猶予期間が長過ぎて…。
最初は、「人はいつまで子どもを産むんだろう」ということが気になった。
あと40年とかそれ以降とかだと、子どもを産むことは無責任なのでは?などの葛藤が生まれそう。
だとすると、隕石衝突寸前には中高年以降の人類しかいないのか?
でも、きっとそれはないだろう。
いつの世でも、子どもを産む人は産むんだろうな。
結局のところ、隕石を言い訳にするなってことなんだろうけど、どうせ世界が終わるなら、カウントダウンされるより突然が良いなぁと思った。 -
Posted by ブクログ
1編15分、世界がくるりと裏返る。
ミステリのプロが厳選した、2024年を代表する本格アンソロジー。
本格ミステリ作家クラブ選・編の、2023年発表の作品から厳選された本格ミステリアンソロジー。
倒叙からダイイングメッセージ、日常の謎まで内容もバラエティに富んでいて面白いです。
個人的によく読む、という作家さんも少なかったため、新鮮に楽しめました。
以下、個別の感想を少しだけ。
東川篤哉『じゃあ、これは殺人ってことで』……ドタバタした倒叙ミステリ。どんどん話がややこしくなっていく様に思わずくすっとしてしまいます。以前読んだときも思ったのですが、コメディ強めのノリについていけるかは好みが分 -
Posted by ブクログ
全6編の豪華書き下ろしアンソロジー。
「ヤツデの一家」新川帆立
疑心暗鬼が仕掛ける見えない罠。短編でも冴える描きぶり。
「大代行時代」結城真一郎
Z世代の生き様を描く。いっそ清々しいほどの割り切りが印象的。
「妻貝朋希を誰も知らない」斜線堂有紀
他人の本質は最後まで掴みきれない。果たして誰の罪だったのか。
「供米」米澤穂信
直木賞受賞後の小品ながら、丁寧に紡がれた物語。亡き夫の罠にかかりにいった妻。
「ハングマン」中山七里
副題の雛鵜は、無知ゆえ罪に落ちる若者の象徴か。操られた末の強盗事件。
「ミステリ作家とその弟子」有栖川有栖
弟子は師匠作家の教えを実行する。作品と現実が重なる趣 -
Posted by ブクログ
「真相をお話しします」が面白かった為、次作はどうなのかと思って購入。
料理屋に複数の事件の依頼が来て毎回変わるウーバーイーツの主人公がその事件解決の為の手伝いをするストーリー。
ちゃんと伏線回収がされていて章の最後では事件の真相が明らかにされていて(シェフの見解)スッキリしたと思いきや、ややこれはまさかみたいなとこもあって面白かった。あとは各章のタイトルがストーリや見るだけでお腹が空きそうな料理名にちなんでおりそこも見どころかなと思う。
結局、人は筋が通っていて自身が納得する答えがあればそれが実際の真実ではなくともそれを正解だと認めてしまいたくなるのだなと…。自分も都合の良く解釈している